オフィシャルサポーター高橋真麻が「『天使にラブソングを…~シスターアクト~』は誰でもHAPPYになれるミュージカルです」
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高橋真麻
初来日で
本作は、『天使にラブソングを…』のタイトルで映画が公開され日本でも大ヒット。その後、映画で主演を務めたウーピー・ゴールドバーグによりミュージカル化され、今もなお世界中で大ヒットを記録し続けている話題作だ。その再来日を記念してフリーアナウンサーの高橋真麻がオフィシャルサポーターに就任! 歌うことが大好きでミュージカルの大ファンという彼女に本作の魅力を聞いた。
中学3年生の時に自分たちでミュージカル化したんです。とてもご縁を感じています
――オフィシャルサポーターに就任した感想をお聞かせください。
もともとミュージカルが大好きだったので、こういった形でオフィシャルサポーターをさせていただくことはとても嬉しいと思いました。実は中学3年生の時にこの映画が大ヒットしまして、学校のイベント『高校3年生を送る会』でクラスメイトたちとミュージカル化したんです。
映画から脚本に書き起こして、映画に使われていた楽曲をみんなで練習して歌って。その時私は、シスター・メアリー・パトリック役をやらせていただきました。映画もミュージカルもパトリックはふくよかでおちゃめでひょうきんなシスターなんですが、当時の自分に似ていたんです(笑)。とてもご縁を感じています。
カトリックの学校だったので、シスターの衣裳もシスター方に借りることができて、非常に印象的でした。
当時歌った曲とミュージカルの楽曲は異なり一新されています。今回の音楽もさすがディズニーの有名な曲の数々を作曲されてきたアラン・メンケンだけあって、初めて聞いても耳なじみが良く、終わるころにはつい口ずさんでしまうほど。 最後のシーンでは思わず一緒に歌ってしまうようなメロディーラインだったので、初めて観る方も覚えやすくて楽しんでいただけるのではないかなと思っています。
――映画を初めて観た時の感想は?
自分の中では強烈なイメージでした。今まで見てきた映画とは全然違うなと。特に私はシスターがいる学校で学んでいたものですから、より親近感も沸いて、ストーリーも十分楽しめると思います。映画を観たことが無い方でも設定がわかりやすく、キャラがたっているのでとても楽しめるのではないでしょうか。ミュージカルは、映画よりラブロマンス要素も入っていますので、私と同じ年代から上の方にも、そしてもちろん10代の方でも楽しんでいただけると思います。
高橋真麻
客席の皆様も盛り上がっていただけるのではないかしら
―― 一足先にシンガポール公演を観劇されたそうですが、お客様の楽しみ方は日本とは違いましたか?
海外ですと最後は一緒に立って楽しんだり、スタンディングオベーションをしたりとても積極的なんですが、日本ですと遠慮しているようで舞台と客席の温度差が割とあるように感じます。この作品はシンガポールでもとても盛り上がっていましたし、これがシアターオーブに来ても最後は盛り上がるシーンがありますので、シンガポールの公演と同じように客席の皆様にも盛り上がっていただきたいと思っています。
――シンガポール公演をご覧になっていかがでしたか?
ひとりひとりのパフォーマンス力が圧倒的に高いなと。その後も各国を回ってきていますので、キャスト同士の絆、チームワーク力も非常に高いなと感じました。インタビューをさせていただきましたが、その間もキャスト同士で話したり、からかい合ったりしている姿を見て、本当に仲がいいんだなと思いました。
私はステージに上がらせていただけて、ダンスレッスンを受けて軽く一緒に歌ったり踊ったりさせていただいたのですが、日本から来た私にとてもあたたかくダンスの部分を教えてくださって、本当にこの作品を心から愛されていて、色々な方に観てもらいたいと思っているんだなと、感じました。プロモーションにもすごく積極的で、取材する側としては非常にありがたかったです。
映画ですとセットは壮大でスケールも大きくて時系列もあり、それを舞台の上で展開する事はとても難しいと思うのですが、本当に無駄がなくスムーズに場面転換やシーンが再現されていて、そのクオリティや構成力が凄いなって思いました。脚本をはじめ、演出家や美術スタッフのチームワークもとても長けていると感じました。
――言葉の壁はありましたか?
