多言語・多人種・多世代が集結~範宙遊泳が新作『#禁じられたた遊び」を上演

2018.11.22
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舞台


範宙遊泳が、2018年11月23日(金・祝)〜28日(水)に吉祥寺シアターにて新作『#禁じられたた遊び」を上演する。

柔軟な姿勢で海外公演や国際共同制作を積極的に行い、活動の場を国内外に広げている範宙遊泳は、“日本人が出演し、日本語のみがしゃべられる演劇”ではない新作を上演する。多くの外国人が暮らしている現代の日本で、彼らの存在を無視して社会を描くことはできないという理由から、外国語話者を求めてオーディションを行ない、中国、韓国、アメリカ、スウェーデン、日本にルーツを持つ人たちを集めた。

これまで範宙遊泳の創作の根底に共通する「世間からはみだしてしまった人へのまなざし」は今作にも貫かれているが、今回はさらに、俳優/演劇未経験者/外国語話者などの多様な出演者が、「あらゆる"違い"を前提として引き受けながらそれでも等しくそこに居るということ」を舞台上で体現する。新しい演劇が生まれると確信しつつ、違いを認め合い、お互いの声を聞き合い、議論を重ねて、形にしたという。

都市で生活する若者の生きづらさを描くことの多かった主宰の山本卓卓は、今回の舞台を田舎の農村に設定。方言も一つの多言語として扱い、農業や土着的なお祭り・伝承などもリサーチして、戯曲を執筆した。

東に富士山を望むことができる永井県永井市は架空の街である。かつては有数の農業地帯として桃畑や葡萄畑や桑畑に
囲まれた村だったが、駅の誘致を契機に隣接する町と合併し市になった。市になってからは開発が進み、都心からほど
近い利便性と豊かな自然に憩いを見出した比較的経済的ゆとりのある外国人が多くこの地に集まっていった。
舞台は永井が市になって定着し、浸透し、幾度かの世代交代も繰り返された頃の時代。

ある事件をきっかけに少しづつ狂っていってしまう父親と、崩壊していくなかで希望を探し求めるまわりの人々の営み。結成10周年をむかえ、新たなフェーズに突入した範宙遊泳、今こそ目撃すべき時だろう(思想社「現代詩手帖」11月号には、「#禁じられたた遊び」戯曲が一部掲載されている)。

範宙遊泳
東京を拠点に海外での公演も行う演劇集団。2007年発足。すべての脚本と演出を山本卓卓が手がける。生と死、感覚と言葉、集団社会、家族、など物語のクリエイションはその都度興味を持った対象からスタートし、より遠くを目指し普遍的な「問い」へアクセスしてゆく。近年は舞台上に投写した文字・写真・色・光・影などの要素と俳優を組み合わせた独自の演出と、観客の倫理観を揺さぶる強度ある脚本が注目を集め、マレーシア、タイ、インド、中国、アメリカ、シンガポールなど海外公演や国際共同制作なども積極的に行なっている。『幼女X』でBangkok Theatre Festival 2014 最優秀脚本賞と最優秀作品賞を受賞。

山本卓卓 Suguru Yamamoto
1987年、山梨県生まれ。範宙遊泳主宰。劇作家・演出家。幼少期から吸収した映画・文学・音楽・美術などを芸術的素養に、加速度的に倫理観が変貌する、現代情報社会をビビッドに反映した劇世界を構築する。スクリーン上の活字と人間が会話する、SNS世代ならではの演出的手法も注目を集める。近年は、マレーシア、タイ、インド、中国、アメリカ、シンガポールで公演や国際共同制作なども行ない、活動の場を海外にも広げている。『幼女X』でBangkok Theatre Festival 2014 最優秀脚本賞と最優秀作品賞を受賞。『うまれてないからまだしねない』で第59回、『その夜と友達』で第62回岸田國士戯曲賞最終候補作ノミネート。2015年度より公益財団法人セゾン文化財団ジュニアフェロー。2016年度より急な坂スタジオサポートアーティスト。2017年度よりアーツコミッション横浜クリエイティブ・チルドレン・フェローシップ対象者。一人の人間に焦点を当て作品化するソロプロジェクト「ドキュントメント」も主宰している。アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)日米芸術交流プログラムNYフェローシップ対象者として、2019年に半年間のニューヨーク渡航を控えている。

公演情報

多言語・多人種・多世代が集結
日本国内で行う新たな国際共同制作
範宙遊泳『#禁じられたた遊び』

■日程:2018年11月23日(金・祝)〜28日(水)
■会場:吉祥寺シアター

 
■作・演出:山本卓卓
■出演:
熊川ふみ 福原冠 前原瑞樹 油井文寧
小野亮子 唐沢絵美里 神田初音ファレル
グンナレ更 啓豪 実近順次 鈴木みのり
野口卓磨 藤本しの 細谷貴宏 李そじん
飴屋法水
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