第5回ジャパンアクションアワードで『アイアムアヒーロー』が2冠! ベストアクション俳優は山口祥行&綾瀬はるか

レポート
2017.3.19
『アイアムアヒーロー』アクションコーディネーター・下村勇二氏

『アイアムアヒーロー』アクションコーディネーター・下村勇二氏

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3月18日、日本のアクション俳優・スタントマン・スタッフらが一同に会するイベント『春のアクションまつり』がLOFT9 Shibuyaにて開催された。イベント内では第5回ジャパンアクションアワード各部門の最優秀作品・受賞者が発表されている。

ジャパンアクションアワードは、日本俳優連合のアクション部会が主催する賞。映画・テレビを問わず、その年度に公開された日本のアクション作品の中から、最も優れたスタント、アクションシークエンス、俳優などの各部門の受賞者が発表される。

 

『アイアムアヒーロー』山内章弘プロデューサー

『アイアムアヒーロー』山内章弘プロデューサー

『アイアムアヒーロー』アクションコーディネーター・下村勇二氏(右)

『アイアムアヒーロー』アクションコーディネーター・下村勇二氏(右)

 

2016年度は、ベストアクション作品とベストアクション監督の2部門で『アイアムアヒーロー』が最優秀賞に選出。登壇した同作プロデューサーの山内章弘氏は、アクションコーディネーターの下村勇二氏について「アクションが軸の作品になることはわかっていたので、一番信頼のおける方。一も二もなく決まった」とコメントし、監督の佐藤信介との相性の良さを起用の理由として挙げた。また、ベストアクション監督賞で登壇した下村氏は、劇中にたくさんのZQN(ゾンビ)が登場することについて、「生前の記憶や癖や習慣が残っている。一体一体に個性があって芝居もしてもらう。変わったコンテンポラリーダンスだったり、色んな動きをしてもらう方を配置しながらということで、大変だった部分もありました。結果が出てよかったと思います」と撮影を振り返った。また、「よく見ると、髪をかき上げるナルシストZQNとか、そういうキャラクターが散りばめられています」と細かな見どころを明かしている。

 

『昭和最強高校伝 國士参上!!』山根和馬(左)と中村誠治郎(右)

『昭和最強高校伝 國士参上!!』山根和馬(左)と中村誠治郎(右)

『昭和最強高校伝 國士参上!!』山根和馬(左)と中村誠治郎(右)

『昭和最強高校伝 國士参上!!』山根和馬(左)と中村誠治郎(右)

 

ベストアクションシーン部門には、髙瀬將嗣監督の『昭和最強高校伝 國士参上!!』から「ヤッチンVS李のタイマン勝負」が選ばれ、同シーンを演じた俳優の山根和馬中村誠治郎が登壇。山根は32歳で16歳の役、中村は35歳で17歳の役を演じたことには照れ笑い。しかし、山根はダンサー出身、中村はJAC出身でどちらもアクションを得意とする俳優ということもあり、山根は「(アクションが得意な)俳優同士でやれる環境があまりないなかで、リハーサルをやっている段階から『もっといけるね』と。(アクションの)壁がないかたちで、本番までいい形で望めたかな、と思いました」と作品への自信をのぞかせていた。

 

『さらば あぶない刑事』瀬木一将

『さらば あぶない刑事』瀬木一将

大島遥は『精霊の守り人』の綾瀬はるかのスタントダブルでベストスタントマン優秀賞に輝いた

大島遥は『精霊の守り人』の綾瀬はるかのスタントダブルでベストスタントマン優秀賞に輝いた

 

ベストスタントマン部門では、『さらば あぶない刑事』で58歳にして火だるまのスタントに挑んだ瀬木一将が最優秀賞に。瀬木は、火だるまスタントを若手がやるはずだったことを明かし、「現場が近づいてきたら、(若手が)暗い顔をしていたので『なんだよお前ら。いいよ、俺がやるよ!』って言って、やりました」と秘話を語り、会場から大きな拍手を浴びていた。

 

『覇王 凶血の系譜I』監督の小沢和義(左)とベストアクション男優・最優秀賞 山口祥行(右)

『覇王 凶血の系譜I』監督の小沢和義(左)とベストアクション男優・最優秀賞 山口祥行(右)

『覇王 凶血の系譜I』監督の小沢和義(左)とベストアクション男優・最優秀賞 山口祥行(右)

『覇王 凶血の系譜I』監督の小沢和義(左)とベストアクション男優・最優秀賞 山口祥行(右)

 

ベストアクション男優部門では、『覇王 凶血の系譜I』の山口祥行が最優秀賞を受賞。JAC出身でアクション経験が豊富な山口は「この作品はアクション監督がいないんですよ。監督の小沢和義さんがアクションに詳しい方なので、一緒に作り上げていきました」と秘話を明かす。同じく登壇した小沢監督は「アクション監督を使いたいんですけど、予算的になくて。朝の10時から夕方の5時までで、どうやって撮るか。とにかくカット割りのことばかり考えて……山口には死ぬ思いをしてもらいました(笑)」と振り返る。また、小沢監督は「非常に嬉しいです。頑張った祥行が獲ってくれたので……みなさん、ありがとうございました」と、山口の受賞に顔をほころばせていた。

