グループ魂“石鹸”三宅弘城、50歳をニューロティカ&怒髪天に祝われ号泣した『三宅ロックフェス』オフィシャルレポ

2018.1.29
レポート
音楽

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

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グループ魂のドラマー・石鹸こと三宅弘城が1月14日に50歳を迎えたことを記念したイベント『三宅ロックフェスティバル vol.1』が2018年1月27日、新宿LOFTで開催された。メインステージにはグループ魂のほか、三宅が尊敬するニューロティカ怒髪天などが出演。さらにサブステージでもさまざまなパフォーマンスが行われるなど、盛りだくさんの内容になった。

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

17時の開場と同時にDJセミノスキ(グループ魂・バイト君/村杉蝉之介)がメインステージ脇のDJブースに登場。セックス・ピストルズ、ザ・スタイル・カウンシルなどの楽曲でフロアを盛り上げる。ドリンクバー付近ではグループ魂の小園(Ba)がオリジナルドリンク「ミルクJAPAN」(石鹸が好きな牛乳と小園が好きな日本酒を合わせたドリンク)を販売していた。

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

メインステージのトップバッターは、ニューロティカ。まずはグループ魂のMC港カヲル(46歳)が登場。「女は三宅弘城である。なぜならエクスタシーに達したとき、そこらじゅうにシオを吹きまくるから!」という口上で笑いを取ったあと、イノウエアツシ(ニューロティカ/V)をはじめとするメンバーを呼び込む。ライブのスタートと同時に石鹸がステージに現れ、「ミヤケロックフェスティバル」テーマソングとして制作されたグループ魂の新曲「男は泣く」をセッション。アツシと同様にピエロメイクの石鹸が「泣け!泣け!」と叫ぶと、会場から大きな歓声が上がった。ラストの「ロックンロールクレイジーラン」ではグループ魂の暴動(G/宮藤官九郎)が参加。「三宅ロックフェス」ならではのコラボが実現した。

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

石鹸はすぐにサブステージに移動、「石鹸のおしゃべりスイーツクッキング」のコーナーへ。女優の猫背椿(大人計画)をアシスタントに迎え、ビスケット、イチゴ、生クリームを使ったケーキの作り方を紹介する。試食係はグループ魂の破壊(V)こと阿部サダヲ。「昨日の夜1時までかかって準備してたんだろ? 美味いとしか言えねえよ」と笑顔で手作りケーキを平らげた。

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

メインステージ2組目は、暴動(G)、石鹸(Dr)、よーかいくん(Ba)による新バンド・画鋲。80年代ハードコアパンク直系のサウンドとナンセンスな歌詞によるオリジナル曲を続けざまに演奏した。終盤にはアツシが参加。「I was PUNK!!~グループ魂にあっちゃん(NEW ROTE’KA)は?~」(グループ魂)、「ON MY BEAT」のカバーを披露、フロアの熱気をさらに高めた。サブステージではグループ魂の遅刻(G/富澤タク)のアコースティックライブ。…と、思いきや、2曲目に突入したところでASA-CHANG(Per)、港カヲルが乱入し、港カヲルのステージへと化すも、最後は石鹸と小園も加わり「いわきアンモナイト音頭~いわき兄弟~」をセッションして盛り上がりをみせた。

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

続いてメインステージに登場したのは怒髪天。冒頭のオープニング曲はこの日2度目の「男は泣く」。さらに「オトナノススメ」(怒髪天)を増子直純(怒髪天/V)とのツインボーカルで歌っている途中、感極まった石鹸が男泣き。すかさず舞台袖から現れた破壊がハンカチ(オリジナルグッズ「ミヤケッチ」)を差し出す。「もう死んでもいい!」と石鹸がステージを去った後、増子は「石鹸、リハのときも泣いたんだよ。それを見た坂さん(坂詰克彦/Dr)がもらい泣きしちゃって。50の男が2人して何で泣いてんの?って(笑)」というエピソードを紹介。その後「酒燃料爆進曲」「ド真ん中節」などの代表曲を熱演した。

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

サブステージでは「石鹸の落語」。「いやあ、50ですよ。50ともなればモノの名前が出てこない、人の名前が出てこない、作品の名前が出てこない」で始まるマクラから、古典落語の演目「粗忽長屋」を披露した。

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

『三宅ロックフェスティバル vol.1』の最後のアクトはグループ魂だ。オープニングは石鹸がボーカルを取る「男、腐りかけ」。さらに「就職しやがれ!」「パンチラ・オブ・ジョイトイ」といったパンクチューン、代表曲「君にジュースを買ってあげる 」を放ち、観客の興奮も頂点に。またライブ中盤では新曲「もうすっかりNO FUTURE!」も披露。高速のパンクサウンド、歌詞を叩き込むボーカルスタイルは、初期のグループ魂を思い起こさせた。石鹸のドラムも絶好調。「彦摩呂」「さかなクン」などのファンキーなナンバーでも見事なビートでバンドを支えていた。

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

「Over 40 do The シコる」の大合唱が生まれた「Over 30 do The 魂」からライブは後半へ。祭囃子を取り入れた「東北の魂」、グループ魂の原点とも言える「グループ魂のテーマ」で本編は終了。アンコールでは定番コント「中村屋」を挟み、この日3度目の「男は泣く」へ。ニューロティカ怒髪天のメンバー、よーかいくん、ASH-CHANGも参加し、石鹸を中心にして盛り上がりまくる。演奏中のブレイクでは猫背椿がバースデーケーキを持って登場。出演者、観客が「ハッピーバースデー」を歌うと、石鹸はまたも男泣き。さらにアツシ、増子からキスのお祝いを受け、涙と笑顔でグショグショの状態に。「ケーキ出てきて、泣いて、キスして。何なんだ、このフェス(笑)」(破壊)というコメントとともに大団円となった。

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

『三宅ロックフェス』(c) 広川智基

この日「三宅ロックフェスティバル vol2.」の開催も発表された。第2回は4月16日(月)に恵比寿LIQUIDROOMで行われるグループ魂とThe Birthdayとの対バンライブ。同フェスはこの後、グループ魂の対バンイベントシリーズとして不定期開催される予定なので、今後の活動にもぜひ期待してほしい。

文=森朋之

ライブ情報
三宅ロックフェスティバル vol.2
2018年4月16日(月)恵比寿LIQUIDROOM
●出演 グループ魂
●ゲスト The Birthday
その他詳細は後日HPで発表致します。
 
【グループ魂 HP】 http://www.g-tamashii.com/
【港カヲルTwitter】 https://twitter.com/MINATO_KAWORU

 

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