東急シアターオーブで皆さんがご覧になるものは字幕が出るので安心してご覧いただけると思いますが、シンガポールの公演を観た時には字幕はもちろんありませんので、必死になってシーンを察して考えながら観ていました。だから、東京公演とは違う楽しみ方で観られたのではないかと思います。基本的にはベースのストーリーはわかっていたので、そういう意味では見やすかったですね。
高橋真麻
デロリスの情熱的なレッスンによってだんだんうまくなっていく過程は本当に見応えがありますね
――高橋さんのお気に入りのシーンは?
私は主人公のデロリスが修道院に入って聖歌隊に歌を教えるシーンがとても好きです。最初は下手な聖歌隊のみんなが、デロリスの情熱的なレッスンによってだんだんうまくなっていく過程は本当に見応えがあるなぁと。見応えがあるという意味ではやはり最後のクライマックスシーンは、かなりド派手になっています。「日本だったらこんなにパッションで派手な演出はしないだろうな」と思うような、海外ミュージカルならではのシーンがあるので、そこも見所だと思います。
――そこにアラン・メンケンの魅力的な音楽が流れるわけですね。
そうですね! 曲の面でもこの2シーンの楽曲は私がすごく好きな曲です!
――デロリス役のデネー・ヒルの魅力は?
映画のイメージと比べると、とても若い方が演じられていてギャップがあると思いますが、若さ溢れるからこそまた映画とは違った、弾ける感覚とか勢いとか、映画とは雰囲気の違った新たなデロリスの魅力があります。だからこそラブロマンスのところがより引き立ってきますね。
今まではミュージカルを見ると「お姉さんたち歌が上手で素敵」と思っていたのが、だんだん私と同じ歳くらいの人がやっていて、自分と同じキャリアの人がこんな凄い事をやってるんだと思っていたら、今や「え? 私よりこんなに若いのにこんなに歌が上手いの?」という感じになってきて、まさに今回のデロリス役の方もとても若いのにしっかりしていて、作品に向き合う感覚とか、劇団を引っ張っていく部分でもとてもしっかりされているなと感じました。
――ブロードウェイならではの魅力について、他には?
ミュージカルは、突然歌い出すなど日本語的な違和感や空間としての違和感を感じる方が多いみたいです。ブロードウェイ版は英語だからこそ、そこが不自然ではないので。ミュージカルを苦手に思っていた方とか観たことがないという方、初心者の方に観ていただきやすいのではないかなと思います。不自然さがあまりないかもしれません。
高橋真麻
デロリスの出現で自分を表現できるようになる
――先ほどパトリック役を演じたお話がありましたが、感情移入してしまうキャラクターは?
やはりパトリックには愛着があるので、ひょうきんな所などの表現が上手いなと観ていました。もちろん主要キャラクターのデロリスもそうですが、自分は声が高いのでソプラノの方に注目して見てしまうんです。シスター・メアリー・ロバートは最初線が細いんですけど、彼女がだんだんと自信を得てソプラノで歌っていく姿は非常に魅力的。その役を演じているソフィー・キムはとても素敵です。
――「人が変わることの素晴らしさ」について
自信がなくて前に出られないという人たちがデロリスの出現によって自信をもって楽しみながら自分を表現できるようになるというストーリーはとても素敵です。日本の社会にいると、自信を持って何かを表現したり、仕事をする事はなかなか難しいと思いますが、このミュージカルを観ることによって、誰かの支えとか、誰かの教えによって自分をうまく表現できる様になるとか、またたくさんの練習という実績を積むことによって自信を持って自分を前に出せるようになるというのは、一般社会にも通じているのではないでしょうか。このミュージカルのストーリーの中から何かご自身の生活がより豊かになるヒントが隠れているのではないでしょうか?
高橋真麻
世代関係なく楽しめる作品です
最近は年齢に関係なく、とても積極的に若者の文化も受け入れて行く方が非常に多いイメージがあるので、このような海外ミュージカルの華やかでポップなものも是非観ていただきたいですね。世代関係なく楽しめる作品で、きっと元気を貰えます! 人と何かを共有することはとても大切だと思うんです。作品を観てお互いどう思ったとか、一緒に観に行った思い出も共有できますし。いつも一人焼肉に行っている私が言っても、ちょっと説得力がないかもしれませんが(笑)。
――ではこの作品はどなたをお誘いしたいですか?
