aiko、サザンビーチで3万6000人に幸せ届ける

2015.8.31
レポート
音楽

aiko(撮影:岡田貴之)

aikoが本日8月30日に神奈川・サザンビーチちがさきにて野外フリーライブ「Love Like Aloha vol.5」を開催した。

小雨がちらつくあいにくの天候となったが、ライブが始まる頃には雨が上がり、涼しい海風が吹き抜ける会場には約3万6000人の観客が集結。約3年ぶりとなる「Love Like Aloha」を楽しんだ。

開演時間を少し過ぎた頃、バンドメンバーが続々とステージに登場。そこにキュートなカスタムTシャツを着たポニーテール姿のaikoがステージに姿を現して、「夢見る瞬間」でライブをスタートさせた。aikoは「Loveletter」の曲間に挨拶を挟んだり、間奏で手拍子を求めたりと観客の心を引き寄せるようにパフォーマンスしていく。大ヒット曲「ボーイフレンド」で一体感を生み出したあとのMCでは「今日は感謝の気持ちを込めて皆さんに“お中元”を届けたいと思いますんで!」とたくさんの楽曲を用意していることを示唆し、期待値を高めていった。その後「オレンジな満月」で海風に乗せてまっすぐな歌声を届け、「キラキラ」ではメインステージの中央からフロア方面に伸びる花道を軽やかなステップで進み、後方エリアの観客に向けて笑顔を見せた。

中盤では、来場者にペットボトル入りの飲み物が配られたことについて言及したaiko。「私からのおごりやから乾杯せな」と冗談っぽく話してから、観客と乾杯コールを行う一幕も見られた。揺れ動く恋愛感情を切なく歌った「KissHug」ではレーザー光線を使った演出が加わり、すっかり陽の落ちた海岸に美しい光が広がる。aikoは砂浜でライブ観戦をするのは大変なはずと観客を気遣いつつも「これから砂浜に埋まっていくような曲をいっぱいやります! みんな茅ヶ崎に埋まってください!」と叫びメドレーコーナーへ。

メドレーでaikoは「beat」「彼の落書き」とパワフルなロックチューンに続いて「あなたの唄」「恋のスーパーボール」というかわいらしくポップなナンバー、そして人気曲「カブトムシ」と次々に楽曲を披露。さらに茅ヶ崎ライブということもあり、サザンオールスターズ「エロティカ・セブン(EROTICA SEVEN)」のカバーを熱く歌い上げたのち、「運命」「花火」を連投した。

またaikoのライブ恒例の煽りでは「男子ー!」「女子ー!」「そうでない人ー!」「全員!」に続けて、「マンションの人ー!」とマンションのベランダからライブを観覧する住人に向けてもレスポンスを求めるなど、自由なMCで観客を楽しませた。ライブの後半、スパートをかけていくようにaikoは「どろぼう」「be master of life」でパワフルな歌声を響かせる。徐々に小雨がぱらつき始めた頃に披露された「鏡」のパフォーマンス時には、aikoを照らすスポットライトに雨粒が光り、幻想的な雰囲気が生み出された。雨足が徐々に強まる中「あたしの向こう」まで12曲を歌ったaiko。ラストナンバーの前には改めて感謝の言葉をファンに伝え、「デビューから17年、これからもちゃんと過ごせるようにアホなことも楽しいこともいい思い出にしたい。必ずまた会いましょう! これからもよろしくお願いします!」と笑顔で話し、ラストナンバー「シアワセ」へ。aikoは温かくも優しい歌声で観客を幸せな気持ちで包み込んで、満面の笑みを見せステージを去った。その後、会場の空には計1500発の花火が上がり、盛大にaikoのフリーライブは締めくくられた。

aiko「Love Like Aloha vol.5」
2015年8月30日 サザンビーチちがさき セットリスト

01. 夢見る瞬間
02. Loveletter
03. ボーイフレンド
04. オレンジな満月
05. キラキラ
06. 夢のダンス
07. KissHug
08. メドレー<beat~彼の落書き~あなたの唄~恋のスーパーボール~カブトムシ~エロティカ・セブン(EROTICA SEVEN)~運命~花火>
09. どろぼう
10. be master of life
11. 鏡
12. あたしの向こう
13. シアワセ