VAMPS主催ハロウィンパーティー、幕張公演も衝撃シーンの連続

2015.10.26
レポート
音楽

『HALLOWEEN PARTY 2015』/HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA

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VAMPS主催による国内最大級のハロウィンイベント『HALLOWEEN PARTY 2015』。10月17日、18日の神戸ワールド記念ホールに続き、いよいよ幕張メッセ公演が23日、24日、25日に行なわれた。その幕張3days初日のオフィシャルレポートをお届けします。

 

「みなさん元気に死んでますか~?」

会場を揺るがす雷鳴が轟いた後、総合司会のやまだひさしのナレーションが宴の始まりを告げる。10月17日(土)と18日(日)に開催され、総勢1万6千人を熱狂させた神戸2daysを経て、いよいよ『HALLOWEEN PARTY 2015』幕張3daysのスタートだ。
 

『HALLOWEEN PARTY 2015』/Tommy heavenly6


幕張初日のオープニングパフォーマーは、10月21日に新作『Tommy's Halloween Fairy tale』をリリースしたTommy heavenly6。HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAの一員でもある彼女はゾンビ風の花嫁姿で現れ、まさに『HALLOWEEN PARTY』にふさわしい新作を凝縮したメドレーを披露。コケットな歌声で会場のハロウィン気分を盛り上げてみせた。

『HALLOWEEN PARTY 2015』/BREAKERZ


続くBREAKERZは『モンスターハンタークロス』のコスチュームで登場。フロートに乗り現れたメンバーがステージに降り立ち、モンスター化した茨城県の人気ゆるキャラ、ねば~る君を全員で狩るというシュールなパフォーマンスを披露。かと思えばアグレッシヴな新曲「YAIBA」を披露し、ロックバンドとしてのプライドを見せつける。「去年ソロで出演した時もモンハンの仮装をやってるんです。去年は手作りでしたが、今年はカプコンさんからガチでオフィシャルの衣装を借りてきました。なぜならCMキャラクターになったからです。去年ここで仮装をしたのが仕事につながったんじゃないかと思います」と、スクリーンに『モンスターハンタークロス』のCMが映された後、誇らしげにういっしゅポーズを決めるDAIGO。最後に会場中がタオルを回して盛り上がる「灼熱」を歌い上げ、今年の『HALLOWEEN PARTY 2015』全5公演に出演する盛り上げ隊長としての役目をしっかり果たした。

『HALLOWEEN PARTY 2015』/HALLOWEEN DOLLS

続いては、気合いの入った仮装をほどこしたオーディエンスの中から選ばれた者だけがアーティストと同じステージに立てるファッションショー「HALLOWEEN  COLLECTION」だ。セクシーなハエや黒ウサギの亡霊など、この日も個性豊かなオーディエンスたちがステージを闊歩。最後はHYDEプロデュースの小学生ユニット、HALLOWEEN DOLLSが登場し、ぴょんぴょん跳ねながら「HALLOWEEN PARTY」のカバーを披露する姿に、「ハロウィンって普通は怖いんだけど、カワイイ♡」と、司会のやまちゃん。Tommyと分島花音も登場し、それぞれの衣装のコンセプトを説明。Tommyだけが帰り道に迷いバックステージに戻れないというハプニングが発生し、司会のやまちゃんがステージを右往左往する一幕も。

『HALLOWEEN PARTY 2015』/MY FIRST STORY

 
「楽しまないとイタズラしちゃうよ!」と絶叫し、神戸出演時以上にエモーショナルなステージを見せてくれたのが、MY FIRST STORYだ。神戸出演時と同様、ボーカル、Hiroは「東京喰種トーキョーグール」のカネキ姿。他のメンバーも「東京喰種」のアオギリの樹霧のマント姿だ。アッパーチューンで攻めた神戸と異なり、この日は「いろんな曲を名刺代わりに持って来た」とミドルチューン「『花』-0714-」も披露。神戸で仮装がシドの明希とナイトメアの柩とかぶったのを機に仲良くなったのも功を奏したのか、初めて自分たちの音楽を聴く人が大半という状況をアウェイではなくチャンスと捉え、誠心誠意自分たちの音楽を届ける。優しさと激しさが入り混じるミドルチューンから、そんな意志がまっすぐに伝わって来る。「ダサいとかすぐ消えるとかいろいろ言われたけど……まだ21年しか生きてないけど、俺には音楽しかないんで、良かったら一緒に盛り上がって!」と感極まった瞳と声でHiroが伝えると、会場も両手を振り上げ、ジャンプとヘドバンで応える。「不可避リプレイス」を披露後、オフマイクで「ありがとうございました!」と叫ぶHiroのピュアな姿に、会場中から大歓声と拍手が沸き起こる。

