竹澤汀のラストライブを涙と笑顔で飾った、Goose house『はじまり、はじまりツアー』ファイナル

レポート
2017.3.1
Goose house 撮影=菊池貴裕

Goose house 撮影=菊池貴裕

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Goose house Live Tour 2017 ~はじまり、はじまりツアー~ 2017.2.12 東京国際フォーラム ホールA

7人組シンガーソングライター集団・Goose houseが全国9都市を巡った、『Goose house Live Tour 2017~はじまり、はじまりツアー~』。東京国際フォーラムで開催されたファイナル公演は、卒業を控えた第2期メンバー・竹澤汀のラストステージでもあった。2010年の結成から幾度かのメンバーチェンジを経て、この7人でその活動の大半を過ごしてきたGoose house。竹澤の脱退を前に、メンバーにとっても、駆けつけた5,000人のファンたちにとっても、忘れられない一夜が幕を開けた。

Goose house 撮影=菊池貴裕

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元気良くステージに登場した7人。1発目の「Fly High,So High」からオーディエンスは総立ちだ。バッチリ息の合った3・3・7手拍子の「~オトノナルホウへ→」、軽やかなピアノの旋律から始まる「NonStop!Journey」と、ハッピーでピースフルな前半パートで、会場は大いに沸き立った。しんみりした空気なんて微塵も感じさせず、陽気なお祭りモード全開だ。

Goose house 撮影=菊池貴裕

Goose house 撮影=菊池貴裕

「歌っている時間よりもMCの時間の方が長い」というリーダーの工藤秀平は、MC中もステージを右へ左へと忙しく駆けまわる。「今日は、ここにいる一人ひとりが心から楽しんでひとつのライブを作りあげてほしい」と工藤。最前列から2階後方、会場の隅々まで配慮して声かけする彼を見ていると、なんだかものすごくほっこりする。マナミも、「端や後ろの席でどうせステージから見られていないだろうと気を抜いている方もいると思いますが、視力8.0でズズイと見ております!」と、負けていない。

Goose house 撮影=菊池貴裕

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曲中では、7人がバトンを渡し合うかのように、メインボーカルが入れ変わっていく。MCでも、それと同じように7人が順繰りにマイクを握る。一見ゆるい雰囲気で、それぞれが好き勝手に話しているようにも感じられるが、実はトークの内容もかなり計算されおり、楽曲だけでなく、トークの端々にまで彼らのエンターテインメント性の高さが光っていた。

Goose house 撮影=菊池貴裕

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「まだ序盤なんですけど、みんな一緒に歌いませんか?」と竹渕慶が先導して始まった「Sing」は、竹澤がドラムからカホンにパートを変えたアコースティックスタイル。この日はバレンタイン前ということで、告白ソング「恋はヒラひらり」もアコースティックで甘酸っぱく演奏した。ワタナベシュウヘイや齊藤ジョニーも、バイオリンやアコギなど、曲に合わせて様々な楽器に持ち替える。ボーカルグループでありながら、こうしたバック演奏の変化も楽しめて、耳がうれしい。

Goose house 撮影=菊池貴裕

Goose house 撮影=菊池貴裕

YouTubeを中心に活動し、動画の総合再生回数は10億に迫る勢いのGoose house。彼らは、オリジナル楽曲以外にも年間約50~60曲のカバーも発表してきた。そんなカバー曲の中から、毎年ファン人気の高い10曲を選ぶ企画が「HOY(※Goose house of the yearの略)」。この日は歴代のHOYで選ばれた10曲がスペシャルメドレー方式で披露された。アカペラの「小さな恋のうた/MONGOL800」に始まり、工藤のボイパが炸裂する「今夜はブギーバック/スチャダラパー feat 小沢健二」など、お馴染みのラインナップ。「恋するフォーチュンクッキー/AKB48」と「恋/星野源」は、もちろんしっかり振り付きで。

Goose house 撮影=菊池貴裕

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大盛り上がりのメドレーを終えた後のMCで、沙夜香がステージ後方に吊り下がっているオブジェを指差す。雪の結晶のようにも見えるオブジェは、7人のメンバーにちなんだ正7角形。2月22日発売予定のニューアルバム『HEPTAGON』のジャケットにも、これと同じ7角形が描かれている。正3角形や正5角形などとは違い、この正7角形は、コンパスや定規を用いて描くことはできないそうだ。「ちぐはぐな7人のメンバーだからこそできた」というこのアルバムから、続いて2曲が披露された。「Music~涙の虹~」は門出を祝う歌詞となっていて、まさに今日という日にぴったり。「YOU」では、ステージ中央にグランドピアノが登場。観客を一旦着席させ、沙夜香のピアノ演奏と7人の歌唱のみでしっとりと聴かせた。

