THE CONVOYの名作が再々演!『星屑バンプ』キャスト全員参加の座談会開催

2019.5.27
インタビュー
舞台

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THE CONVOY SHOW vol.37『星屑バンプ』」が、2019年6月5日(水)から東京・博品館劇場、15日から愛知・テレピアホールにて上演される。
2017年の初演、2018年の再演を経て新しいメンバーを迎えて再々演となる今回、作・構成・演出を手がける今村ねずみと共に、瀬下尚人トクナガクニハル本田礼生伊藤壮太郎加藤良輔バーンズ勇気が一同に集まり、作品やメンバーに向けた想いを語り合った。

ーーまずは『星屑バンプ』再々演決定を知らされたときの感想から聞かせてください。

瀬下:最高でーす! 本当に大好きな作品に出会えて、それを3回も上演できるなんて。メンバーも新しくなって臨むので新作のような気持ちでやっています。

本田:待ってました! ですよね。思わずガッツポーズでした!

(手前から)伊藤壮太郎、本田礼生、加藤良輔、今村ねずみ

加藤:キター! って感じでした。僕は前回の再演が初めてだったんですが、前回はもう必死過ぎて(笑)、また新しい挑戦をしたいです。

バーンズ:今回が初めての参加になるんですが、この『星屑バンプ』は、どこか自分と重なる部分を感じました。僕は一時期、お芝居やダンスから離れた時があるので、「再スタート」という意味でもこの作品は自分の中に燃えるものがあります。ジャズダンスもタップダンスも初めてですが、完璧を目指すよりとにかく必死です。皆さんに迷惑をかけないように、毎日必死で稽古をしています。

トクナガ:54歳・新人のトクナガです!(全員爆笑)まさかこの歳になってまさか新人になるとは思っても見なかったですが、心機一転という気持ちです。この『星屑バンプ』という作品は、非常にシンプルで胸を打ち、誰もが共感できて、大げさでなく、すべてにおいて人生のバイブルみたいな作品なんです。素敵なメンバーと楽しく飛躍して取り組んで、最終的には「この作品に出れて本当に良かった」と実感したいです。

伊藤:僕は3度目の出演です。演じていても素晴らしい作品だと思っているので、そんな作品に3度もまた劇場でお届けできることが嬉しくて。『星屑バンプ』という作品のすばらしさを僕もまた発見してその良さをお客様に伝えていける事が今から楽しみです。

THE CONVOY

今村:『星屑バンプ』という作品自体印象的なんですが、やるたびにメンバーが変わりますので、毎回新作のような感覚です。今回はどのような感じになるのか、そのワクワク感ありますね。今までの『星屑バンプ』以上の作品になるだろうと思っています。ずっとやって来ているメンバーもそれぞれに成長してきているし、今回トクちゃん(トクナガ)と勇気が入ってきたことで、また全然違う、俺たちが観た事のないような景色や雰囲気を見せてくれるので、自分で作っておきながら改めて「『星屑バンプ』ってこれだったんだ!」と感じさせてくれる事でしょう。作品に終わりはないんだなって。

ーーこれまでに本作に出演した経験がある方に伺います。改めてこの作品が多くの方々に愛されているその理由とは何だと思いますか?

瀬下:世代を超えてしまったというか。THE CONVOYはおっさん集団という売りでやっていた時期もありましたが(笑)、若いメンバーが増えた時、ねずみさんが「よし、それならばもっとこんな話を書こう」とお互いの世代から見たギャップを描こうとしたんです。

瀬下尚人

今村:若者も大人もないって思ったんですよ。

瀬下:僕らも若者も目指すところは一緒なんです。だからどのお客様が観ても共感できるんじゃないかなあ。

本田:台詞の中には初演で引っかかった言葉、再演で引っかかった言葉、そして今回引っかかる言葉がそれぞれ違っているんです。『星屑バンプ』を観る側(お客さん)の性別や職業、年齢とかネガティブな気持ちになっている日なのか、いい事があった日なのか、様々な状況に応じて受ける感情が変わると思うんです。こんな多くの人に届く作品を、ねずみさんはどうやって書いたのだろうって改めて思います。

