NIGHTMARE 結成15周年を迎えたバンドの胸中にあるものとは
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NIGHTMARE(L⇒R)/咲人(G)、Ni~ya(B)、YOMI(Vo)、RUKA(D)、柩(G)
今年、バンド結成15周年を迎えたNIGHTMARE。そのアニバーサリーイヤーの後半戦も、10月28日にはニューシングル「落園」、そして今年6月に行なったワンマンライブを映像化した『NIGHTMARE 15th Anniversary Tour CARPE DIEMem@豊洲PIT』を同時リリース。さらに11月から来春までの間には、これまでに在籍したレコード会社ごとのベスト盤を3部作として発売。12月からは『NIGHTMARE 15th Anniversary Tour』も決定している彼らが、メンバー5人全員揃って『SPICE』に初登場! NIGHTMAREというバンドを形成する“SPICE”を探りながら、新曲について語ってもらった。
――5人揃っての『SPICE』初登場ということで。
RUKA(Ds):初登場ということは、自己紹介から?
――おっ! そこからいっちゃいますか。では、自己紹介とともに自分の人生に欠かせないSPICEも教えて下さい。
YOMI:ボーカルのYOMIです。よろしくお願いします。人生に欠かせないSPICEは……“酒”(笑)。
柩:ギターの柩です。SPICEは…………さ……。
YOMI&Ni~ya(Bs):酒だろ?
柩:最近飲み過ぎないように気をつけてるから。“交友関係”。
咲人:ギターの咲人です。SPICEは、女。
柩:ははは(笑)。急にロック感増したぞ(笑)。
咲人:と、素でいえるような人間だったらいいんだけど(笑)。“異業種のプロ”。異なるジャンルで活躍しているその道のプロの人にすごく刺激を受ける。
Ni~ya:ベースのNi〜yaです。俺は“釣り”。
RUKA:ドラムのRUKAです。SPICEは“散歩”。
結成15周年を迎えたNIGHTMAREにとって、バンドに欠かせないSPICEとは?
――NIGHTMAREは現在バンド結成15周年のアニバーサリーイヤーということなので、この機会に15年を振り返ってみて、このバンドに無くてはならないSPICEというと?
RUKA:下ネタ?(即答)
YOMI:下ネタというか、笑い。
――下ネタがあってこそ15年続いてきたと。
Ni~ya:もちろんそれだけではないですけど(笑)。でも、笑いってバンドに限らず友達との間や家族との間でも必要なものですし。
YOMI:仕事も、笑いを挟んでからやるとやりやすいんですよ。バンドもチームワークが大切じゃないですか? そこが笑いを挟むとスムーズになるというか。いい感じになるんです。
――YOMIさんの下ネタはバンドのチームワークを保つための潤滑油になっている、と。
YOMI:俺だけじゃないですよ? 下ネタいうのは。俺よりもリズム隊のほうがヒドいから。
Ni~ya:確かに。表ではゾジー(YOMI)がいってる印象だけど、裏では俺らかもな(微笑)。
――では15年間、止まることなく活動を続けることができた秘訣は何だと思います?
YOMI:なんだかんだありつつ、NIGHTMEAREに“愛”があるからじゃないですか。
柩:俺らは10周年、15周年まで頑張ろうとか、そういうスタンスではやってこなかったから、逆にそれがいいのかもしれない。
咲人:普段の生活とかお互い詮索しないし、かといってまったく興味を持たない訳でもないという、メンバーの付かず離れずの距離感じゃないですか。
Ni~ya:“音楽が好き”という共通点があるからだと思います。
RUKA:適度な飴と鞭。いろいろ鞭ももらったし、飴も貰ったし。鞭だけでも、飴だけでもバンドは続かないから、そこのバランスがよかったんじゃないですか。あと、俺らは早い段階で音楽を職業にできたから、そこも大きいと思いますね。
NIGHTMAREはバンドのENDINGを考えているのか?
――そして、アニバーサリーイヤーも後半戦。ますはニューシングル「落園」が発売されます。今作は、歌詞のなかの“楽園”をタイトルでは「落園」と表記したところがまず気になりました。
RUKA:主人公が現在進行形で、始まりは“楽園”なんですけど、最終的に第三者として俯瞰して(歌詞全体を)読んだら“落園”だったのでそうしました。
――“落園”とは生命の果てで、この歌詞はRUKAさんの死生観を書いたものですか?
RUKA:そうですね。最近立て続けに俺の周りではいろんな人が亡くなっているんですけど。2012年に自分のお爺ちゃんが亡くなって以降、死について考えるようになって。その自問自答シリーズの一つですね。
――どんなことを自問自答しました?
