観戦するなら今!ド素人のためのラグビー3分間講座

2015.10.26
コラム
イベント/レジャー


目下、大ブレイク中のスポーツといえばラグビー。9月中旬に開幕したW杯イングランド大会における日本代表の躍進をきっかけに、コアなファン以外にも競技の魅力や個性的な選手の存在が知られるようになった。“ルールが難しそう”なんて心配はご無用!今回はド素人でも3分でブームに追い付けるトピックをまとめて紹介しよう。

4年に一度のラグビーW杯は、開催中(10月31日決勝)のイングランド大会が8回目。日本は過去7回全ての大会に出場しているが、戦歴は1勝21敗2分と大きく負け越していた。そんな“弱小国”が、初戦で世界ランキング3位(試合当時)の南アフリカに勝利! まるで“小学生がイチローから三振を奪う”ほどの奇跡として、世界中に一大センセーションを巻き起こしたのだ。

就任から4年の間に強いチームを作り上げたエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)をはじめ、個性派ぞろいの選手たちが脚光を浴びることに。最も話題を集めたのは、ご存じ五郎丸歩選手だ。

変わった苗字とイケメン度合もさることながら、プレースキック前に両手を組む独特の動作が話題に。どんな状況でも集中して蹴るためのルーティン(決め事)として取り入れているのは有名な話だが、「サムライ流の精神統一」として海外メディアでも大ウケ。元イングランド代表選手の影響とあって、開催国の地元民からも歓声を受けた。このルーティンは、兵庫県立大准教授の荒木香織メンタルコーチと共に明確化した細かい項目が設定されている。詰めが甘いと思われないよう、真似をするなら動画を入念にチェック!

日本は2戦目のスコットランド戦に敗れたものの、次のサモア戦に勝利。ラグビーの国際統括機関「ワールドラグビー」の発表によると、同戦は日本国内で2500万人がテレビで視聴し、W杯の各国国内視聴の記録を塗り替えたという。そして、アメリカ戦にも勝ってグループリーグを3勝1敗という成績を収めたのだが、トライ数や得失点差でボーナスポイントを稼いだ南アフリカ&スコットランドに及ばず…。3勝しながら決勝トーナメント進出を逃した史上初のチームに。悲願の8強入りは逃したが、“史上最強の敗者”として世界各国でたたえられた。

W杯での快進撃に加えて、次回大会が日本で開催されることもあり、ますます人気が過熱しているラグビー。赤と白のボーダーでおなじみの代表ジャージーは、「楽天市場」で売り切れ店が続出している(10月22日時点)。また、11月13日(金)に開幕する国内ラグビーの最高峰である「ジャパンラグビー トップリーグ」にも注目が集まっており、協会に問い合わせが殺到中だ。五郎丸選手が所属するヤマハ発動機ジュビロ戦の開幕は、早くも販売予定枚数終了(10月23日時点)だとか。そこで、このラグビーブームに乗り遅れることのないよう、“初心者観戦方法”を紹介していこう。

まずは、試合の開催場所。北海道から九州まで、全国各地の競技場で行われるが、東京では収容人数約2万5000人の「秩父宮ラグビー場」がメーンとして使われる。大阪では「東大阪市花園ラグビー場」が有名だ。共に来年1月後半の順位決定トーナメントの舞台に選ばれているように、ラグビーの魅力をディープに味わえる“聖地”だ。

気になる代は、自由席であれば前売り1350円のお値打ち価格! 映画鑑賞より低料金で、男たちの白熱した肉弾戦を堪能できるのである。競技場によって料金が変わるものの、SS指定席の場合、最も高い秩父宮ラグビー場でも前売り3600円だ。観戦席の中央に位置し、見やすさナンバーワンの特等席であることを踏まえると、決して高くはない。もちろん当日券も販売されるが、人気選手が出場する試合のは争奪戦が予想される。指定席で安心&確実に観戦するなら、各種窓口で前売りをゲットしておきたいところ。

“時の人”五郎丸歩選手は、昨シーズン準優勝のヤマハ発動機ジュビロに所属。2連覇中のパナソニック ワイルドナイツは田中史朗選手、堀江翔太選手など多数の日本代表選手を擁する。来春には大学生コンビとして代表で活躍した、藤田慶和選手(早稲田大)と福岡堅樹選手(筑波大)も加入予定なので、初心者ファンには入りやすいチームだといえる。また、キャプテンとして代表チームをけん引したリーチマイケル選手が所属する東芝ブレイブルーパスも強豪だ。ぜひとも競技場に足を運び、一流選手同士の激闘を堪能したい。

一方で、2019年のW杯日本大会を前に、注目の“世界戦”が控えていることはご存知だろうか? 来年2月に新シーズンが開幕する「スーパーラグビー」に、日本チームが初参戦するのだ。これは、サッカーにおけるFIFAクラブワールドカップのように、南半球の強豪クラブがナンバーワンの座を争う戦い(今回のW杯ベスト4は全て南半球の国々)。日本代表メンバーを中心に編成される予定のチーム「サンウルブズ」の活躍を期待せずにはいられない。

初戦は2016年2月27日(土)、秩父宮ラグビー場にて。相手は南アフリカのチーム「ライオンズ」だ。果たして“奇跡”の再現なるか!? それは我々の応援にかかっているのかもしれない。【東京ウォーカー/記事提供=週刊ジョージア】

※記事の内容は、無料スマホマガジン「週刊ジョージア」から一部抜粋、再構成したものです