藤木直人主演、音楽劇『魔都夜曲』7月上演決定 1930年代の魔都・上海を舞台に

2017.3.14
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舞台

(左から)橋本さとし、藤木直人、マイコ、小西遼生


2017年7月、Bunkamuraシアターコクーンで、マキノノゾミ作、河原雅彦演出の新作、音楽劇『魔都夜曲』の上演が決定した。主演は、藤木直人

1930年代、“魔都”とも称された、エキゾチズム溢れる上海。一人の日本人青年を中心に、華やかさと暗部を抱えた上海の歴史に隠された秘めた恋と、時代の光と影、人間群像を、生バンドのジャズの音色と共に、華やかにドラマティックに描き出す、オリジナル音楽劇が誕生する。

脚本は、濃密な人間ドラマを描き出し、演劇界を牽引するマキノノゾミ。演出は、大劇場からライブハウス公演まで幅広いジャンルの公演を手掛け、華やかさとエッジの効いた演出で、“今最も旬な演出家”と言って過言でない河原雅彦。いかなるエンターテインメントが展開されるのか期待が高まる。

マキノノゾミ

主人公・白河清隆役には、藤木直人。藤木は、時代劇『冬の絵空』で舞台デビュー後、蜷川幸雄演出『海辺のカフカ』日本公演・海外公演に出演、そして蜷川の遺作となった『尺には尺を』に主演。映像から舞台まで活躍の幅を広げ、今まさに充実期を迎えている俳優。繊細な演技力と凛とした佇まいで、激動の時代に生きる”プリンス”をいかに演ずるか期待が高まる。

ヒロインの周 紅花(チョウ・ホンファ)役はマイコ。日米ハーフの美貌、上品さと迫力を兼ね備えた演技力は、演劇界の次世代スターの呼び声も高い。今回も鮮烈な印象を残してくれることだろう。

紅花の兄・周 志強(チョウ・チーチャン)役は、2017年ミュージカル『フランケンシュタイン』の怪物・アンリ役で、歌唱力とその美しき怪物ぶりが好評を得た小西遼生が演ずる。

「東洋のマタハリ」として名を馳せた実在の人物、川島芳子役には壮一帆。宝塚雪組トップスターであった壮の”男装の麗人”ぶりが今から楽しみだ。クラブのピアノマン鳥谷良治にはこまつ座『木の上の軍隊』での演技が各所から高い評価を得た松下洸平。そして、物語の舞台となるジャズクラブ「ル・パシフィーク」の支配人であり、謎めいた雰囲気を持つ男・新田日出夫役に、橋本さとし。その他、劇団四季出身、ミュージカル『エビータ』『アイーダ』等でタイトルロールを歴任した秋夢乃、更に、コング桑田、春風ひとみ、山西惇、村井國夫、といった演劇界の実力派俳優がずらりと勢揃いした。

この物語の主人公・白河清隆には、モチーフになった実在の人物がいる。藤原家の血筋であり、プリンストン大学留学中にはゴルフ全米学生チャンピオンに輝き、その後、父・近衛公麿首相の秘書官を務め、出征後シベリア抑留中41才で亡くなった近衛文隆。彼のエピソードからインスピレーションを得、フィクションとしてドラマティックな物語が創作される。

公演は、2017年7月7日~29日、東京・Bunkamuraシアターコクーンを皮切りに、8月5日~6日愛知・刈谷市総合文化センター 大ホール、8月9日~13日大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。今後の詳細は、キューブHPで確認してほしい。

演出の河原雅彦、キャストの藤木直人マイコ小西遼生橋本さとしから、以下、今作品に向けて、コメントが届いた。


演出:河原雅彦

詳しいストーリーはどっかの解説で読んでいただくとして、僕の仕事は、マキノさんの重厚な脚本を華やかかつ、スリリングなエンタメとしていかに舞台上で昇華させることだと思ってます。その点では、藤木さん、マイコさんを始め、多芸に秀でた魅力的なキャスト陣がドバっと集結してくれたことはとても心強いですね。なにせ日頃から大変お世話になっているキューブ20周年記念公演を預かるわけですから。素敵な舞台を届けられるよう、僕なりに楽しみながら魂を削るのみです。

