サカナクション新曲&月面探査機の名は「SORATO」に決定、本日ファンの前で初披露

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2017.2.22
サカナクション

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本日2月21日、東京・日本科学未来館で行われた「au×HAKUTO ローバー命名式&応援楽曲初披露LIVE」にサカナクションが出席した。

民間組織による世界初の月面ロボット探査レース「Google Lunar XPRIZE」に、日本から唯一参戦するチーム「HAKUTO」。サカナクションはこのチームを応援するプロジェクト「au×HAKUTO MOON CHALLENGE」のアンバサダーを務めて、応援楽曲「moon」を書き下ろしている。今回のイベントは一般公募されていた月面探査ロボット・ローバーの名前が決定したことを記念して行われたもので、サカナクションの5人は命名式に登場したほか、ローバーと同じ名前を冠した新曲をファンの前で初披露した。

KDDIコミュニケーション本部長・山田隆章氏による挨拶とHAKUTO代表の袴田武史氏によるプレゼンテーションを経て、サカナクションのメンバーが命名式に登場。袴田氏やマンガ家の小山宙哉、宇宙飛行士の山崎直子氏と共にローバーの名前を選定した山口一郎(Vo, G)は、「HAKUTOの皆さんの思いがしっかり反映される名前になるといいなと思い選定しました」と審査のポイントを述べる。また「僕も個人的に色々考えさせていただいて。今回『moon』という楽曲に歌詞を付けて新曲として進化させたんですけど、僕だったらローバーにこんな名前を付けるなって言葉を歌詞の一部に使わせていただきました」と裏話も明かした。

ローバーの名前がサカナクションの新曲タイトルになることについて、山口は「自分の楽曲のタイトルを自分以外の人が付けるっていうことは今までなかったことで。すごく自分にとっても挑戦というか、ドキドキしました」と思いを明かす。ひとしきりトークを行ったあと、いよいよローバーの命名式へ。約3万7000もの応募の中からローバーの名称が「SORATO」に決定したことが袴田氏の口から発表されると、場内に拍手が沸き起こった。山口は「『空と』という、次につながるような名称なので、僕もすごく気に入っています。鯉のぼりに目を入れたような感じです。タイトルが決まったことで曲も生き始めるので。(新曲を)披露することが今から楽しみです」を笑みを浮かべた。

新曲「SORATO」の制作の舵を取った草刈愛美(B)は、「『月に行く』というコンセプトで曲を作るということで、私自身も月を見上げる機会が増えました。月に憧れる気持ち……そういうパーソナルな部分と、大勢の方が一丸となって行うプロジェクトなので、ワクワクした感じを楽曲に落とし込むことができたらなと思いました」と楽曲についてコメント。また「エネルギッシュで力強い曲に昇華できましたし、歌詞が入りましたので、ぜひ皆さんに親しんでいただけたらと思っています」と語った。

草刈の発言を受けて山口は「歌詞を付けることでわかりやすい応援ソングのような形になるかと思っていたんですけど、未来に向けて応援するには何か欠けているような気がして」と語りだす。彼は以前袴田氏と行った対談を振り返り、「そのときに袴田さんと『何か新しいことにチャレンジしようってときは必ず孤独だ、戦わなきゃいけないんだ』と話したんですね。でも、『それは孤独じゃなくて、戦ってる人は孤高なんじゃないですかね』というお話もして。“孤高”を1つのテーマに歌詞を書いてみたので、実は袴田さんに向けてというか、袴田さんと僕の歌というか。すごい個人的な言葉になってしまったんですけど、実は(笑)。それがこのプロジェクトの背中を押すというか、思いを伝えるきっかけになるといいなと思っています」と歌詞に込めた思いを述べた。

山口は最後に「本当に色々な思いを込めています。日本中が『SORATO』と叫べるような、熱狂するようなことを期待しつつ、みんなで月面ミッションに向けて応援していただけたらと思います。SORATO、そしてHAKUTOの皆さん、がんばってください!」とHAKUTOチームを激励した。

サカナクションは命名式に登場した後、同会場に集まったファン500人を前に新曲初披露ライブを行った。「SORATO」の演奏に観客が大きく沸く中、5人は「ミュージック」「夜の踊り子」「アイデンティティ」「多分、風。」「新宝島」をノンストップで届け、オーディエンスを踊らせた。

音楽ナタリー
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