『HALLOWEEN PARTY 2015』/DEEP GIRL

 
ガイコツやジャック・オー・ランタンのシルエットが会場中を飛び回る中、6人の花嫁ミイラがステージに登場。ショールームから生まれたアイドル、DEEP GIRLだ。「全員で歌詞を考えた」というエモーショナルな最新曲「I kill」を歌い終えると、ステージに倒れ込む迫真のパフォーマンスを披露した。

『HALLOWEEN PARTY 2015』/GACKT presents 神威♂楽園

   

大声援の中、GACKT presents 神威♂楽園の校歌がスクリーンに映され、ステージにバンド陣が登場。速報と称したアナウンスが流れた後に現れたのはなんと、黒ぶちメガネに超ミニスカ・ナース服姿のメンバー&神威♂楽園性徒会長、神威楽斗ことGACKT! HYDEとK.A.Zの名前を歌詞に入れ込んだVAMPSバージョンの「神威♂楽園 BABY」を披露し、観客の心をいきなり奪い去る。「みなさんを心を込めてヘンタイと呼ばせてもらいます。『HALLOWEEN PARTY』を愛するヘンタイのみなさんに、ハハハHYDE君の曲を歌います!」と、5人のナースを従え、PVを彷彿させるキレキレのダンスとさすがの歌唱力でL'Arc-en-Ciel「STAY AWAY」を披露。ナース帽を両手で押さえた女子力の高いヘドバン付きでGACKTの「情熱のイナズマ」を熱唱後はいったんステージからはけ、ビデオを合図に今度はX JAPANのコピーバンド、SEX JAPANとして「X」を熱演。GACKTはドラムセットに座り、上着を脱いで上半身裸姿でツインバスを高速連打。汗1つかかず叩き終えたGACKTの高速ドラムは圧巻だ。
 
メインステージ上手に設けられた特設ステージに登場したのはこの日のスペシャルパフォーマー、『HALLOWEEN PARTY』初出演となる女王蜂×チームしゃちほこ。長い美脚が際立つ和風の化け猫姿で熱唱するアヴちゃんの迫力ボーカルと、チームしゃちほこのキャンディーボイスという絶妙のコンビネーションで、互いのナンバーを披露。歌謡ロックなダンスショウを披露し、会場を可憐かつ妖艶に盛り上げた。
 

『HALLOWEEN PARTY 2015』/VAMPS

 

 ラストはもちろんVAMPSだ。場内に縄がきしむ音が響きステージ正面の扉が開くと、そこには天井から首を吊った吸血鬼たちの姿が。吊るされたまま「HALLOWEEN PARTY -JAZZ Ver.-」を披露する5人。HYDEだけが吊るされたまま足元から白い煙が立ち上り、「EVIL」の演奏が始まると同時にアリーナ中央にしつらえられたランウェイステージ下から火柱が立ち上り、そこから毎年恒例になりつつあるコスチューム「HALLOWEEN PARTY」のPV衣装をまとったHYDEが登場! イリュージョンばりの演出に場内から大歓声が上がる。「この格好をしてる時がいちばん楽しいわ。今夜も思いっ切りお前たちを怖がらせてやるからな。ンワーッ!!!」とカメラに向かって叫ぶHYDE。すると、何度目かでスクリーンに映る彼の顔が恐ろしいモンスターの顔に変貌。

 

