原作者・渡辺航先生が自転車レースを終えてから参加!? 『弱虫ペダル』プレミアムトークショーレポート

レポート
アニメ/ゲーム
2017.11.26

コミックス累計1700万部超、自転車<サイクル>ロードレースにすべてをかける高校生の熱いドラマが魅了の、渡辺航先生による人気作『弱虫ペダル』(秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」にて連載中)。2018年1月からは待望のアニメ第4期『弱虫ペダル GLORY LINE』も放送スタートとなります。

そして11月3日(金・祝)には千葉・幕張メッセで開催された日本最大級のスポーツ自転車フェス「CYCLE MODE international 2017」(サイクルモード)にて、渡辺航先生のプレミアムトークショーを開催! キャラクターや自転車に対する先生の想いや、これまでのレースを振り返りました。

 
すべてのキャラクターが作品の中で成長する
トークショー直前に行われたサイン会に合わせて会場入りしたのかと思いきや、幕張メッセ隣接の海浜幕張公園内特設オフロードコースで行われたシクロクロスナイトレースでひとっ走りしてきたという先生。

「もちろんドロドロのジャージは着替えてきましたよ」とのコメントには笑いが起こり、一気に場も和やかに。ちなみに総北高校サイクルジャージの下に着ていたのは、手嶋純太柄の全面プリントTシャツです。

司会からの「1年目の手嶋と現在の手嶋では、まったく印象が違いますよね」との問いかけに対して、手嶋はコミックス6、7巻の合宿編で一年生に敗北し、とても悔しい思いをしたものの、キャプテンに就任。その後、いろは坂の激闘を経て大きく成長したことを強調します。

通常、脇役キャラよりも主人公の成長にスポットを当てる漫画が多い中、『弱虫ペダル』は全員が成長し、鍛えられていく作品であることを熱く語っていました。

渡辺先生「たとえば、手嶋純太が一年生に敗北したけれど、その後キャプテンに任命された。そんな状況になった時、手嶋本人はどのように考えるのか。努力をするのだろうか、ここまで悔しい思いをしたなら絶対に頑張るだろう! という思いで成長させています。僕が成長させているというより、キャラクターが自分で決断していく感じです。僕自身、52巻の勝負は『手嶋大丈夫か!?』とドキドキしながら描きました」

 
2年目インターハイレースの変化
場も暖まってきた頃、「二つのインターハイを比較すると、2年目のレースは以前よりも戦略の描写が増えている」との話題に。

先生は「そろそろ読者の皆様も、戦略を交えた展開を理解してくれるのではないか」と肌で感じていたとのこと。1年目の時は、なるべく多くの人に理解してもらえるレース描写にすることを心掛けていたそうです。

読者の漫画への感想には、【面白い】【つまらない】のほかに【わからない】があり、【わからない】が多すぎると、いくら良い物を描いても心に響かない。そのため極力シンプルな描写にしていたのだとか。

それが2年目を迎えたことで、「読者の皆様も理解できただろうし、ロードレースの細かいルールや面白さを更に取り入れていこうと思った」と振り返りました。

渡辺先生「戦略といっても基本的には少年漫画なので、少年がわかる範囲でこれからも描いていきたいですね。本格的な戦略の描写は、先輩とのファンライドや『弱虫ペダル SPARE BIKE』で描いていけたらいいな。キャラクターがぽろっと言う一言が、自転車競技をやる人には『おおっ!』と思ってもらえるような。そんな雰囲気を目指しています」

 
県ごとのイメージはわかりやすさ優先!
総北高校、箱根学園の他にも呉南、熊本台一など、個性的な面々がレースを彩る『弱虫ペダル』。県ごとのイメージはどのように決めているのかという質問に、先生は「わかりやすさ優先」と即答します。

呉南はどこかずる賢い戦略家、熊本台一は正直者で騙されやすい印象にしていると語りました。「熊本台一大好きなんですけど、騙され易すぎてかわいそうです……」という意見を貰うことがよくあるのだとか。それでも先生の中で熊本台一は「とても純粋なチーム」という位置づけがあり、それがチームカラーであるとの思いが強いそうです。

渡辺先生「相対的に、現在『SPARE BIKE』で描かれている広島呉南は、ヤンキーぶりがすごいですよね。そんなヤンキーがどのように自転車の道へと進んだのか、こちらは来年1月発売の『弱虫ペダル SPARE BIKE』第4巻を読んでください!」

その後も自転車についての熱い語らいは続き、大歓声の中、閉幕となりました。

 
12月、来年1月は新刊ラッシュ!
2017年12月に『弱虫ペダル』第53巻。続けて2018年1月には『弱虫ペダル』第54巻および『弱虫ペダル SPARE BIKE』第4巻「待宮編」、さらに『弱虫ペダル 54.5 公式ファンブックⅡ』と連続刊行されます。

ファンブックには、新生総北、箱学メンバーの知られざるプロフィール等も掲載予定とのこと。2018年1月放送スタートのアニメも含めて、今後も『弱虫ペダル』の展開に期待です!

 
弱虫ペダル関連グッズも続々
会場には『弱虫ペダル』とコラボ企画を行っている『眼鏡市場』のブースも出展。新作商品の発表もあり、常時大盛り上がりでした。

普段使いし易いと、ファンの間でも好評のコラボ眼鏡。こちらも見逃せません。

>>TVアニメ『弱虫ペダル GLORY LINE』公式サイト
>>弱虫ペダル_アニメ Twitter(@yowapeda_anime)
>>秋田書店 弱虫ペダル

アニメイトタイムズ
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