林遣都、療養中の市原悦子からの言葉に顔を赤らめ「ただただ嬉しいです」 柴犬・ゴンの知られざる事実に苦笑いする一幕も
左から、林遣都、東伸児監督
左から、柴犬チョコ、林遣都、東伸児監督
2月16日に東京・シネスイッチ銀座にて、映画『しゃぼん玉』のワールドプレミア上映会が行われ、主演の林遣都とメガホンをとった東伸児監督が登壇。イベント中、現在病気療養中の市原悦子からのボイスメッセージも流れ、市原演じる老婆スマが飼う犬・ゴンも登場した。
左から、林遣都、東伸児監督
本作は、直木賞作家・乃南アサの同名ベストセラー小説を原作とした映画。九州・椎葉村を舞台に、無軌道な男・伊豆見翔人(林遣都)が偶然出会った老婆スマ(市原悦子)に徐々に心を開き、無くした感情を取り戻していくというストーリーだ。ドラマ『相棒』シリーズの監督として知られる東監督の、劇場長編デビュー作でもある。
東伸児監督
プレミア上映を迎えて、東監督は「皆さんの目に触れるかもわからない。資金が集まるかもわからない。そんな心配の中、やっと皆さんに見てもらえるようになって、嬉しく思っています。長い時間がかかったが、よく映画にたどり着いたと思う」と感慨深げな表情を見せた。
林遣都
林は「翔人という切なく、難しい、一筋縄ではいかない役を苦労しながら、監督の強い想いに応えたいと思い演じました。今日を迎えてよかったと思えます」とあいさつした。
林遣都
林は、翔人と言うキャラクターを、監督の翔人に対する思いが「どう変化するのか、わからない」と感じ、実際に監督を一番の相談相手と思い、現場で相談しながら作りこんだという、まさにふたりの二人三脚で作られた人物だ。東監督自身も「セリフもなく、ただ家にいて、ボーっと過ごす。それで(村の)皆さんを感じてもらうのは難しかった」と笑った。
林遣都
その難しい役を演じた林は本作について「自分の中で俳優をやっていくうえで“武器”となる作品」と語る。その理由として、市原の存在が大きかったようで「スエが(林を)翔人として接してくれて、ずっと感情を保てるように接してくださった。緊張していたけれど、市原さんの演技にぶつかっていこうと思っていました。実際に離れたところで、市原さんの演技を見ているだけで、一瞬一瞬に圧倒されて感動してしまう貴重な時間でした」と振り返った。
林遣都
また、サプライズで、市原からのボイスメッセージが会場に流れた。市原の声で「林さんとの共演は、忘れられないものになりました。これからどんな役をなさるのでしょう。楽しみです」とのメッセージに、林は「坊(翔人のニックネーム)。坊として接してもらっていて、初めて『林さんとの』と聞いて、ただただ嬉しいです」と顔を紅潮させた。
左から、柴犬チョコ、林遣都
さらにサプライズで、九州から映画で共演した柴犬・ゴン(チョコ)も駆けつけた。
左から、柴犬チョコ、林遣都、東伸児監督
林は、それまでの緊張した面持ちから一気に笑顔が飛び出し「大好きでした。(監督の方を向いて)奇跡的な芝居でしたよね。こんな愛らしい子で一緒にお芝居ができてよかった」と話しながらも、MCより「雌犬」と紹介されると「知りませんでした」と監督とふたりで苦笑いをした。
左から、松岡(飼い主)、柴犬チョコ、林遣都、東伸児監督
最後に監督が「なんで『しゃぼん玉』かな?と思っていた。でもしゃぼん玉は常に変化していく。それは翔人がどう変わっていくのかなんだと思う」と話すと、林は「血が繋がっていなくても、かけがえのない存在になれる。出会いうことができれば、本当に大切な人って誰なんだろうと気づかせてくれる。そんな作品です」とそれぞれメッセージを送り、舞台あいさつは終了した。
左から、柴犬チョコ、林遣都、東伸児監督
市原悦子からのボイスメッセージ全文は以下のとおり。
本日は映画「しゃぼん玉」ワールドプレミアにお越しいただきありがとうございます。
撮影で行った椎葉村(しいばそん)では、現地の皆様の料理を楽しみながら、宮崎の自然を感じながら、撮影に参加することができました。
綿引さんのお出になった場面は、編集にキレがあって、良かったですね。んふ。
相島さんは、こわい役者さんねえ、ご活躍ください。
林さんとの共演は、忘れられないものになりました。これからどんな役をなさるのでしょう、楽しみです。
監督の東さんとプロデューサーの豊山さん、そしてスタッフのみなさまには、とことんお世話になりました。あり
がとうございました。
素晴らしい映画を完成させて、おめでとうございます。
映画『しゃぼん玉』は3月4日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国公開
映画『しゃぼん玉』
(C)2016「しゃぼん玉」製作委員会