乃木坂46の衛藤美彩、伊藤純奈、久保史緒里がチェーホフに挑む!「三人姉妹」開幕

2018.1.19
レポート
舞台

(左から)伊藤純奈、衛藤美彩、久保史緒里


2018年1月17日(水)、『三人姉妹』が東京・銀座博品館劇場にて幕を開けた。初日前には、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、タイトルロールの三人姉妹を務める乃木坂46の衛藤美彩、伊藤純奈、久保史緒里、そして演出の赤澤ムックが登壇した。

舞台「三姉妹」

本作は、モスクワへの帰郷を夢見ながら、理想と現実の狭間で揺れ動く姉妹を描いたアントン・チェーホフの四大戯曲の一つ。ある日、オリガ、マーシャ、イリーナの三人姉妹が住む街に、父の部下であったヴェルシーニン中佐がモスクワから赴任してくる。愛する故郷からやってきた中佐の存在は、姉妹たち、そして姉妹を取り囲む周りの人間関係に変化をもたらしていくのだが…。

衛藤美彩

衛藤はいつもどこか疲れを背負っている中学校教師・オリガを演じるにあたり、「二人の妹と違って、ため息がすごく多いですし、テンションも上がらないキャラクターです」とコメント。その疲れた雰囲気を出しながらも声を遠くに飛ばすことに苦労したのだとか。

舞台「三姉妹」

しかし舞台上での衛藤は、オリガの雰囲気を保ちつつ、後ろの席までしっかりと言葉を響かせていた。その姿に本番を迎えるまで彼女がどれほどの努力を重ねてきたのかを感じることができた。

伊藤純奈

伊藤演じる二女のマーシャは、姉妹の中で唯一の既婚者。自身の人生経験にない人妻を演じ切るために、小道具で使う指輪を稽古中もずっと身に着けていたと語る。「旦那さん役の美翔かずきさんと、たくさんお話しして、”夫婦だよ”ということを自分に言い聞かせていました」と役作りの工夫を明かした。

舞台「三姉妹」

最初はケープを羽織っているマーシャだが、あることをきっかけにケープを脱いで肩とデコルテを露わにする。これは、彼女の心情の変化とリンクした仕草となる。心に芽生えたある思いを抱えながら、自分の人生のために生きようと足掻く伊藤の演技は、最後の最後まで見逃せないものとなっていた。

久保史緒里

演出の赤澤から「稽古場のマスコットキャラクターのようなポジション。お稽古を体当たりでがんばってくれました」と紹介されたのは、三女イリーナ役の久保。頬に両手を添えながら「緊張しています」と初日への素直な思いを述べた。

舞台「三姉妹」

イリーナは三人姉妹の一番下で、20歳の女性だ。一番上のオリガとは8歳も離れている。このことについて久保は「末っ子感がすごく出ているので、そこに注目して欲しいです」とコメント。幼さを残しつつも、大人の女性へと踏み出そうとしているイリーナを演じる久保のエネルギーは、野ばらのように可憐で力強い。

舞台「三姉妹」

キャスティングもさることながら、今回見どころとなるのは三姉妹の衣裳。高貴さ漂う当時のドレスのシルエットはそのままに、黒と赤を基調にし、ところどころにレースやシフォンの布が縫い付けられている。また靴にも工夫がなされており、つま先部分がドットで彩られていたり、かかと部分がデザインヒールになっていたりと、それぞれの衣装がその役の個性を物語っていた。

舞台「三姉妹」

三人は乃木坂46の1期生、2期生、3期生であり、お互いの年齢も離れているが、衛藤は「普段から(乃木坂46の)妹たちが40人以上いるので(笑)」稽古場でもいつもと変わらない自分で役と向き合えたと話す。それに対して伊藤も「醸し出す雰囲気が長女です」と、衛藤の頼りがいのあるお姉さんぶりを語る。久保も「メイクも教えてくださって、本当にお姉ちゃんみたいです」と会話に参加。お喋りに夢中になる3人の姿は本当の三姉妹そのものだった。

チェーホフの戯曲に挑戦し、女優としての輝きを増した衛藤、伊藤、久保の「今」を劇場で観てほしい。

取材・文・撮影=MANA

公演情報
「三人姉妹」
 
■日時:2018年1月17日(水)~2月4日(日)
会場:銀座・博品館劇場
 
原作:アントン・チェーホフ
演出:赤澤ムック
訳:浦雅春(「ワーニャ伯父さん/三人姉妹」光文社古典新訳文庫)
出演:
衛藤美彩(乃木坂46)<オリガ> 
伊藤純奈(乃木坂46)<マーシャ> 
久保史緒里(乃木坂46)<イリーナ>
 
五十鈴ココ<アンドレイ> 
岡田あがさ<ナターシャ> 
美翔かずき<クルイギン> 
汐月しゅう<ヴェルシーニン> 
春川芽生<トゥーゼンバフ> 
立道梨緒奈<ソリョーヌイ>
 
柿丸美智恵<アンフィーサ> 
東風万智子<チェブトゥイキン>

■公式サイト:https://www.nelke.co.jp/stage/ThreeSisters/​