RUKA:俺はずっと“自分は無敵”説を信じて生きてきたんですけど、どうやらそうじゃないと思うようになりました。15、16歳の頃って、未来はすごく遠いもので、自分が大人になった頃はすべての病気を治せる薬が開発されていると俺は信じて生きてきたんです。でも、どうやらそうではないというのをお爺ちゃんが亡くなって痛感したんですよ。以来、不安ですね。今後の自分の人生が。
YOMI:俺は今回の歌詞は、バンドの人生に重ね合わせたのかと思った。さっきRUKAさんがいっていたみたいに、いいときもあり悪いときもありというのがまさに“楽園”と“落園”に通じてて。今回のPVは高田馬場エリアで撮影したんですけど。ここは、俺たちが東京で初めてライブをやった場所で、あの頃といまの自分たちが重なる内容になってるんですよ。
――PVには昔の映像も入ってましたよね?
RUKA:あれは、俺ン家にあったエリアでのライブ映像なんです。まだ俺らが仙台にいて、東京に出てきだした頃の映像ですね。
――PVのなかで、病院のベッドに寝ているのはYOMI さん?
YOMI:うん。
――今回は、泣く演技までしてましたよね?
YOMI:うん! 目薬だけどね。
柩:それはいわなくていいから(笑)。
YOMI:なんで俺があそこで泣くのか、それは見た人それぞれ感じ方があるんじゃないかな。
柩:そうだね。俺は今回の歌詞は、死生観というよりも、たとえ待っている未来がBAD ENDING、ネガティブなものであったとしても、それでもいまを必死で頑張る。結果がどうであっても。そういうポジティブな部分を俺は感じたし。
Ni~ya:ENDINGは誰にも変えられない、それが運命だからね。
――では、曲についてはどんなことを感じましたか?
柩:これはRUKAさんの王道。アルバム曲はヘヴィ目だけど、シングル曲はメロディアスなんで、俺は演奏もバッキングに徹しました。
咲人:王道とはいえ毎回同じことをやってもしょうがないので、自分なりに変化をつけて。いつもだったらごちゃごちゃやっちゃしがちなんですけど、今回は極力シンプルにというのを念頭においてやってみました。
Ni~ya:最初に聴いたときからシングルだろうなと思った曲ですね。だから、ベースフレーズもすぐに思いついて作りやすかったです。
――ではこの曲にひっかけて。NIGHTMAREにもいつかENDINGが訪れる訳じゃないですか? それまでにこのバンドでどうしてもやっておきたいことを教えて下さい。
YOMI:東京ドームっていいたいんですけど、……ずっとバンドをやり続けたからこそ、あそこに立つことの凄さや難しさは昔よりもリアルに感じるので。……それでも俺はドーム、だな。
柩:最近思ったのは、解散してないけど活動してないバンドとか意外といるんですよ。バンドの解散、終わり方もいまはいろいろある。なにをもって終わりなのかも分からないから、……難しくて答えられないな。
咲人:体験したいことは、ゾジーの歌とか他のメンバーの演奏で圧倒されること。みんなで合わせてて楽しいとかは全然あるんだけど、自分が太刀打ちできないほどの凄い歌、演奏をメンバーから体験したい。
Ni~ya:音楽以外のこともやってみたい。5人で会社作るとかでもいいんだけど(笑)。
YOMI:株式会社NIGHTMARE? 何やろうか。
――保育園とかどうですかね。
YOMI:それいいね(笑顔)。保育施設は不足してますしね。メンバーみんな意外と子供好きだし。音楽も教えてさ。しかも儲かりそう(笑)。
Ni~ya:業種は何でもいいけど、社員の結束力はすごくあると思う。
RUKA:俺は新日本武道館はやりたいですね。
柩:使えるようになるのは、きっとオリンピック以降でしょ? 俺らはその頃20周年?
RUKA:迎えちゃうね。老けてるんだろうな。
NIGHTMAREは、なぜ孤独を感じるのか?
――では、シングルの話に戻ります。2曲目の「empty」もせつなくて悲しい曲ですよね。
RUKA:うん。俺の曲は「楽しい曲ですね」っていわれたことないですから(笑)。この曲は「落園」と並行して書いてたんですよ。
――“糸”という共通ワードが歌詞に織り込まれているんですよね。
RUKA:ってみんなにいわれるんだけど、ただ単純にテーマが似ちゃっただけ。
――こちらのPVは?
