「劇団天華といえばお芝居と言ってもらえるよう」4/20（土）CS放送に向け澤村千夜座長インタビュー【大衆演劇】

関西を中心に公演する劇団天華(てんか)は、大衆演劇の劇団の中でも「新しさ」「オリジナル」へのこだわりで知られる。澤村千夜(さわむら・せんや)座長を中心に一風変わったオリジナル芝居を多く生み出し、新鮮な感動を届けてきた。その舞台を丸ごと3時間、テレビでお届けする。3月の横浜・三吉演芸場公演の模様を、CS朝日の大衆演劇番組の最新作として放送！

放送日時：2019年4月20日（土）18:00～21:00　CSテレ朝チャンネル2

4人のみで演じる『おりんの赤ん坊』

放送されるお芝居は劇団天華オリジナルの『おりんの赤ん坊』。旅人の雪太郎(澤村悠介花形)は、宿屋でおりん(澤村千夜座長)という娘と出会う。おりんは25歳だが、頭の中は幼い子どものままだった。

澤村丞弥(じょうや)副座長・蘭竜華(らん・りゅうか)さんを合わせ、4人のみで演じる物語。後半のどんでん返しと、続く涙の見せ場に注目だ。

舞踊ショーのラスト「KAN＆PAI」は、テレビの前でも盛り上がれる楽しい一曲だ。「KAN＆PAI」を歌うバンド、フラチナリズムの方と劇団天華で今年2月にコラボレーション企画が行われたのも記憶に新しい。

さて出演者のうち、長年劇団を支えた丞弥副座長・沢村静華(しずか) さんが3月末で退団・独立。撮影の行われた3/13(水)、劇団が今後目指す道も含めて千夜座長に思いを語ってもらった。

「もう一度劇団を守っていく」

――本日の口上挨拶では、「お芝居の持つメッセージを伝える」というお話をされていて印象的でした。

そうですね、このお芝居はどういうことを伝えたいのか。たとえば親子愛を感じてもらいたいとか、夫婦愛を見てもらいたいとか、そういう「メッセージ性」をお芝居について考えるときのベースにしています。ベースを押さえた上で、セリフを足していったり演じ方を考えたり。最近は自分でお芝居を作るだけでなく、今までやっていたお芝居も、もう一度考え直してアレンジを加えてます。

――座長の伝えたいメッセージが、お客様に届いたと実感できる瞬間はありますか？

メッセージというか、やっぱり演じてるときにお客様が笑ってたり泣いてたりすると、成功したなと思いますね！昔は演じることで精一杯だったんですけど、ここ5、6年でお客様の表情まで見れる余裕ができたと思います。演じる自分と、それを客観的に見つつお客様を見ている自分がいて、色んなところに目を配れるようになった。今日の『おりんの赤ん坊』は後半に驚きの展開があります。その場面でお客様からエッ?!っていう声が上がるのを横から見てて、よかったなーと思いました（笑）。

――丞弥副座長をはじめとしたメンバーが3月末で退団され、劇団は4月から大きく体制が変わります。

だからこの番組を観ていただく頃には、実際のメンバーは変わっています。抜けるメンバーにも頑張ってほしいと思いますね。そして劇団の形が変わるときには、どうしても色々な評判を立てられがちですが、それはしょうがないことです。そこは気にせず、肝心なのはお客様に見せる舞台のクオリティを守っていくこと。まずは若手の澤村悠夜(ゆうや)・澤村龍聖(りゅうせい)(※撮影日は不在)の成長が大事かなと。1、2年頑張って、あの子たちが自分を磨いて努力してくれれば、今まで以上のクオリティになる可能性も全然あります。どうやってもう一回、劇団を守っていこうか、今はそのことだけです。

――花形・悠介(ゆうすけ)さんが座長の右腕となるんですね。

悠介は今の時点で何でもできるんで、あとはもうちょっと自分が光ることを考えてほしいなと思います。たとえば舞踊ショーで女優さんと一緒に踊るのでも、自分を引き立たせる構成の踊りを。お芝居にしても、主役の俺を引き立たせるための芝居ではなく、自分自身が光るための芝居を。名脇役ではなくてね。だから助演男優賞よりも主演男優賞をねらうような気持ちに、これから悠介は変わっていかなきゃいかんなと思いますね。

――この番組で初めて劇団天華を観る方に、メッセージをお願いします。

今回の放送も含めて、うちの劇団といえばお芝居だって思っていただけるような劇団にしていきたいです。「天華にはお芝居を観に行こう」って、たくさんの方に言ってもらえるように…。どうぞテレビでも、劇団天華のお送りするお芝居をお楽しみください！

放送は2019年4月20日（土）18:00～21:00　CSテレ朝チャンネル2。お楽しみに！

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