満員の観衆と叫んだ「ごちデス!」東京公演レポート
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photographer : IDE
本気で楽しむは伝わる、ごちデスの世界
岸田教団&THE明星ロケッツのボーカルichigo主催のライブイベント『ごちデス(ФωФ)!JAPAN TOUR』東京、大阪、福岡と周るツアーの一発目、9月12日に東京開催の会場に足を運んできた。
以前お送りしたSPICEの取材で「楽しもうと思わない奴は来なくていい」と言い切ったichigoが目指した世界観はどのようなものなのか、レポートをお送りする。
最初にいきなり主催のichigoと全公演出演の分島花音が登場、ステージから満員の赤坂ブリッツを煽っていく。二人の紹介を受けて最初に登場したのはニコニコ動画『踊ってみた』でも大人気のRAB(リアルアキバボーイズ)。
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オタクファッションに身を包みながら中身は超本格派ダンサーの彼らは、「Welcome!!DISCOけもけもけ」や「シュガーソングとビターステップ」、「花ハ踊レヤいろはにほ」など人気アニソンでその超絶技巧を披露した。
終了後はゴチです恒例のご褒美タイム。ichigoが持ってきたシュークリームを喜んで食べると中身は全てワサビ入り、水が飲みたくてもそれを手に入れるにもゲームが必要で……と最高のリアクションを見せるエンターテイメント性もみせつけた。
続いて登場したのは、東京のみのゲストである春奈るな。「アイヲウタエ」で登場した春奈はラメ入りピンクのキラキラミニスカートの小悪魔ファッション、「君色シグナル」ではキュートに歌い上げたかと思いきや「狂想リフレイン」では、ちょっと強烈な愛の形を見事に歌い上げフロアを魅了する。
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最後に歌った「Overfly」での一体感は見事。初めて生でそのライブを見た筆者もあまりの可愛さに虜になってしまった。
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ご褒美コーナーには、岸田教団の岸田とはやぴ~もMCとして登場した。飄々とひどいコトを言うあたりがさすが岸田というところか。春奈の好物であるカレーを勧めたのだが、これは水で薄めた美味しくないヤツ。ゲームをクリアしないと美味しいヤツが食べられないというお決まりのパターンだ。RABの裸体に貼られたシールを剥がせたらクリア、しかしその前に目隠しして10回ぐるぐる回ってもらうという、春奈には厳しいゲーム。しかし、無事成功した春奈は、満面の笑みで「ゴチです!」と叫んでいた。
続いての登場は分島花音。天使のようなスタイルで登場した分島は「The strange treat!」からスタートした。
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「芸術家のかわいい想像たち」をジャジーに披露したあと、「ねえ、もっとスイングしていこうよ!」とささやくようなMCにつなぎ、そのまま名曲「sing sing sing」を披露した。縦ノリ空間のライブ会場を完全にスイングさせることに成功。その後「無重力」を挟み、ヒット曲「killy killy JOKER」を披露。チェロの弓を使ってオーディエンスを煽っていく。
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チェロを使いこなす分島独特のこのムーブ、まるでマエストロのようにフロアをコンダクトしていく。そこから自信の思い詰まったアルバムタイトル曲でもある「ツキナミ」、エモーショナルな感情を引き出されていくのを感じながら最後の曲「RIGHT LIGHT RISE」に、間奏での旗揚げゲームが恒例となっているこの曲にはゲストとしてRABが登場。一緒に旗揚げをしつつソロダンスも披露した。
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彼女の武器であるチェロの弓で煽動し、旗を振り上げ希望の光を魅せつける分島。なんとなくジャンヌ・ダルクのようじゃないか、と思ってしまった。満面の笑みで手を振る分島の未来はとても明るい、そう思える素晴らしい内容のアクトだった。
