会田誠が藤田嗣治による「少女画」に迫る、書籍『藤田嗣治の少女』
会田誠の編著書『藤田嗣治の少女』が、2月15日に刊行される。
2月10日から東京・表参道の青山クリスタルビルで個展『GROUND NO PLAN』の開催も控えている会田誠。『藤田嗣治の少女』は、藤田嗣治が晩年まで描き続けた少女たちに注目した書籍となる。藤田が残した少女画の中から選んだ85点を会田によるコメントを添えて掲載するほか、巻末には藤田の作品を鑑賞するために秋田とフランスを訪ねたという会田のインタビューとレポートも収録する。
会田は同書のあとがきで、藤田嗣治について「とにかく藤田はスゴイ。生まれ持った才能もあり、芸術家の出世・サバイバルに関する知略にも長け、それ以上になによりも勉強熱心で、仕事が大好き。それゆえに国際的成功という結果をちゃんと出した。日本人の美術家の大先輩として、僕なんぞはひたすらこうべを垂れるしかない。ただし、僕は藤田を神格化しない。する必要がないくらい、藤田は人間的欠点(は言い過ぎなら、アンバランスさ)を抱えた、チャーミングな人物だったと思うからだ」と評している。