森 公美子×彩風咲奈がぶつかり稽古!?~ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』対談インタビュー

2026.2.26
インタビュー
舞台

(左から)森 公美子、彩風咲奈

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森 公美子と彩風咲奈がWキャストで主演を務める、ミュージカル『天使にラブ・ソングを〜シスター・アクト〜』が2026年3月に東京・明治座で開幕する。

ウーピー・ゴールドバーグ主演の大ヒットコメディ映画『天使にラブ・ソングを…』を原作とし、アラン・メンケンが手がける煌めくディスコミュージックが散りばめられた本作。破天荒なクラブ歌手デロリスと、厳格な修道院のシスターたちの心の交流を、笑いあり涙ありの温かいタッチで描く。

日本では山田和也演出で2014年に帝国劇場で初演され、今回で6度目の上演となる。日本初演からデロリスを演じ続けてきた森 公美子と、宝塚退団後初のミュージカル出演となる彩風咲奈。世代もキャリアも異なる二人が、それぞれどのようにデロリスという役に向き合っていくのかを聞いた。

ーー彩風さんは宝塚退団後1作目が本作に決まったとき、どんなお気持ちでしたか?

彩風:最初は「私で大丈夫でしょうか?」という気持ちがありました。やはり今までずっと男役をやってきたので、急に可愛らしい女性の役ができるのかなと。でも、デロリスという役は知れば知るほどとてもかっこよくて、とても魅力的な女性だったんです。こんなありがたい機会をいただけるなら、ぜひ挑戦したいと思うようになりました。

ーー森さんは前回公演で本作を卒業しようと考えていらっしゃったところ、明治座での公演だから続投を決められたそうですね。

:そうなんです。明治座さんじゃなければ今回は出演しなかったと思います。明治座さんはとても温かい雰囲気があるでしょう。1幕は楽しいお芝居、2幕には歌謡ショーといった作品が上演される劇場の空気も含めて大好きなんです。それでいて最近は若い人に向けたお芝居やミュージカルなど、いろんなジャンルの作品が上演されるようになってきて。明治座さんには“明治座のファン”がついていらっしゃるくらい、私も大好きな場所なんです。なので、「もし他にデロリス役が見つからなければぜひ私にやらせてください」とお願いしちゃいました。

森 公美子

ーー初演の森さんと瀬奈じゅんさんに始まり、その後はWキャストに蘭寿とむさん、朝夏まなとさん、そして今回5人目の新デロリスを彩風さんが務めます。Wキャストの方々は森さんにとってどんな存在ですか?

:Wキャストは相手役とは違うので、稽古場でずっと一緒にいてもいざ本番になると会えないんですよ。それがいつも悲しくてねえ。私は踊りの才能がないみたいで、いつもWキャストのみなさんに教えてもらっているんです。思いきりだけはいいんですよ。だから思いっきり間違えちゃうの(笑)。あさこちゃん(瀬奈)にも、とむ(蘭寿)にも、まぁちゃん(朝夏)にも、ずっとみなさんに育ててもらっている気持ちでやってきました。初演から13年間続けて今ここにいられるのは、本当にみなさんのお陰だと思っています。

ーー本作のストーリーで惹かれる部分はどんなところですか?

彩風:デロリスが修道院長さんをはじめとするシスターたちと出会い、変化していく姿がとても素敵だなあと思いました。彼女たちの姿は、自分が宝塚に在団していたときに感じた想いと通ずるものがあるんです。宝塚では組のみなさんがいて、仲間と一緒にひとつの舞台を作っていきます。その過程で、自分よりもみんなのことを大切に想う気持ちが自然と芽生えていくんです。それって、デロリスとシスターたちの関係性と一緒だなと思うんですよね。だから台本を読んだだけでも、既にシスターのみなさんのことが愛おしくて! みなさんに出会えるのが今からとっても楽しみです。

:日本初演を作るときに、乃木坂にある修道院へお勉強に行ったんですよ。そこのシスターのみなさんたちは、朝目覚めたときから「今日もありがとうございます。神様のために今日も一日頑張ります」と、とにかく純粋な気持ちで祈り続けていらっしゃるんです。そんな神聖な修道院という場所に、デロリスという異物が入ってくるのが『シスター・アクト』。シスターたちは何も疑わずにデロリスの全てを受け入れてくれるんです。シスターたちのピュアな姿にデロリスは支えられ、彼女自身もどんどん変わっていくんです。それがこの物語の一番のポイントかなと思います。

(左から)森 公美子、彩風咲奈

ーー昨日から歌稽古が始まったそうですね。

:私の前にさきちゃんが歌稽古をしていて、ドアが開く度に歌声が漏れ聞こえてきたんです。それを聴いただけで、すっごく勉強してきているんだなあとびっくりしちゃいました。きっと準備期間の間に全てを網羅してきたんでしょうねえ。私はまた歌詞を見ながら歌っていたんですけれど、さきちゃんはもうデロリスとして立っていたんです。思わず、自分も頑張らねばと奮い立たされました。宝塚の男役トップスターという肩書を得るからには、非常に努力されてきた方だと思うんですよ。だからこの先どんな役がきても、さきちゃんは崩れないだろうなあと確信しましたね。

彩風:嬉しいお言葉をありがとうございます。くみさんとは昨日出会ったばかりで、今日一日ご一緒させていただいただけなんですけれど、もう大好きになっちゃいました! 隣でお話を聴いているだけでも、一言一言が心から滲み出ているなあと思うことばかり。こんなに素晴らしい方と同じ役を演じさせていただけるなんて本当に幸せです。私は女優としては0歳なので、くみさんに学ばせていただけることがこれからの自分の糧になるのだろうなと。くみさんの一挙手一投足、全て見逃さずに吸収したいです!