河原雅彦

藤木直人:白河 清隆 (しらかわ・きよたか) 役

今回僕が演じるのは白河清隆という由緒ある公家の血筋でありながら自由奔放な御曹司で、二人の中国人兄妹との出会いをきっかけに戦争にむかって進む歴史の大きなうねりに巻き込まれて行きます。どんな舞台になるか今の時点では想像もつきませんが、脚本のマキノさん、演出の河原さんとご一緒出来るのが楽しみです。キャストも事務所の先輩が多いので稽古場で萎縮してしまうと思いますが(笑)、舞台やミュージカル経験の豊富な方々ばかりなので色々勉強したいと思います! 上海は当時の日本からみたら魅惑的な魔都と呼ぶにふさわしい街。そんな上海を舞台にした音楽と物語を是非楽しんでいただければと思います。

藤木直人

マイコ:周紅花 (チョウ・ホンファ) 役

「魔都夜曲」、美しくも妖しいタイトルに心惹かれました。
自分にとって挑戦多き作品になりそうですが、“魔都”の言葉通り、観客の皆様を舞台の世界に迷わせ、一度観たら忘れらない、そんな作品になればと思います。

マイコ

小西遼生:周志強 (チョウ・チーチャン) 役

魔の潜む場所「魔都」の夜に流れる曲。まずはその艶かしく刺激的な香りのするタイトルに惹かれました。作品の舞台となるのは1939年の中国、上海。そこで藤木直人さん演ずる清隆と出会い、親友となる周志強という中国人の役を演じます。どのような作品になるのかはまだ未知ですが、素晴らしいキャスト、カンパニーの方々と共に、激動の時代を生きる人々の生命力を感じることが出来る作品を皆さんにお届け出来ればと思います。

小西遼生

橋本さとし:新田 日出夫(にった・ひでお)役

1930年代の上海が背景とする混沌とした華やかさと闇が交錯する空気感はいかがわしくて好きです。そんな群像劇の中で個性的な役者が揃い、埋もれてしまわないよう新田日出夫を存在させたいと思います。かつて船乗りでジャズバーのオーナーとなり、過去に謎をもつ男。そしてジャズが似合う毒舌家。とにかくマキノさんが書いた台詞の中で生き生きと新田の言葉を吐き、河原リーダーの演出で、謎めいた50歳の枯れた色気を引きずり出してもらおう。(笑)。
はい、他力本願です。

橋本さとし

<ストーリー>

舞台は1939年、上海。当時の上海はフランスやイギリス、アメリカ、日本などの列強の租界地として異国情緒が溢れる都市となっていた。人々の思惑や欲望を飲み込む多国籍の都市は、”魔都”とも称された。

その都市にある男が降り立つ。男の名は白河清隆(藤木直人)。公家の血を引き父は日本政府の要人、諸国を遊学し芸術に親みながらも遊興に明け暮れていた。上海には、父からの指示で来たのだが、相変わらず遊び歩く日々。その清隆の前にある二人の兄妹が現れる。中国人の父と日本人の母を持つ、周志強(チョウ・チーチャン 小西遼生)、周紅花(チョウ・ホンファ マイコ)。清隆と二人の間には次第に友情が生まれていく。

新田日出夫(橋本さとし)が支配人を務めるクラブ「ル・パシフィーク」には様々な人々が集まる。クラブのあちこちでは、音楽談義も語られれば、直面する政情に熱を帯びた論議も起こり、ジャズの音色とともに、人々の思惑渦巻く不可思議な空間だった。清隆、志強、紅花は、ル・パシフィークで様々な人々と出会う。

紅花は清楚な外見からは予想がつかない自由奔放な一面ものぞかせ、清隆はそんな紅花にいつしか惹かれてゆく。しかし、ふたりの恋には、それぞれの宿命が待っていた。志強と紅花にはある秘密があった。