YOMI:ハウススタジオと海で撮りました。
RUKA:このPVに関して彼(YOMI)はご立腹なんです。
YOMI:はじめに5人で海に行ったときは台風が来て撮れなくて、別日に僕だけ海に行って撮ったんですよ、ハードスケジュールのなか。その映像に、他の行けなかった4人のスタジオ映像を合成してもらったらめちゃくちゃ自然で違和感がない。
――なら、よかったじゃないですか。
YOMI:だから、「だったら俺、別に海に行かなくても」っていうモヤモヤ感がわいてきて……。
RUKA:あれは本当に上手く仕上がってたね。ゾジーさんだけがその場に行ってるっていわれないと分からないぐらい、違和感がない。いまの合成技術って凄いんだなと思いました。
――「empty」の歌詞において、主人公は“君”が隣りにいても孤独感を感じている訳ですが。NIGHTMAREとして15年間表舞台で脚光を浴びながらも、ふいに孤独感を感じるときがあったりするんでしょうか。
YOMI:俺はあるよ。スケジュールがタイトになればなるほど感じるかな。
柩:ライブが終わった直後、どこにも行かずに家に帰って一人になったときはめっちゃ孤独になる。さっきまでの自分は自分じゃなかったのかって、寂しくなってくるんですよ。
咲人:それ、すげぇ分かる。家でカップラーメンとか食った日には相当ヤバいよね(笑)。
Ni~ya:俺は元から究極の寂しがり屋だから、いっつもお酒でまぎらわしてる。何かに没頭してればいいけど、何もしないで素面で家いるとヤバいから、すぐに外に出て飲む。
RUKA:俺は逆にライブ中が孤独。それは悪い意味じゃないんだけど。確実に孤独ではある。他のメンバーは全員、前向いちゃってるし。
YOMI:たまにRUKAさんのほう向いてるよ?
RUKA:ウソ! シンバルでも叩いて呼んでよ。
柩:ああー、呼べばいいんだ。
YOMI:今度からそうしよう。
柩:叩くタイミング間違えたら怒られるぞ。
YOMI:いいタイミングで行かないとね。
RUKA:ゾジーさん来るとね、大概笑わされるんだよ。乳首出したりして。そこで失敗したら俺のせいになるから、邪魔だけはすんなよ。
――次のツアーはこの2人の新しい絡み方にも注目ですね。ツアーといえば、シングル3曲目の「Gotta Get a Ghost」は掛け声も楽しくて、間違いなくライブで盛り上がれそう。
咲人:だといいんですけど。掛け声の部分はみんなでやりたいなと思ったので、メンバー全員で録りました。
――この後、11月25日には3部作ベストの第1弾を発売。12月からは『NIGHTMARE 15TH Anniversary Tour』がスタートします。こちらはどんなツアーになりそうですか?
RUKA:内容はベスト盤というよりも、今年のNIGHTMAREの集大成的なものになると思います。
YOMI:12月30日までライブなので、ちゃんと決めて、15周年を締めくくろう! 来年までベスト盤の発売は続くけど(笑)。
インタビュー・構成=東條祥恵
NIGHTMARE/YOMI(Vo)
NIGHTMARE/柩(Gt)
NIGHTMARE/咲人(Gt)
NIGHTMARE/Ni~ya(Ba)
NIGHTMARE/RUKA(Dr)
シングル「落園」
2015年10月28日発売
【A type】(CD+DVD)
YICQ-10359/B/¥1,800+税
[CD]1.落園 2.empty.
[DVD]「落園」Music Clip
【B type】(CD+DVD)
YICQ-10360/B/¥1,800+税
[CD]1.落園 2.empty.
[DVD]「empty.」Music Clip
【C type】(CD only)
YICQ-10361/¥1,200+税
[CD]1.落園 2.empty. 3.Gotta Get a Ghost
DVD/B-ray『NIGHTMARE 15th Anniversary Tour CARPE DIEMeme TOUR FINAL @ 豊洲PIT』
2015年10月28日発売
【Blu-ray】YIBQ-10365/¥6,500+税
【Blu-ray特殊パッケージ】YIXQ-10364/¥9,500+税
【DVD】YIBQ-10363/¥5,500+税
【DVD特殊パッケージ】YIBQ-10362/¥8,500+税
『NIGHTMARE 15th Anniversary Tour』
12月09日(水)仙台・イズミティ21大ホール
12月11日(金)愛知・愛知県芸術劇場大ホール
12月15日(火)神奈川・クラブチッタ川崎
12月17日(木)大阪・NHK大阪ホール
12月19日(土)福岡・DRUM LOGOS
12月21日(月)広島・CLUB QUATTRO
12月23日(水)京都・KBSホール
12月30日(水)東京・国立代々木競技場第二体育館
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[前売]
全席指定¥5,800(税込)
スタンディング¥5,800(税込)ドリンク代別途
スタンディング¥5,800(税込)
[当日]
¥6,800(税込)
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『little HEARTS. 7th Anniversary MY little HEARTS. Special Edition Vol.7』
10月31日(土) Zepp Tokyo
<出演/順不同>
ナイトメア/己龍/DOG inThePWO/DaizyStripper/vistlip/MEJIBRAY
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[前売]
1Fスタンディング:¥5,500(税込)ドリンク代別途
2F指定席:¥6,500(消費税込み)ドリンク代別途
[当日]
1Fスタンディング:¥6,500(税込)ドリンク代別途
2F指定席:¥7,500(税込)ドリンク代別途