:いやいやお恥ずかしいです。私もさきちゃんからいい刺激を受けるのだろうなあと感じています。さきちゃんと新たにいろんなことを発見して、また新しい私のデロリスという役が作れるんだろうなと。今、そんな期待感に溢れています。

ーーお芝居の稽古はこれからということですが、彩風さんは現時点でデロリスをどんな人物だと捉えていますか?

彩風:デロリスはきっといろんな過去を抱えていて、そこからひとりでやっていこうと強がっている女性なのだろうなと思いました。その後、修道院に入ってシスターたちと出会うことで、デロリスの心の中の強がっていた部分がポロポロと取れていくのかなと。ただ、最初から自分がそう思い描き過ぎてしまうことでお客様に伝わってしまうのは違うと思うんです。なので、今の段階ではあくまで強がっている女性として捉えておこうと考えています。

彩風咲奈

:そうね、お芝居は予定調和になってはいけないからね。私はデロリスを演じた回数は多いかもしれませんが、役作りは必ずゼロから始めるようにしているんですよ。他にも『レ・ミゼラブル』や『ラ・カージュ・オ・フォール』などで長年演じている役があるんですけれど、それはどれも同じ。一度ゼロに戻さないと、新しいものを見つけられないんです。役者は常に自分自身が新鮮であることが大切だと思います。

彩風:私は宝塚時代が男役でしたので、女性である自分が男役を演じた上で、男性の役を演じるという二重のフィルターのようなものがありました。自分自身が感じることと、男性が感じることが違うこともどうしてもあるので、そういう意味で演じる上でひとつの段階があったんです。でもこれからはそれがなくなるということで、自分でもどんなふうになるのか未知数なんですよ。男役というフィルターを通さない自分をまだ見たことがないので、まずは制限せずにぶつかってやってみようかなと思っています。

:お、ぶつかり稽古だね! 

彩風:本当に! ぶつかり稽古、頑張ります!

:お互いに励まし合って、2026年版の新しい『シスター・アクト』を作りましょうね!

(左から)森 公美子、彩風咲奈

取材・文=松村蘭(らんねえ)      撮影=池上夢貢

公演情報

ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』
 
音楽:アラン・メンケン  歌詞:グレン・スレイター
脚本:シェリ・シュタインケルナー&ビル・シュタインケルナー  追加脚本:ダグラス・カーター・ビーン
原作:タッチストーン・ピクチャーズ映画「天使にラブ・ソングを…」(脚本:ジョセフ・ハワード)
演出:山田和也/鈴木ひがし 
 
キャスト:
森 公美子/彩風咲奈、石井一孝/廣瀬友祐、松村雄基、梅田彩佳、岡田亮輔、施 鐘泰、山崎大輝、柳本奈都子、河合篤子、家塚敦子、保坂知寿、太川陽介、鳳 蘭ほか 

【東京公演】
日程・会場:2026年3月25日(水)~4月21日(火)明治座
公演に関するお問い合わせ
東宝テレザーブ0570-00-7777(ナビダイヤル)
 
は【こちら】から

 

日程:2026年4月5日(日)
会場:明治座
開演:13:00~
【手数料0円】一般発売
受付期間:2026/1/17(土)11:00~2026/4/5(日)13:00


日程:2026年4月11日(土)
会場:明治座
開演:13:00~
【手数料0円】一般発売
受付期間:2026/1/17(土)11:00~2026/4/11(土)13:00


貸切公演のは【こちら】から
 

■全国ツアー
【大阪公演】
日程・会場:2026年5月5日(火・祝)~5月7日(木)梅田芸術劇場 メインホール
<お問い合わせ>梅田芸術劇場 TEL:0570-077-039
 
【長野公演】
日程・会場:2026年5月15日(金)~5月16日(土)サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)大ホール
<お問い合わせ>NBS長野放送 事業部 TEL:026-227-3000
 
【宮城公演】
日程・会場:2026年5月23日(土)~5月24日(日)仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール
<お問い合わせ>仙台放送 事業部 TEL:022⁻268⁻2174
 
【愛知公演】
日程・会場:2026年5月29日(金)~5月31日(日)愛知県芸術劇場 大ホール
<お問い合わせ>キョードー東海 TEL:052-972-7466
 
※公演詳細は、各地へお問い合わせください。
 

製作:東宝
 
公式サイト https://www.tohostage.com/sister_act/