『進撃の巨人』リアル脱出ゲームに全国の「Zepp」で心臓を捧げよ! テストプレイ体験会レポート到着
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進撃の巨人×リアル脱出ゲーム「巨人潜む巨大樹の森からの脱出」 撮影=岩間辰徳
日本各地に展開するライブハウス「Zepp Hall」で開催されるリアル脱出ゲームツアーの第6弾。2017年12月22日から大阪は「Zepp Namba」からスタートするツアーは、アニメや実写化も話題になった人気作品『進撃の巨人』とのコラボレーションだ。
『進撃の巨人』のリアル脱出ゲームは、2014年から毎年、様々な会場で開催されている。昨年2016年に、行われたリアル脱出ゲーム『巨人に包囲された古城からの脱出』は、ゲーム体験者限定のリピーター公演が開催されるなど、参加者からの人気も非常に高い。そして今回、4回目となるタイトルは『巨人潜む巨大樹の森からの脱出』。
全国ツアー開催を直前に控え、12月11日に東京都のお台場にある「Zepp DiverCity Tokyo」にて行われたテストプレイ体験会の様子をレポートする。
ライブでおなじみの「Zepp」がリアル脱出ゲームの舞台になる 撮影=岩間辰徳
『進撃の巨人』は、「別冊少年マガジン」(講談社)に2009年より連載中のファンタジーバトル漫画で、2017年12月現在、単行本が24巻まで発売されている。これまでアニメ化、実写映画化、劇場版アニメ化されている人気作で、いまさら詳細を説明するまでもないだろう。
人類を圧倒的な力で殺戮する謎の存在「巨人」。その「巨人」打倒と生態を暴くために奮闘する、調査兵団を中心とした様々な登場人物を描く群像劇である。
このリアル脱出ゲームでは原作漫画の第10巻終盤あたり、主人公エレンが幼少のころに住んでいたウォール・マリアを襲った「超大型巨人」と「鎧の巨人」の正体が判明、物語が一気に動き出す怒涛の場面を下地としたifストーリーが展開される。
巨人に攫われたエレンを奪還せよ!
ストーリーは、エレンを攫った「鎧の巨人」と「超大型巨人」を追う調査兵団が、壊滅状態に陥り、ミカサ、アルミンと共に巨木の森へ逃げ込んだ際に起こった、本編では描かれていない脱出劇という設定だ。
プレイヤーは、調査兵団を支援する後方支援部隊の1人となり、他の5人のメンバーと共に謎を解いていくことになる。エレン奪還作戦に間に合うために、1時間以内に森に潜む巨人をすべて倒し、森から脱出することが最終目標だ。
まずはゲーム開始前に、主催者側から今回のリアル脱出ゲームについての概要や注意事項などが説明される。
『進撃の巨人』をよく知らない人のためにも、簡単な作品解説や、今回登場する仲間のキャラクターの紹介がなされるので、知識ゼロでも安心だ。
また、巨人の詳しい解説のために、本編でも登場した面長で短足の巨人の着ぐるみが登場、見た目の不気味さと裏腹にコミカルな動きで会場を沸かせる。
奇行種の中でもひときわ印象的な巨人で解説 撮影=岩間辰徳
次に、ゲーム進行に際しての注意事項がアニメ本編で使われたワンシーンを使って説明される。巨人化したエレンが、家を破壊しているシーンに「物を壊さない」などのテロップを表示。シリアスな場面に合わせてつけられるテロップのシュールさに会場から笑いが起こるなど、和やかな雰囲気だ。
続いて、テレビアニメのシーンを再構成し、今回のリアル脱出ゲーム用に作成されたオープニング映像が上映される。ミカサ、アルミンの2人はアニメ版と同様に声優の石川由依(ミカサ・アッカーマン)、井上麻里奈(アルミン・アルレルト)によるオリジナルボイスの短編ドラマ構成という、ファンには嬉しい演出だ。
脱出ゲーム用に作成されたオープニング映像 撮影=岩間辰徳
続いて、今回のオリジナルキャラクター、後方支援部隊を指揮する兵士が登場。こちらは役者が調査兵団の衣装に扮して登場。物語のワンシーンさながらにステージ上からプレイヤーたちに出撃を呼びかける。原作でも調査兵団出撃の際に発せられるおなじみのセリフ、「心臓を捧げよ!」の掛け声に、プレイヤー全員が「はっ!」と返答(できれば握った右手を心臓の上にかざしたい)し、いよいよゲーム開始だ。
同じチームで戦ったなりきりの調査兵団の兵士たちが心臓を捧げた瞬間 撮影=岩間辰徳
エレン奪還作戦への道は困難を極めた
ゲームの形式は、会場内のヒントを元にテーブルに用意された問題を解き、指定の場所に行くと次の問題が出され、再びテーブルに戻り問題を解いていく内容。会場には、様々な役割を担う調査兵団の班員があらかじめ配置されており、謎を解いてそれぞれの担当班に指示を与えていく。
会場となっている「Zepp DiverCity Tokyo」は、ライブハウスとしてはかなりの広さで、走らないようにとの注意事項があったものの、制限時間1時間というリミットでは思わず早足になってしまう。もし、問題を間違えていて再びテーブルに戻ることを考えると、移動のロスはかなり痛い。焦る気持ちを抑えながら、落ち着いて確実な解答を導き出すことが重要だ。
広い会場を移動して答えを確かめていく 撮影=岩間辰徳
通路には巨人の犠牲となった者たちが! 撮影=岩間辰徳
本来は6人1チームでのチャレンジとなるが、今回は筆者と、カメラマン、原作ファンの方々3人の5人チームでの挑戦。これから参加しようという人には6人組を作っての参加をオススメしたいが、何人でも参加可能なので、ツワモノのリアル脱出ゲームファンは怯まず「Zepp Hall」へ向かうべし。
今回は取材と撮影がメインの2人はあまりゲームに集中できず、人数的なハンディもあり、最初の問題でかなりの時間を取られてしまった。テストプレイ体験会ということで、何度もスタッフの方にヒントをもらったが、最終問題にもたどり着けず時間切れ。
筆者は、かなり高い難易度だと感じたが、スタッフに伺うと、脱出成功率は10~20%とのこと。今回の体験会でも実際に20弱のチーム数に対して、クリアできたのはわずか3チームと主催者側の想定とマッチしており、かなりやり応えのあるゲームとなっているのは確かだ。
最後に明かされる謎と、脱出成功者だけの特別な演出
終了の合図の後、今回のリアル脱出ゲームの問題について解説が行われる。どの問題も「進撃の巨人」の世界観を彷彿とさせる問題で、非常に凝った作りになっていた。かなりの熟練者でないと、クリアできないようで、最後の問題にたどり着いたチームもほとんどが残り10分を切っている状況だった。
ゲーム終了。呆然としながら回答を見つめる参加者たち 撮影=岩間辰徳
最後は、オープニング映像同様にリアル脱出ゲーム用のオリジナルエンディングドラマが上映され、ゲームは終了となった。エンディングについては、クリアしたチームにはかなり嬉しい演出があるので、プレイヤーはぜひクリアを目指して頑張ってほしい。
取材・文=東 響希 撮影=岩間辰徳
(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会