全国でも珍しい、水面に半円状に開く“水上花火”が見どころ! 湖上に美しく咲く諏訪湖の花火を見に行こう

2018.7.23
インタビュー
イベント/レジャー

(一社)諏訪観光協会

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──「諏訪湖の花火」は今年で70周年だと伺いました。また、二つの花火大会を行うのは珍しくもありますが、その歴史を教えてください。

まず「諏訪湖祭湖上花火大会」は、終戦後の混乱の中でも市民が明るい希望を持ち一日も早く立ち直ることを願い、昭和24年8月15日に諏訪湖で「納涼諏訪湖花火大会」が開催されたのをきっかけに、以降、毎年8月15日に開催しています。第2回は「諏訪湖上煙火大会」と称し、市制10周年を記念して仕掛け花火や200mのナイヤガラ花火も打ち上げました。第6回には観光地と花火の打ち上げ場を兼ねた“初島”が完成し、多数の尺玉の打ち上げも実施。第10回大会より「諏訪湖まつり」に名称を変え、市制20周年を祝った第13回大会からは、現在では諏訪湖名物にもなった水上スターマインを披露。このように、年々趣向を凝らしながら、地元企業を中心とした協賛企業や市民の方々に支えられ、現在まで歴史を積み重ねてきました。回を重ねるごとに大会の規模も大きくなり、現在では打上数約40,000発、毎年約50万人の観覧客が訪れる諏訪市で最大のイベント、全国でも有数の規模を誇る花火大会に。そして、今年で70回目の節目を迎えます。

──もう一つ、「全国新作花火競技大会」はいかがでしょうか。

全国新作花火競技大会」は、諏訪湖における花火の伝統をもとに、花火技術の継承と発展に寄与することを目的に始まりました。昭和58年にお祭りとして花火を打ち上げたのが最初で、今年で36回を数えます。現在では、全国の意欲ある煙火師の皆様が斬新な発想と独創的な技術で花火の美しさを競い、そのテーマに合った曲にのせて発表する競技大会として高い評価を得られるまでに成長しました。また、花火大会には稀な、経済産業大臣賞をいただいております。

新作花火スターマイン (一社)諏訪観光協会

──どちらもそれぞれに異なる特徴があるのが魅力ですね。会場にも特徴があると聞きました。

諏訪湖は四方を山に囲まれた諏訪盆地の中心にあるため、そこで打ち上げられる花火の音は周りの山々に反響し、お腹に“ズンッ”と感じる、まさに体の芯まで響く大迫力の音圧を感じることができます。これは他の花火大会では味わうことのできない諏訪湖ならではのものですね。また、諏訪湖は遠浅の湖で湖上に足場が組めるので、ほかの花火大会とは違うユニークな演出を作り出しています。湖面に幅広く配置した数カ所の打ち上げ台から同時に放たれるワイドスターマイン(諏訪湖祭湖上花火大会のみ)や、湖上で半円状に弧を描く圧巻の水上スターマイン、全長約2kmにも及ぶ壮観な大ナイヤガラ瀑布(諏訪湖祭湖上花火大会のみ)など、いずれも諏訪湖ならではの自慢のプログラムです。また、夜空に打ち上がった花火が湖面に映り込んで作り出す彩り鮮やかな景色は、何とも言えない美しさがあります。

新作競技花火 (一社)諏訪観光協会

──他にもおすすめする部分がありましたら教えてください。

70周年の記念大会となる「諏訪湖祭湖上花火大会」は、諏訪市長の点火によるオープニングプログラムから圧巻の計画を立てています。その後、第1部では参加煙火店10社によるスターマイン競技が行われます。どの煙火店も趣向を凝らした迫力ある素晴らしい花火を競い合って打ち上げますので、お越しいただく皆様も審査員と一緒に順位をつけ、優勝者を予想してみてはいかがでしょうか。第2部は、最新のミュージックスターマインをはじめとする大型スターマイン、水上スターマイン、フィナーレの大ナイヤガラ瀑布と、諏訪湖の名物花火が目白押しです。70周年スペシャルバージョンも予定しておりますので、目で見て耳で聞く、そして全身で感じる諏訪湖の花火を会場でぜひ体感してください。「全国新作花火競技大会」は、全国から25人の煙火師の登竜門として、従来の枠にとらわれない斬新な発想と独創的な技術で創作した芸術性の高い新作花火を発表します。華麗な花火が音楽やナレーションと共に諏訪の夜空を彩るのが特徴です。湖上一面をあでやかに染め、過ぎゆく夏の夜空を華やかに彩る「芸術花火の競演」をお楽しみいただけます。

