松山英樹に触発!? 『フジサンケイクラシック』は注目の一戦だ
今年で45回ときう伝統の一戦「フジサンケイクラシック」。富士桜カントリー倶楽部に移って13回目の栄冠は誰の手に渡るのか注目だ。
スター選手の劇的なショットで、数々の名場面を演出してきた「フジサンケイクラシック」。あの川奈ホテルゴルフコース(富士コース)から富士桜カントリー倶楽部に移って、今年で13年目となる。全長7566ヤードという長さにもかかわらずパー71と、トッププロもスコアメイクに苦しむ同コースだが、フェアウェイは比較的に広い。富士山麓に位置する好ローケションもあり、このコースを好きなプロも多いという。2009年、10年と連覇を果たした石川遼もその一人だ。毎年、必ずコース変更を施し、プロのさらなる技術を引き出す同トーナメントは今年、8月31日(木)から華やかに開催される。
現在、男子賞金ランキング1位の宮里優作をはじめ、今季関西オープンで初優勝した今平周吾。ダンロップ・スリクソン福島オープンで3年ぶりに11勝目を飾った宮本勝昌。今季、圧倒的な飛距離をひっさげミズノオープンで優勝するや、長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップで2勝目をあげ、一気にブレークしたチャン・キム。そして今月はじめに開催された全米プロをはじめ、今年参戦した海外試合すべてに予選通過を果たしている小平智など、今大会には実力者が勢ぞろいする。
アメリカやヨーロッパツアーに参戦している岩田寛や谷原秀人、そして現在全米賞金ランキングトップをひた走る松山英樹もこのトーナメントチャンピオンの一人。同トーナメント優勝者はなぜか海外に出ていき、結果を残すようになる。それだけに今季、海外に積極的に参戦しているものの結果が付いてこない昨年の賞金王・池田勇太は、このフジサンケイで結果(優勝)を残し、その勢いを国内外に示したいと思っているだろう。
また、昨年の覇者の趙珉珪(チョ・ミング)は、今年今一つ調子があがっていないが、イメージの良い富士桜で復調を期したいところ。優勝こそないものの、今季トップ10に3回入賞している金庚泰(キム・キョンテ)は、同大会で過去2勝している相性の良い大会。ツアー13勝の実力者も、この大会で上昇のきっかけをつかみたいところだ。
最近、女子ツアーの勢いに押され気味の男子ツアー。しかし、実際にコース上で男子プロを間近に見れば、その迫力や飛距離に驚くはずだ。岩田寛が「昨年の松山選手の優勝に触発された」と翌年(2014年)優勝を果たしたように、今やアメリカ―ツアーでも押しも押されぬ第一人者となった松山英樹の活躍に刺激されているプロも多いはず。宮里や小平なども海外で通用するプレーを想定しながらのプレーとなるだろう。
大器として話題を集める若手プロの星野陸也の初優勝や、川奈では優勝(1997年)したもののこの富士桜での勝利も渇望している久保谷健一の今季2勝目、そして東建ホームメイトカップで2位、中日クラウンズで2位タイに入り、後半戦で調子を上げてくる藤本佳則の3勝目など、話題がつきない同大会。予想不可能の熱き富士桜の戦いは、もうすぐ火ぶたが切られる。
(※情報は8月25日現在のものです)