国際モーツァルティウム財団コレクション・コンサート「The Mozarts」神童のヴァイオリンが来日! その音色が蘇る
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ナンネルとヴォルフガング
モーツァルトが実際に使っていたヴァイオリンがその目で見られる。しかもその音色が実際に聴ける!
そんなコレクション展とコンサートがゴールデンウィークの5月3日~8日、東京の日比谷で開催される。入場料は無料。春のうららかな日、神童が奏でたヴァイオリンの音色に耳を傾けてみてはどうだろう。
■弟が奏で、姉が伝えた。国際モーツァルティウム財団所有のふたつのヴァイオリン
今回来日するヴァイオリンは国際モーツァルティウム財団が所蔵するもののなかのふたつだ。1つは子どもの頃に使ったチャイルド・ヴァイオリンで、これは姉のナンネルが保存しておいたものだ。もうひとつはザルツブルクの宮廷楽団でコンサートマスターを勤めていた、1770年頃に使っていたコンサート・ヴァイオリンである。これらは普段はモーツァルトの故郷ザルツブルクにあるモーツァルト関連の博物館(生家・住家)にそれぞれ美術品の如く展示されている貴重な逸品で、もちろん来館者は触れることなどできないし、ましてや海を越えて日本に来ることなど滅多にない。さらにその楽器の音色までが聴けるとなると、このイベントがどれほどに貴重なものであるか、おわかりいただけるだろう。
モーツァルトのコンサート・ヴァイオリン(左)とチャイルド・ヴァイオリン(右)
この貴重なヴァイオリンの来日がなぜ実現したかというと、第一生命が社会貢献事業の一つとして、ザルツブルクにあるモーツァルトの2軒目の家「住家」の修復事業を支援したことによる。そして今回はヴァイオリンほか自筆譜、肖像画等を展示するコレクション展とロビーコンサートが行われる。
ロビーコンサートは、もちろんモーツァルト本人が弾くのは無理だが、モーツァルティウム管弦楽団ソロ・コンサートマスターのフランク・シュタートラー氏が演奏をする。
モーツァルティウム管弦楽団はモーツァルトの故郷ザルツブルクを拠点に活動する管弦楽団だ。1841年、モーツァルトの妻コンスタンツェの支援のもと、ザルツブルク市民たちによって創設された「ザルツブルク大聖堂音楽協会およびモーツァルト音楽院(モーツァルテウム)」を前身としている。この団体が20世紀に入って現在の名称となり、ザルツブルク音楽祭や、モーツァルトの誕生日をはさむ1~2月に開かれる「モーツァルト週間(音楽祭)」などで演奏を行っている。つまりはモーツァルトのスピリットを受け継いだ楽団であり、今回このときのために来日するシュタートラー氏はまさにモーツァルトのヴァイオリンを奏でるのにふさわしい音楽家なのである。
ザルツブルクのモーツァルトの住家 ©Tourismus Salzburg
またコレクション展「音楽を愛し、時代に翻弄された、ふたりの天才 ナンネルとヴォルフガング」として、これらのヴァイオリンをはじめ、「キラキラ星変奏曲」の名で知られるピアノソナタK.265の自筆譜、父レオポルドが姉弟に施した音楽教育の様子がわかる「ナンネルの楽譜帖」、モーツァルト一家の肖像画などが展示されるので、こちらもぜひご覧いただきたい。
時を越えて奏でられるモーツァルトのヴァイオリン。250年前の神童の時代の片鱗にふれる、このまたとない貴重な機会をぜひお見逃しなきように。
※《国際モーツァルティウム財団とは》
モーツァルトの生まれ故郷・ザルツブルクを拠点に、音楽家ゆかりの建物の保存管理、楽器や自筆譜などの資料収集などを行う。毎年1~2月に開かれる「モーツァルト週間(音楽祭)」を主催。
コレクション展
■日時:2017年5月3日(水・祝)~8日(月)
■時間:午前9時30分~午後7時30分(最終入場午後7時)
■会場:第一生命保険日比谷1F本社ギャラリー
■入湯無料
ロビーコンサート
■日時:
・2017年5月3日(水・祝)~7日(日)
午前11時(コンサート・ヴァイオリン)、午後3時(チャイルド・ヴァイオリン)、午後6時(コンサート・ヴァイオリン)
・2017年5月8日(月)
午前11時、午後3時(いずれもコンサート・ヴァイオリン)
■会場:第一生命保険日比谷1F本社ロビー
■入湯無料
■出演:フランク・シュタートラー(コンサート・ヴァイオリン)、江崎友紀(チャイルド・ヴァイオリン)、菅野潤(ピアノ)