──諏訪湖の花火には毎年たくさんの方が観覧にいらっしゃいます。特に今年は有料観覧席も趣向を凝らしているとか。

「諏訪湖祭湖上花火大会」は、70周年企画席としてより花火が楽しめる有料桟敷席“70周年記念企画席”と“カメラマン席”を新設しました。70周年記念企画席は全国新作花火競技大会とセットのです。花火を打ち上げる初島からほぼ正面に500席を用意しており、全国新作花火競技大会では最前列を保証します。それに加え、70周年記念のレジャーシート付き(非売品)のプレミアです。カメラマン席は有料桟敷席内唯一の三脚使用可能エリアで、20席ご用意しています。また「新作花火競技大会」のほうでは、より花火が楽しめる有料席を新設しました。花火の打ち上げ場所から正面、野外音楽堂前方の特別エリアにある“ペアいす席”、 花火打ち上げ場所のほぼ正面にある最前列エリアの“スペシャル席”、三脚が使用できる“カメラマン席”など、お客様の趣向に合わせた席を選択できます。ペア椅子席には諏訪の酒粕・かりん等を使い1枚1枚丹精込めて備長炭で焼き上げた手焼きせんべいと、茶柱が立つお茶をセットにしたお土産付きです。

諏訪湖祭湖上花火大会の有料観覧席図


新作花火競技大会の有料観覧席図

諏訪湖祭湖上花火大会・70周年記念のレジャーシート(イメージ図・非売品)

新作花火競技大会・ペア椅子席のお土産(おせんべいとお茶のセット・非売品)

──実行委員を担当されて、思い出に残っているエピソードがありましたらお知らせください。

地元企業や団体、また市民の皆様をはじめ全国からの協賛をしてくださる個人の皆様や、大会運営に携わる協力団体・ボランティアなど、本当に多くの方々に支えられ、また、諏訪市の職員も多く従事しております。近年はイベントにおける安心・安全の確保が非常に厳しく求められており、初めて実行委員会を担当して以降、警備計画や緊急時対応など見直しは毎年積み重ねてきておりますが、突発的に海外でテロ事件が発生した場合には、新たな対策を警察や消防などと連携して検討することもあり、安心して花火を楽しんでいただく一番重要な仕事でもあります。大会当日に大きな混乱もなく開幕を告げる一発目の花火の打ち上げ音が聞こえたときは、毎度ながらホッと胸を撫で下ろし、会場にお越しくださった方に、今年も無事お見せできてよかったと実感するときです。ただ、実際には無事に家路に着くまでがイベントであり、ホッとするのは一瞬で、すぐに大会終了時の警備体制の指示や確認作業など、気持ちを切り替えてのぞんでおります。

霧ヶ峰 (一社)諏訪観光協会

──地方から行くお客様のために、その土地の魅力や観光スポットを案内いただけますでしょうか。

諏訪市は古くから全国屈指の温泉郷「上諏訪温泉」として知られており、市内には多くの旅館・ホテルがあります。中でも国指定重要文化財に認定された「片倉館」という温泉施設では、温泉はもちろんのことステンドグラスや彫刻など、館内の豪華な装飾もお楽しみいただけます。夏のシーズンにおすすめなのが市街地から車で40分ほどのところにある霧ヶ峰高原です。標高1,600mのなだらかな起伏が続く高原で8月でも平均気温が24℃と快適に過ごすことができ、ニッコウキスゲをはじめ夏には色とりどりの花が高原を鮮やかに染め上げます。涼しく爽やかな高原の風を受けながら、季節の高原植物やトレッキングを楽しんでください。そして、諏訪市の特産品としておすすめなのが日本酒です。上諏訪駅から歩いて10分ほどのところに、造り酒屋が5軒建ち並んでいる酒蔵エリアがあります。霧ヶ峰の伏流水を仕込み水に使いながら、それぞれに特徴のある個性豊かなお酒を造り続けており、5つの酒蔵のお酒を呑み歩くことができる「諏訪五蔵 酒蔵めぐり」を開催しています。各蔵元で酒蔵めぐりクーポンを販売していますので、五蔵自慢の日本酒を味わって、お気に入りの一本を探してみてはいかがでしょうか。

立石公園からの眺望 (一社)諏訪観光協会

 

イベント情報

第36回全国新作花火競技大会
公演日:2018年9月1日(土)
時間:19:00開演
場所:長野県諏訪市 上諏訪温泉諏訪湖畔
公式ホームページ:http://www.suwako-hanabi.com/

イベント情報

第70回諏訪湖祭湖上花火大会
公演日:2018年8月15日(水)
時間:19:00開演
場所:長野県諏訪市湖畔公園前諏訪湖上
公式ホームページ:http://www.suwako-hanabi.com/

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