 

ベストアクション女優 優秀賞 宮原華音『仮面ライダーアマゾンズ』

ベストアクション女優 優秀賞 宮原華音『仮面ライダーアマゾンズ』

 

ベストアクション女優部門では、ドラマ『精霊の守り人』の綾瀬はるかが最優秀賞を受賞。綾瀬はスケジュールの都合で登壇できなかったものの、会場にビデオメッセージで登場し、「何もわからない状態から、アクションチームのみなさんに一つひとつ丁寧に教えていただいて、なんとか形になり、この撮影を乗り切ることができました。大変だったんですけど、やりがいがあり、このような賞をいただけて嬉しく思います」とコメントした。司会を務めた髙瀬將嗣氏は、綾瀬と、彼女のスタントダブルを務めた大島遥とのコンビネーションを受賞理由として挙げ、他の候補者と僅差での受賞だったことを明かしている。また、優秀賞に選ばれた『仮面ライダーアマゾンズ』の宮原華音も登壇。宮原は同作シーズン2のアクションについて、「次はもっと泥臭く、喧嘩っぽいのをやってみたいなと思います」と意欲を見せていた。

ジャパンアクションアワードの終盤には、特別功労賞を受賞した『さらば あぶない刑事』の舘ひろしからのビデオメッセージも。舘は、同作で披露した、スタントダブルなしの、銃を撃ちながらのバイクアクションについて、「とりあえず、転ぶと痛いので、なるべく転ばないようにな状態を作りました」「自分としてはそれほど大したことじゃない気がします」と飄々と語っていた。また、舘はアクション映画に携わる俳優・スタッフにむけ、「固い作品ばかりになってしまうので、頑張っていただきたいです。わたくしはもうこの年ですのでアクションはちょっとつらいですけども(笑)。アクションは永遠に不滅です」とエールを贈っていた。

 

『有吉反省会』ではドニー・イェン愛を語ったアクションフリーク・飯星景子

『有吉反省会』ではドニー・イェン愛を語ったアクションフリーク・飯星景子

 

最後には、ジャパンアクションアワードの第一回からMCを務めてきた飯星景子が、アクション映画に対する熱いメッセージで締めくくっている。飯星は「もともとアクションが好きだったんですけど、このお手伝いをさせていだだくようになってから、もっと広いジャンルのアクション映画を観る機会が増えました。それはとてもありがたいことだと思っています」と感謝しつつ、「同時に、映画によっては公式サイトにアクション監督やスタントマンの皆さんのお名前の載っていないものが多いんです。映画によっては、クレジットにも載っていないこともあります」「そこから何とか改善していければと思っていますので、皆さんもご意見をお書きになるような機会がありましたら、そのあたりのことも発信していただけたら」と呼びかけていた。

第5回ジャパンアクションアワード各部門の最優秀、および優秀作品は以下のとおり。

ベストアクション作品

最優秀賞 『アイアムアヒーロー
優秀賞 『仮面ライダーアマゾンズ』
優秀賞 『昭和最強高校伝 國士参上!!』

ベストアクションシーン

最優秀賞 『昭和最強高校伝 國士参上!!』ヤッチンVS李のタイマン勝負
優秀賞 『HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス』大金の部下バトル 体育館にて
優秀賞 ドラマ『ナイトヒーローNAOTO』最終話 アクションシーン

ベストスタントマン

最優秀賞 瀬木一将『さらば あぶない刑事』
優秀賞 藤井 祐伍 (JAE)『仮面ライダーアマゾンズ』
優秀賞 大島遥『精霊の守り人』

ベストアクション監督

最優秀賞 下村勇二『アイアムアヒーロー
優秀賞 田渕景也『仮面ライダーアマゾンズ』『カラテキル』
優秀賞 吉田浩之『ミュージアム』『彼岸島』『マジすか学園』

ベストアクション男優

最優秀賞 山口祥行『覇王 凶血の系譜I』
優秀賞 ディーン・フジオカ『IQ246』
優秀賞 小栗旬『ミュージアム』『信長協奏曲』

ベストアクション女優

最優秀賞 綾瀬はるか『精霊の守り人』
優秀賞 宮原華音『仮面ライダーアマゾンズ』
優秀賞 西内まりや『CUTIE HONEY-TEARS』

特別功労賞

舘ひろし『さらば あぶない刑事』

 

『春のアクションまつり』では、『新宿スワンⅡ』『るろうに剣心』の谷垣健治氏や、『無限の住人』の辻井啓伺氏らアクション監督・スタントマン・俳優たちがアクションの現状を本音で語りあうトークイベント『アクションサミット』も開催された。近日、SPICEでは昨年同様にその模様を詳しくレポートする予定だ。

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