写実絵画を参照した映像や写真 小瀬村真美展に初期作から新作まで約30点

2018.6.25
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アート

『餐』ジクレープリント 2018年 ©Mami Kosemura

『小瀬村真美:幻画~像(イメージ)の表皮』展が、東京・品川の原美術館で9月2日まで開催されている。

1975年に神奈川で生まれた美術家・小瀬村真美。絵画の構図を利用した写真作品や、数千枚の写真ドローイングを繋ぎ合わせたアニメーション映像などを手掛け、国内外の美術展や映画祭で発表している。2015年には『五島記念文化賞』の美術部門新人賞を受賞。2016年にアメリカ・ニューヨークのDILLON + LEEで個展『Pendulum』を開催した。

写実絵画の人気が国内で高まっている近年。同展では、17世紀の西洋の写実的な静物画の参照から始まり、絵画、写真、映像と複数のメディアを横断し制作してきた小瀬村の作品を紹介する。会場には、実在する静物画を模したセットを長期間かけてインターバル撮影し、それらを繋げてアニメーションにした小瀬村の初期作、ニューヨークの路上に捨てられていたゴミやがらくたを用いて、17 世紀のスペインの静物画のように仕上げた近作の写真、自らの制作過程を公開することで自作を批評的に再考する組写真やインスタレーションの新作など、約30点が展示される。

7月7日には小瀬村真美が出演するトークイベント『Meet the Artist』を開催。7月11日から8月29日までの毎週水曜日には、小瀬村の同展未出品作品数点をループで上映する、夜間上映プログラムが行なわれる。詳細は原美術館のウェブサイトをチェックしよう。