ビートルズの名曲を三味線で大胆カバー『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』日本語吹替え版主題歌が吉田兄弟に決定
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『ティム・バートンのコープスブライド』、『コララインとボタンの魔女』を制作したスタジオライカが日本を舞台に描くストップモーションアニメ『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』が2017年11月18日から公開されるが、その日本語吹替え版の上映が決定。その日本語吹替え版の主題歌を、三味線奏者の吉田兄弟が担当することが発表された。
数々の傑作を送り出してきたストップモーション技術の最高峰・スタジオライカが、今回テーマに挑んだのは、古き日本の世界。情感あふれる日本の風景や風習を、息を飲む美しさで描いた本作は、本年度アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞のノミネートを始め、〝アニメ映画界のアカデミー賞″と称されるアニー賞でも3冠受賞など、全世界の映画賞を総なめした話題作。
監督には、黒澤明や宮崎駿を敬愛する大の日本マニアで、次回作に『トランスフォーマー』シリーズ最新作も控えた、トラヴィス・ナイト。ライカの最先端クリエーターたちが、壮大なセットの中で人形や美術を1コマ1コマ動かし、1秒間の映像のために24枚の写真を撮影しながら作り上げたストップモーション絵巻となっている。
今回の舞台が日本ということ、また主人公のクボが三味線を操る少年ということもあって、「吉田兄弟とタッグを組みたい」と制作のスタジオライカからのラブコールで実現した今回の主題歌コラボ。吉田兄弟自身もオファー前の段階で、本作の評判を耳にしており、スペイン公開時に劇場で観賞していたとのことで、吉田兄弟としても「この映画と何か一緒にやってみたい」と思っていた矢先のオファーだった為、相思相愛の奇跡のコラボレーションが実現した。
今回の主題歌決定にあたって吉田兄弟は
「初めてこの映画のことを聞いたときは『遂に三味線を持った主人公が登場する映画が!』と、本当にとても嬉しかったです。僕らが三味線を始めた頃には考えもつかなかったことなので。そして映画を観て、日本の描写が素晴らしいことにも、とても感動しました。日本の良さは、日常のあちこちに隠されていると思うのですが、それをしっかりと描いてくれたスタジオライカのクリエーターの方々の日本への気持ちがとても嬉しかった。これから映画を観る方にも、自分の感じる日本の良さをそれぞれ見つけてもらえたらいいなと思います。見所はたくさんありますが、ラストのエンドロールで流れる僕らの曲にも是非ご注目ください。映画の力強さに負けないように弾いています!」とコメント。
また、その楽曲はビートルズの名曲として、いまなお愛するファンの多い「While My Guitar Gently Weeps」。本国版のエンディング楽曲は、米女性シンガーのレジーナ・スペクターが歌う同曲であったが、日本語吹替え版主題歌では、吉田兄弟の美しい三味線の音色で大胆なカバーにチャレンジしている。「While My Guitar Gently Weeps」を収録してみて、吉田兄弟からは
「楽曲のアレンジも自分達でも意見を出して話し合って進めていきました。ビートルズのこの楽曲は、以前津軽三味線でカバーしたことがあり、津軽三味線に合う曲とわかっていたので、普段カバーは滅多にやらないけれど、この曲は安心して演奏出来ました。以前から映画の楽曲作りにはとても興味があったので、楽しみながら演奏させてもらいました。本編とともに、より深く日本を感じていただければ嬉しいです。」とコメント。
『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』が持つ独特の世界観と本楽曲の組み合わさった映像にも注目しつつ、今後、本作の日本語吹替え版の声優発表も期待したい。
<STORY>
三味線の音色で折り紙に命を与え、意のままに操るという不思議な力を持つ少年・クボ。幼い頃、闇の魔力を持つ祖父に狙われ、助けようとした父親は命を落とした。その時片目を奪われたクボは、最果ての地まで逃れ母と暮らしていたが、更なる闇の刺客によって母さえも失くしてしまう。
追手である闇の魔力から逃れながら、父母の仇を討つ準備を進めるクボは、道中出会った面倒見の良いサルと、ノリは軽いが弓の名手のクワガタという仲間を得る。やがて、自身が執拗に狙われる理由が、最愛の母がかつて犯した悲しい罪にあることを知る―。
2017年11月18日ロードショー
監督:トラヴィス・ナイト
声の出演:アート・パーキンソン(クボ)、シャーリーズ・セロン(サル)、マシュー・マコノヒー(クワガタ)、ルーニー・マーラ(闇の姉妹)、レイフ・ファインズ(月の帝)
原題:Kubo and the two strings/2016/アメリカ/カラー/シネスコ/
5.1chデジタル/字幕翻訳:石田泰子