中村倫也「アーティストで言うならベストアルバム!」初の作品集「童歌」発売記念イベント
-
ポスト -
シェア - 送る
中村倫也
舞台や映画、TVドラマで大活躍中の俳優・中村倫也が、自身初となる作品集「童詩(わらべうた)」(ワニブックス刊)を8月1日(水)に出版した。この発売記念イベントが4日(土)、東京・福屋書店にて行われ、2000人ものファンが詰め掛けた。
「童詩」は、雑誌「プラスアクト」が約5年に渡り中村を追いかけた軌跡をまとめたもの。すなわち、中村自身の5年間の成長の記録でもある。先日発売前に早くも重版が決定と発表されたが、この日2度目の重版、つまり三刷が決定したことが発表されている。
握手会の前に行われた囲み会見で、中村は本書のタイトルについて「自分の考え方や生き様みたいなものが反映されたものにしたいと思い、童のように童心を忘れずにいつまでも楽しく生きていたい、また芝居というものが子どものままごと遊びの延長線のようにも思えるのでそういう意味を持たせた」と説明。さらに写真集のようで写真集でない本書について「アーティストでいうならベストアルバムのようなもの。ファースト・ベストアルバムですね」と笑った。
お気に入りのカットを見せる中村さん
本書はなんと約1kgというボリューム。重さもさることながら、「役者という一本道を歩いている過程のいろいろな感覚が描かれているので、読み応えがあると思います」と胸を張った。なお、自身いちばんのお気に入りは夜の梅の木とともに撮影されたカット。これを選んだ理由として「梅が好きなんです。またこのカットの設定は"幽霊”……梅の木の下に埋まっている生きているか死んでいるかわからない者をイメージしています。写真の中にその雰囲気が残せていると思うので」と選んだ理由を語った。
これまでに様々な役どころを演じ続け「カメレオン俳優」と呼ばれることも少なくない中村。この点について問われると「これでも役の幅が狭くなったんですけどね。若い頃は女装とか女方とか、ハリネズミ人間などもやっていたので、人間の男という役が増えたことで役の幅は逆に狭まったんです(笑)」と語りつつも「これからもやったことがない役をもっとやりたいし、知らない事をいっぱい知りたい。役者としてだけでなく人生としても」と攻めの姿勢を見せていた。
ファンのかたに対応する中村さん
最近では、街中で声をかけられる機会も増えたと語るが「なかむら『みちや』さん、と呼ばれたりするのでもう少しがんばらなくちゃ」と苦笑する中村。ちなみに自身が演じた役名で声をかけられることも多く、ドラマ『闇金ウシジマくん』の神堂、あるいは『ホリディラブ』の渡、と呼ばれる事が多いそうだ。「ただ、どちらも怖い役だったので、おそるおそる声をかけられます(笑)。きっとその方の中の僕のイメージはそこなんだろうな。つまりは説得力のある演技ができたのかなと思っています」と微笑んでいた。
笑顔が素敵ですね!
最後に中村は「今日、会場に来てくださったファンの方だけでなく、今日来れずに家で思ってくださっている人もいると思います。いろいろな方に対して同じ気持ちで誠意を持って感謝の気持ちを伝えたいです」とメッセージを送っていた。
取材・文・撮影=こむらさき