そして、ご褒美タイムでは出番の着替えがあるichigoに代わって、岸田とはやぴ~が進行。
「この人達とわたしでやるの?マジで?」と苦笑いの分島。
「ちゃんとおもてなししますよ?」と言う岸田が持ってきたのは、分島の大好物・いくらのお寿司。
食べようとするがやはりここもゲームが……早口言葉を言えたらOK、ダメならスティックシュガーをふりかけるという恐ろしいゲームを岸田が提示し、「やりますよ!」と意気揚々と早口言葉にチャレンジした分島。想像以上の実力を発揮したが、どうしても失敗も…砂糖をかけられたいくらのお寿司を勢いで食べた分島、これはヤバイのでは…と思ったら
「意外にいける」
と肩透かしのコメント。ならばとチャレンジした岸田が「まずっ!分島さん味覚狂ってる!」と叫んで開場は大爆笑。
そしてトリ、いよいよ登場の岸田教団&THE明星ロケッツ。最新曲「GATE~それは暁のように~」から「HIGHSCHOOL OF THE DEAD」を披露した。
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うねりまくる岸田のベースに飛び回るはやぴ~、自由すぎる二人を従えてのichigoは舞台センター最前に立ちはだかり、ズレも無く完璧に歌い上げる。この絶妙で危ういくらいのバランスこそが、岸田教団&THE明星ロケッツだ。どこか欠けてもダメな感覚、恐ろしくスリリングだが病み付きになる。
「感情 in the black」「Colorful」などの東方アレンジの名曲も披露。やはり、このあたりの曲への反応は物凄いものがある。「11月」でしっとり歌い上げ、「ストライク・ザ・ブラッド」「hack/slash」と畳み掛けるように歌うichigo、そうだ、これはichigoをチヤホヤするイベントだった……「来いよ!」と煽るichigo。
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最後に舞台上に出演者全員を呼び込んでの「星空ロジック」では開場も何もかも一体化して叫び、拳を振り上げる。
最高の空間でライブの幕は閉じ、ご褒美として持ってこられたのはアイスクリーム!
「ライブ終わりの舞台上で一度アイスを食べたかった」というichigoに対して分島が「ゲームありますよichigoさん」と言い放つ。最後のゲームは『今日一番この会場を盛り上げたら食べられる』というものだ。
「星空ロジック歌ったらもう盛り上げる曲ないよ!!」と叫ぶichigoにはやぴ~が耳打ち、メンバーもそれをうけて何かしらの準備に入る。
「マジで練習してないから出来るかわからないけど…やるぞ!明星ロケット!」
ichigoがタイトルを叫んだ瞬間、会場が弾けた。まさか聞けると思わなかった名曲「明星ロケット」。
本当に練習してなかったのだろう、少しだけグダったイントロ、でもすぐ持ち直した名曲はCDとは比べ物にならないテンポの速さ、まさに「爆速ロケット」だ。
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一度クライマックスを迎えたフロアは、本当に「今日一番の盛り上がり」を見せた。アイスクリームを勝ち取ったichigoの渾身の「ゴチでーーす!」はフロアの皆の声でもある。こんな面白くて演者の新しい一面を見られて、汗だくで笑顔になるイベントなかなか無いのではないか。ichigoの「楽しもうと思わない奴は来なくていい」を体現するように、誰よりも楽しんでいたのがichigoだったと感じられるイベントだった。
無事東京開催を終えたichigoからSPICE独占コメントをもらうことが出来たのでお伝えする。
「TOKYO公演、助走なしで大ジャンプした気分でした(ФωФ)涙が出る程笑ったり、絶望する程困ったりできる対バンイベントはJAPAN広しといえどもごちデス(ФωФ)!だけだと思います。OSAKA、FUKUOKAも手加減なしでごちそうします。楽しみにしててね(ФωФ)ノ赤坂BLITZ!ごちデした(ФωФ)!!!」
大阪も福岡も気になるごちゃまぜイベント、こちらこそ!ごちデス(ФωФ)!
大阪公演「ごちヤデ(ФωФ)!」
日時:2015/10/16
会場:BIG CAT
出演者:岸田教団&明星ロケッツ/分島花音/GARNiDELiA/カヨコ
福岡公演「ごちバイ(ФωФ)!」
日時:2015/10/18
会場:DRUM LOGOS
出演者:岸田教団&明星ロケッツ/分島花音/GARNiDELiA/三澤紗千香