「最高に満足させてやるよ」テニミュ氷帝のテーマは“ファッションショー”　「TEAM Live HYOTEI」観劇レポート

2003年よりスタートしたミュージカル『テニスの王子様』（通称『テニミュ』）は、今年で14年目を数え、現在も2.5次元ミュージカルの先駆者として君臨し続けている。そんなテニミュの2017年初となる公演は、跡部景吾率いる氷帝学園による「TEAM Live HYOTEI」。4月12日（水）より開幕し、東京・大阪で全14公演が開催された。

学校ごとに、それぞれの特色あふれるライブを展開する「TEAM Live」は、これまでに青学（せいがく）、不動峰、聖ルドルフ、山吹公演が行われてきた。今回満を持しての登場となったのが原作でも人気の高い氷帝学園だ。

オープニングムービーでスクリーンに映し出されたのは、とある洋館。招かれて中に入ると、制服姿の氷帝メンバーたちが優雅なティーパーティーを楽しんでいる。テーブルいっぱいに広がるお茶やお菓子に、夢のような空間が広がっていた。しかし一息ついたところで、とあるミッションが書かれた差出人不明の手紙が見つかって――？

今回のライブのテーマは“ファッションショー”。豪華でスマートな衣装をまとって、まるでランウェイを歩くように登場する氷帝メンバーを見ると、「ここはパリコレのステージか……？」と錯覚してしまうほど。最初は花柄やチェックをベースとしたエレガントな衣装、そして次は水玉ポップな柄を纏い、最後はクラシックな黒の衣装に身を包み、優雅でセクシーな氷帝らしい歌やダンスで、次々にミッションをこなしていく。ダブルスでテニスをしているかのような2人の息がぴったりと合ったダンスに魅了される。

そして最後はユニフォーム姿で、テニミュおなじみの楽曲である『24/365』、『シャカリキ・ファイト・ブンブン』、アンコール曲『STILL HOT IN MY HEART』を披露し、会場は大きな盛り上がりに包まれたまま幕を閉じた。

本編内で繰り広げられるトークでは、コーディネート対決やお互いの相性を確かめるためのミッションも行われ、キャストのアドリブが垣間見れるかも。ミッションやキャストの組み合わせは日替わりとのことなのでリピーターにも楽しめる大満足の内容だったのではないだろうか。

なお、「TEAM Live HYOTEI」公演の後には、氷帝メンバーも出演する「Dream Live 2017」が2017年5月26日(金)～28日(日)に控えているので、こちらもあわせてチェックしよう。
 

ゲネプロ時のオールキャストによる囲み取材コメント

――まず、公演に向けての意気込みを伺います。

宍戸 亮役　小早川俊輔：いよいよ「TEAM Live」が始まります。僕たちは楽しむだけですね！　一番楽しんでもらいたいのは来てくださるお客様です。そのために全身全霊で稽古に挑んできました。今回はなんと“ゴージャスお見送り”もあるというところで、最後の最後まで「TEAM Live HYOTEI」を楽しんでもらえるように、メンバー全員で一生懸命頑張っていきたいと思います。

日吉 若役　内海啓貴：今回の「TEAM Live」の稽古はいろんなことをみんなで乗り越えてきました。あとは本番を楽しむだけです！　ひと公演ひと公演を大事に集中して、熱量を持って……みんなで楽しみましょう！

――今回の公演の見どころを教えてください。

忍足侑士役　井阪郁巳：日替わりのシーンがいくつかあるんですが、キャストたちで色々話し合って試行錯誤して出来上がったものです。毎回組み合わせもお題も違うので、何度見ても皆様に楽しんでいただける「TEAM Live」になっていると思います。

芥川慈郎役　田村升吾：今回の「TEAM Live」は“ファッションショー”をテーマにしていて、コーナーの中で2チームに分かれてコーデ対決をします。毎公演「このキャラがこれを着るのか！」とか「あのキャラにあれを着てもらいたいな！」という衣装がたくさん揃っていて、公演ごとに違うものが出てくるので、本当に全部の公演を見てもらいたいっていう気持ちでいっぱいです。何度も見に来て違いを楽しんでもらいたいなって思っています。そして今回はライブですが、ストーリー性がちゃんとあります。“氷帝”のチームカラーもしっかり出ていて、キリッと締まるようなシーンもたくさんあるので、ぜひ何度も足を運んでいただきたいなと思っています。

――最後に代表して、三浦さんからメッセージをお願いします。

跡部景吾役　三浦宏規：見所や意気込みはメンバーがたくさん語ってくれたので、僕からは一言「最高に満足させてやるよ」。「ドリライ（Dream Live 2017）」もすぐに控えているので、そっちも見据えながら、しっかり丁寧にやっていきたいなと思っています。

 

※本文中「HYOTEI」の正式表記は「O」の上に長音記号

取材・文・撮影＝松本裕美
(C)許斐 剛/集英社 ・NAS・新 テニスの王子様 プロジェクト
(C)許斐 剛/集英社 ・テニミュ製作委員会