理想を言えば好きな人と行きたいですが、ミュージカルがとても大好きな母にこの作品をみせてあげたいなと思います。
――最近は
そうですよね、ミュージカルをプレゼントするって素敵なことだと思います。海外ですと旦那様が奥様にデートに誘ったりすると聞きますが、日本ではあまりそういう夫婦間がなさそうなので、ぜひこれを機会に奥様から旦那様へ、旦那様から奥様へというのもオススメです。
そして今はパワハラとかセクハラとか言われがちですが、このような文化芸術的なものを上司と部下で共有するということも大切だと思っています。フジテレビのアナウンサー時代は先輩が映画や舞台を「一緒に観に行こうよ」というお誘いがありました。アナウンサーという言葉で表現するお仕事の中で、良いものを後輩に教え伝える事が大切な事だったので、上司と部下が一緒に観劇することもありなのではないかな。そういう意味では誘いやすい作品かもしれませんね。ラブロマンスもありますが濃厚でもなく物語もわかりやすいですし。
また、「映画を知っているから観ない」という方がいらっしゃるかもしれませんが、そう思って観ないのはとても損をしていると思うので、すべてを知った上で自分は何が好きかをジャッジするのがいいと思います。観ることによって自分の幅や考え方とか、好き嫌いの物差しがより明確になると思うので、怖がらずに観劇していただきたいと思います。
高橋真麻
歌が好き、音楽が好き
――高橋さんのミュージカルの出会いは?
私は幼少期から宝塚歌劇団や劇団四季などを見る機会が多かったので自然に触れていましたね。母親もよく家で歌っていて歌にあふれていました(笑)。
――普段はどのような作品を観に行かれますか?
いちばんなじみがあるのが宝塚歌劇団でしたから、今度帝劇で『エリザベート』があるといったら観に行きたいと思いますし、男性が入った『スカーレット・ピンパネール』はどうなるんだろうとか、退団されたタカラジェンヌの方の出演作品とか、そういう興味で観に行くことが多いです。
後は誘っていただくミュージカルなどは、自分が普段観ているジャンルではない物だったりするので、そういった新ジャンルに触れるのもいいですよね。
――この作品は観たらHAPPYになれる作品ですが、最近のHAPPYになれた事はありましたか?
私は食べることが好きなので、おいしいお肉を食べたらもう「HAPPY!」ですし、鶏肉が好きなのでテレビ局の社員食堂で鶏肉のメニューがあっただけでも「やったー」と思うんです(笑)。いま考えたらけっこうHAPPYのハードルが低いかもしれません(笑)。
――TVではいつもHAPPYなオーラに包まれていていらっしゃいますよね
自分の感情を表に出すタイプでしたが、女子アナの仕事をするようになったらよりリアクションが大きくなってしまいました。なので小さな幸せも大きく表現するようになり、他の人から見てもすごく幸せそうに見えるんだろうなって思います(笑)。
――ミュージカルを好きな理由は?
やはり歌が好き、音楽が好きという点ではないでしょうか。私はお仕事でたまに歌わせていただいていますが、歌が好きでもミュージカルは私にはできない、見る側でしかないという所から、憧れが非常に強くて、その憧れからくる「好き」なのだと思います。
アナウンサーは書いてあるものを読むお仕事ですから、セリフを覚えて自分の物にして、誰かになりきってセリフを言うことは苦手です。演じてかつ振りをされながら歌を歌う方々は本当にすごいなと、尊敬と憧れの想いから素敵だなと。この『天使にラブソングを』も素敵な曲が揃っていて、特にぜひ最後のシーンは一緒に、歌わなくても手拍子で参加もできるので、体感して楽しんで頂きたいなと思います。
――最後に読者の皆さまへメッセージをお願いします。
とにかくパワフルでHAPPYなミュージカルなので、観終わったあとは元気になれると思います。キャストの方々のクオリティも高いですし、チームワークもすごくて、楽しむポイントがたくさんあります。ミュージカル初心者の方からミュージカル通の方まで、あらゆる方に楽しんでいただける作品です。ぜひお越しください。
取材・文・撮影=谷中理音
※英語上演日本語字幕あり
■公演日程:2017年10月25日(水)~11月12日(日)
■会場:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)
■演出:ジェリー・ザックス
■音楽:アラン・メンケン
■オリジナルプロデュース:ウーピー・ゴールドバーグ
■公式サイト:http://theatre-orb.com/lineup/17_sister/