黒柳徹子のライフワーク舞台がついにファイナル! 『ライオンのあとで』桐山照史も出演

レポート
舞台
2018.9.29
(前列左から)阿知波悟美、黒柳徹子(後列左から)大森博史、桐山照史

(前列左から)阿知波悟美、黒柳徹子(後列左から)大森博史、桐山照史

画像を全て表示(11件)

アール・ヌーヴォー様式の第一人者アルフォンス・ミュシャのポスターのモデルとしても有名なフランスの大女優サラ・ベルナール(1844-1923)。彼女の実際に起こった事実をもとに創作された舞台『ライオンのあとで』AFTER THE LIONS by Ronald Harwoodが、2018年9月29日(土)、東京・EXシアター六本木にて開幕する。本作の公開ゲネプロ(通し稽古)が初日前日に行われ、サラ役の黒柳徹子らが本番さながらの芝居を披露した。

ゲネプロの後に行われた囲み会見では、黒柳のほか、桐山照史(ジャニーズWEST)、大森博史阿知波悟美が登壇し、初日を目前にした今の心境を語った。

黒柳は「平成が始まる時にこの(海外コメディ)シリーズをスタートし、平成が終わる時にシリーズも終わる。本当にたくさんの作品をやらせていただいたので思い出がいっぱいです」と語る。そのシリーズの最後に本作を選んだ理由として「21年前にやったお芝居なんですが、ドラマティックで人間の想いが込められていて大好きな芝居なんです。20年歳を取ったことで主人公の女優さんの気持ちがより分かるようになりました」と説明した。

黒柳と初めて共演する桐山は「僕が生まれた年に(このシリーズが)始まったので、そのファイナルに出させていただけるという事で勝手に縁を感じています」と笑う。ただ、戦争中の爆撃で脳に障害を負う少佐という役作りについて「難しかったです。お医者さんに(脳に障害を持った人が)どういう行動をとるのか、聴きにいきました」と舞台裏を明かした。また、自身が大阪出身ということで「これまで喋った事がないワードは関西弁になってしまうので気を付けていました。徹子さんにも教えていただきました。また、阿知波さんや大森さんが『やりにくいところはないか』と常に気をかけていただきました」と感謝の意を伝えていた。

そんな桐山の印象を黒柳は「かわいい、初々しい」と何度も口にし、桐山が気にしていた関西弁についても「芝居中は全然出ていませんでしたよ。今こうして普通に話しているのを聴くと、ああ、関西の人なんだって驚くくらいです」とベタ褒め。その言葉に桐山は気恥ずかしそうにしていた。

大森は本シリーズには7本目の出演となる。「個人的には得るものが多い舞台だったので、自分の中でも重要なシリーズになっていました。その一区切り、という公演に出られたのは光栄です」と振り返る。

「私は3本半ですね。途中から出演した作品があるから」と語る阿知波。前回公演は自身がかつて出演した作品の再演だった事もあり、出演を希望していたがすでに他の舞台とかぶっていたので出られなかったと残念がり「今回ご一緒できるのが嬉しくて、飛びあがりました。(黒柳が演じる)サラがやりやすいように演じようと思っています」とコメントした。

今後の舞台活動について、黒柳は「何度でも面白い芝居ができたらいいし、できるだろうなと思います。まあでも100歳まではやろうと思いませんけどね」と笑いを誘う。その一方、このシリーズで上演した『幸せの背くらべ』のお婆さん役が92歳である事に絡め、「ものすごいせりふの数だけど、もしできるなら92歳までやりたいですね」と舞台女優としてまだまだ現役でいたい旨をアピールしていた。

黒柳徹子

黒柳徹子

ゲネプロでは、痛めた足を切断してまでも女優を続けようとするサラの情熱と、大物女優ならではの浮世離れした言動に、サラの長年の秘書ピトー(大森)と、サラの付き人グルネー夫人(阿知波)が絶えず振り回される様がユニークに描かれていた。サラとピトー、またサラとグルネー夫人の距離感、さらに桐山演じるデヌーセ少佐も加わっての不思議な生活の中で、女優としてのプライドを持ち続けるサラが直面する現実とは……。
本作のタイトル『ライオンのあとで』がどういう意味を持つ言葉なのか。最後まで楽しんでいただきたい。

取材・文・撮影=こむらさき

公演情報

黒柳徹子主演 海外コメディ・シリーズ ファイナル公演
『ライオンのあとで』
AFTER THE LIONS by Ronald Harwood

 
■日時:2018年9月29日(土)~10月15日(月)
■会場:EXシアター六本木
■作:ロナルド・ハーウッド
■訳:出戸一幸
■演出:高橋昌也・前川錬一
■出演:黒柳徹子
    桐山照史(ジャニーズWEST)、大森博史、阿知波悟美ほか

■主催:テレビ朝日
■企画・製作:株式会社パルコ
に関するお問合せ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00~18:00)
■公演に関するお問合せ:パルコステージ 03-3477-5858 (月~土 11:00~19:00/日・祝 11:00~15:00)
 
<大阪公演>
■日時:2018年10月17日 (水) ~2018年10月21日 (日) 
■会場:森ノ宮ピロティホール 
■お問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888 (10:00~18:00)
 
シェア / 保存先を選択