Goose house 撮影=菊池貴裕

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バラードをはさんで落ち着いたムードになったところで、神妙な面持ちで工藤が話し出す。「僕らの心が動いた瞬間、それが言葉になって、歌になる。落ち込んでる時の方が曲は生まれやすいけど、本当にどん底の時には曲を作る気にもなれなくなる」。2011年に起きた東日本大震災。あれ以降、音楽の持つ力がわからなくなり、しばらく曲を書くことができなかったという。それから半年を経て作られた「Sky」を歌唱すると、会場全体がどことなく思いつめた空気に。しかし、その後のMCで工藤がセットリストを間違えて紹介したことで、メンバーもオーディエンスも思わず吹き出してしまった。

ラストパートでは、1月にリリースされたばかりの「僕らだけの等身大」を披露。「人間、うまくいかないことの方がはるかに多いけど、そういう時に前に進んでいくことを信じてほしい」、そんな思いがたっぷり詰まった一曲だ。そのまま「ドミノエフェクト」「光るなら」で観客を再び熱狂させて、本編を終了させた。

Goose house 撮影=菊池貴裕

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アンコールでは、ツアーTシャツに着替えたメンバーが登場。ここでようやく、竹澤の卒業について、工藤が口を開く。それに続いてマイクを持った竹澤は、
「本当に6年間お世話になりました、ありがとう。『ありがとう』という言葉以外何もいらないんじゃないかって気持ちです。私たちを支えてくれた人が本当にたくさんいると思っています。SNSでコミュニケーションを取れる時代に、こうやって音楽を直接聴きにきてくれる人がいて、幸せです。『ありがとう』以外に何か言うとするなら、これからもGoose houseの応援をよろしくお願いします。これからも会いにきてください。私は、あなたのために歌います」
と、涙ながらにコメントした。

Goose house 撮影=菊池貴裕

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深々と頭を下げる7人。客席でもあちこちからすすり泣きの音が聞こえてくる中、演奏されたのは「風船」。感傷的な空気を打ち消すかのように、工藤は「汀の卒業はすごくさみしいですけど、みんなが挫けた時に背中を押せるようにこれからも歌っていくので、どうぞ応援よろしくお願いします」と宣言、「この指とまれ」でラストを飾った。演奏後、大きな拍手と声援に包まれた竹澤は、笑顔で何度も何度もフロアに向けて手を振り、ステージを去っていった。


取材・文=まにょ 撮影=菊池貴裕

Goose house 撮影=菊池貴裕

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セットリスト
『Goose house Live Tour 2017〜はじまり、はじまりツアー〜 』東京国際フォーラム
1.Flu High,So High
2.〜オトノナルホウヘ→
3.NonStop!Journey
4.Sing
5.恋はヒラひらり
6.胸騒ぎナビゲーション
7.HOYメドレー
 1.小さな恋のうた
 2.手をたたけ
 3.今夜はブギーバック
 4.愛をこめて花束を
 5.高嶺の花子さん
 6.恋するフォーチュンクッキー
 7.笑顔
 8.年下の男の子
 9.おジャ魔女カーニバル!!
 10.恋
8.Music〜涙の虹〜
9.YOU
10.Sky
11.LOVE&LIFE
12.僕らだけの等身大
13.ドミノエフェクト
14.光るなら
〈ENCORE〉
15.風船
16.この指とまれ

 

リリース情報
Goose house #15「HEPTAGON」
発売中
Goose house『HEPTAGON』初回生産限定盤

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・初回生産限定盤(DVD付) 
SRCL-9323~24 ¥2,778+税
 
Goose house『HEPTAGON』通常盤

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・通常盤
SRCL-9325 ¥2,500+税

1.僕らだけの等身大
2.Fly High, So High
3.You
4.恋と雨
5.MUSIC~涙の虹~
6.ALL MY LOVE
7.君に拍手を
8.悪い王様のお話
9.あの日の歌
10.LOVE & LIFE
初回生産限定盤のみ
Music Video
1.僕らだけの等身大 
2.Fly High, So High
3.LOVE & LIFE

 

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