美術史のパロディをモノクロへ変換処理　TYM344の個展が2カ所で開催に

TYM344の個展『HARD／SOFT』が、FAITH「ナオナカムラ」にて開催される。また、今展覧会会期中の7月15日には、heavysickZERO「ナオナカムラ」にて一夜限りの個展『NEVER UNDERSTAND』が開催される。

TYM344（ティー・ワイ・エム・スリー・フォー・フォー）は、2010年に早稲田大学第一文学部総合人文学科美術史学専修を卒業したアーティスト。個展『サブスタンス』（2015／新宿眼科画廊）をはじめ、美術批評家の布施英利氏による書籍『わかりたい！現代アート』（知恵の森文庫）の画を担当するなど、多方面で活躍している。

TYM344は、“二値化絵画”の手法で知られている。これは、標識や山脈など不動物を手本に、美術史のパロディやオリジナルキャラクターをモノクロへ変換処理するやり方だ。現代における絵画の役割を見つめ直すとともに、予めメディア変換に耐性のある絵画を目指して制作を行っている。

本展は、彼にとって５回目の個展であり、ナオナカムラでは初個展だ。“二値化絵画”に加えて、近年彼が取り組んでいる、メロディや和声を持たない構成のみでつくられる音楽“構成音楽”を多数発表予定とのこと。