時代は大きな影を落とし始めていた。時は太平洋戦争前夜。未だ目的が見出せなかった清隆も、彼の存在自体が持つ宿命により、容赦なく歴史の大いなる波に巻き込まれてゆく。

各国列強がにらみを利かせ思惑渦巻く都市・上海で、清隆は次第に自分のなすべきことに目覚めてゆく。清隆と紅花、そして取り巻く人々の大いなるドラマが展開してゆく。

<主な登場人物>

■白河清隆(しらかわ・きよたか)=藤木直人
公家の血筋に生まれ育ち、日本政府要職に就く父を持つ。遊び好きで、明朗快活かつ屈託のない人柄。暴漢から助けたことで紅花という女性と出会い、次第に惹かれ合ってゆく。

■周紅花(チョウ・ホンファ)=マイコ
上海で清隆と知り合う、中国人を父に日本人を母に持つ女性。周志強の妹。清楚な外見ながら、何をしでかすかわからない自由奔放な性格の持ち主。やがて清隆と惹かれあっていく。

■周志強(チョウ・チーチャン)=小西遼生
上海で清隆と知り合い、親友となる。紅花の兄。亡き父の跡を継ぎ貿易の仕事をしている。

■川島芳子(かわしま・よしこ)=壮一帆
中国・清朝の皇女。性別を超えた妖艶な魅力で男装の麗人として名を馳せた。満州・関東軍のスパイとして「東洋のマタ・ハリ」とも呼ばれた。
    
■鳥谷良治(とりたに・りょうじ)=松下洸平
クラブのピアノ奏者。ジャズマンになるのが夢。純朴で一途な若者。宇春に思いを寄せている。

■宇春(ユーチュン)=秋夢乃
クラブ「ル・パシフィーク」の歌姫。紅花の友人。

■芽衣(ヤーイー)=春風ひとみ
清隆の住む「虹口アパート」の管理人。口うるさいが気のいい好人物。

■ジョージ=コング桑田
クラブ「ル・パシフィーク」の陽気なボーイ

■籾田守(もみた・まもる)=山西惇
謹厳実直な外交官。同じアパートに住み、清隆のお目付け役でもある。
    
■西岡勇(にしおか・いさむ)=村井國夫
共同租界の開業医。清隆の気質を愛し、温かく見守る。
    
■新田日出夫(にった・ひでお)=橋本さとし
クラブ「ル・パシフィーク」の支配人。外国航路の船乗りだったが、ジャズ好きが高じて上海に居着いてしまい、いつしかクラブの支配人となった。毒舌家。
 

公演情報
cube 20th presents 音楽劇『魔都夜曲』(まとやきょく)」
 
■作:マキノノゾミ
■演出:河原雅彦
■出演:
藤木直人 マイコ 小西遼生 壮 一帆 松下洸平 秋 夢乃
高嶋菜七(東京パフォーマンスドール) 浜崎香帆(東京パフォーマンスドール)
中谷優心 キッド咲麗花(TPD DASH!!) 村上貴亮 吉岡麻由子 前田悟 板倉チヒロ
田鍋謙一郎 奥田達士 コング桑田 春風ひとみ 山西惇 村井國夫 橋本さとし

<東京公演>
■日時:2017年7月7日(金)~29日(土)
■会場:Bunkamura シアターコクーン
料金:プレミアムシート 15,000円 S席 11,000円 A席 8,500円 コクーンシート 5,000円(全席指定、税込)

 
<愛知公演>
■日時:2017年8月5日(土)・6日(日)
■会場:刈谷市総合文化センター アイリス
料金:プレミアムシート 15,000円 S席 11,000円 A席 8,500円(全席指定、税込)

 
<大阪公演>
■日時:2017年8月9日(水)~13日(日)
■会場:サンケイホールブリーゼ
料金:プレミアムシート 15,000円 S席 11,000円 A席 8,500円 ブリーゼシート 5,000円(全席指定、税込)

 
※プレミアムシートは前方限定、オリジナルお土産(当日お渡し予定)をお付けいたします
■企画・製作 株式会社キューブ
■キューブ公式サイト https://cube-s.wixsite.com/matoyakyoku

 
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