『HALLOWEEN PARTY 2015』/VAMPS

「TROUBLE」ではランウェイステージ両脇が切り離されフロートとなり、HYDEとK.A.Zがそれぞれアリーナ奥へ進み、後方エリアの観客の至近距離で熱唱&熱演。メタルパーカッションが響く「SEX BLOOD ROCK'N ROLL」では巨大なジャック・オー・ランタンがステージに現れ、ランウェイ中央ではK.A.Zがギターを回し、Ju-kenもステージを所狭しと動いて観客を煽る。最後に「KYUKETSUーSATSUGAI VAMPS Verー」を披露し、場内の温度とテンションをマックスまで上げていく。

全身青い2人組や、HYDEとGACKTのお面をかぶった2人組、すぐ見つかるウォーリーなど、司会のやまちゃんが観客のファッションチェックをした後は、HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA(HJO)の時間がスタート。蜘蛛の巣の扉が開くと、指揮棒ならぬ剣(?)を振るのはコウモリ姿ではなく、「東京喰種」のカネキ姿のHYDEだ。ステージにはHJOのメンバーであるVAMPS、BREAKERZ 、カネキ姿の明希(シド) 、Tommy heavenly6 、これまたカネキ姿の柩(ナイトメア)、分島花音、ROLLYに加え、MY FIRST STORYのHiro、DEEP GIRL、女王蜂のアヴちゃん、そしてチェブラーシカと化したShinya(DIR EN GREY)の姿も。レディー・ガガの「ポーカーフェイス」に乗ってanis(MONORAL)が登場すると、恒例の「アフリカの子供たちのゲーム」に突入。ランウェイに現れたマネキンにキスをする罰ゲームの最初の犠牲者は、DAIGO。「神戸の時みたいにぬるいのじゃなく真剣なやつ見せて」というanisの無茶ぶりに応え、優しいキスを披露するDAIGO。その姿に思わずこけるほど興奮するカメラマン。続いてROLLYが食らいつくような情熱的なキスを披露した後の犠牲者はHiro。だが彼の座っていた場所がHYDEの敬愛するkyoの定位置ということで、HYDEが代わりに罰ゲームを受けることに。しかもanisが自らキスの相手になろうとスタンバると、カネキのマスクで顔を隠して照れるHYDE。マネキンをホールドして阻止するanisに根負けし、彼にそっと唇を近づけるHYDEがスクリーンに映されると会場は狂喜乱舞状態に。
 

『HALLOWEEN PARTY 2015』/HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA

ステージではHiroがHYDEに何度も頭を下げ、「anisさんがHYDEさんにキスしたかっただけなんじゃないですか」とDAIGO。Shinyaの手作りチェブラーシカなど、出演者の仮装に一通り触れたところで、HYDE、明希、柩、Hiroのカネキ4人が集合。「仮装がかぶったおかげで3人でLINEの東京グールズのグループを作った」というHiroの言葉を聞き、「グループに入れてください」とHYDE。それを聞き、「俺もやっとけば良かった」とDAIGOが嘆く。多忙な神威♂楽園とチームしゃちほこ、HALLOWEEN DOLLSは残念ながらHJOは欠席だったが、最後に「HALLOWEEN PARTY」を歌いながら出演者の大半がステージを下り、アリーナを練り歩きお菓子を振りまく大盤振る舞いでステージは終了。「HSSやな。ハロウィン、すげー最高!」とHYDEも大満足の幕張3days初日は盛大に幕を下ろした。
 
24日(土)25日(日)も最強の出演者たちを迎えて開催された『HALLOWEEN PARTY 2015』。仮装に必須な更衣室やクロークはもちろん、展示ホール8号館に設置された休憩エリアでは、ハロウィン特製のフードメニューや、VAMPSオリジナルのロゴなどが楽しめるボディペイントコーナーやプロカメラマンによるフォトスタジオコーナーの他、HALLOWEEN COLLECTIONのオーディション・ブース、フリーフォトスペースやVAMPS「REPLAY」が収録されたアーケード本格音楽ゲーム『crossbeats REV.』の体験コーナーなどのアトラクションも充実。ライブ前から一日中ハロウィン気分が楽しむことができた。

文=早川加奈子
撮影=今元秀明、緒車寿一、田中和子

『HALLOWEEN PARTY 2015』/HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA

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