伊藤:こっちが楽しんでいる姿が見える事ってことも特別な魅力なのかも。登場人物も僕らと同じ「役者」なので重なる点も多いんです。だから3度目ともなると「あの人たちって……」と話す場面ではポンとCONVOYの皆の顔が浮かんだり、「俺たちってさー」と言っている場面が普段の俺たちのまんまだったり。心情を吐露する姿や、ぶつかる姿も含めたドキュメントをお客様が舞台上で観る事が出来るのも魅力なのかも。あと、僕らがこの作品を大好きである事も大事なんだろうなって思いますね。

加藤:(突如前のめりになって)台詞の一つひとつが刺さるんです。誰が、どの年代が、どんな職業の人が見ても皆に刺さる言葉がいっぱい散りばめられていて。出演しているメンバーの誰かしらの言葉が心にひっかかるんです。だから舞台を観た人は何かしら得て帰る事が出来るんだと思いますね。それがこの作品の魅力であり~最高のエンターテイメントだと思うんですっ!(突然のドヤ顔に一同笑)実際やっていてもグサグサ来るんですよこの作品は。

(左から)加藤良輔、今村ねずみ

ーー逆に今回初参加となるお二方から見た本作の印象はどうでしょう?

トクナガ:新人なので右も左も分からないんですが(笑)

全員:大笑

トクナガ:人には歴史があって、生まれても一人では何もできないですが、そこに携わる多くの人間や環境があって、新たな人と必然的に出会う。そこで相手との関係性やドラマが生まれていきます。この『星屑バンプ』にはそんなドラマがいっぱいあってお互いが共感せざるを得ないくらい相手を理解しようとする。人と人は支え合って生きていくんだなという深さを感じますね。最終的には人は一人じゃないんだなって事も伝えてくるんです。僕は身体はデカイので、どれだけ皆を支えられるか分からないですが、できるだけ支えていきたいです(笑)。

バーンズ:僕は普段から年上の方々と一緒にいる事が多いんですが、この『星屑バンプ』の稽古場では、年上の方々が僕らと対等におふざけをしてくださるんです。僕、そうされてしまうと好きになっちゃうんですよ。たまに芝居の中でリアルに本気でふざけたくなる。なかなかないと思うんです、こういう感覚。ああ嬉しいなって思うし、それを舞台上からお客さんに届けられたらなと思います。

バーンズ勇気

ーーでは、若い世代の方々に質問! 皆さんから見た先輩たちの魅力とは?

瀬下:ちょうだい! 褒めてちょうだい!

トクナガ:俺たち欲しがりだからさ(笑)!

バーンズ:(笑)本当にそのまんまなところ。アドバイスもスパイスもあったり、時にジュリさん(瀬下)が面白い事を言ったり、家族みたいなところです。

本田:難しいですね。もう、理想でしかないから。「理想」という言葉に詰まっているものが全部存在する人たちです。そして僕の中では「理想の役者像です」。汗だくになっていたり、翌日にボロボロになっている姿もカッコイイ。
……そういえば先日の稽古で休憩に入る直前から先輩たちが芝居の流れで遊び始めて、休みの間もふざけ倒していて。そしたらそのままそれが新しい場面となっていったんです。あれは凄いなあって思いました!

今村:それをぶち込んだの、俺だから(笑)。

伊藤:(笑)。語弊はあると思うんですが、先輩たちから「遊び方」を教わっている気がしますね。休憩中に遊んでいてそこから何かが生まれたり、さらにレベルアップした作品を生みだす事だってあるし。何より僕らが50代、60代の人に遊び方を教わっているこのシチュエーションってすごい面白いですね。

(手前から)伊藤壮太郎、本田礼生、加藤良輔

加藤:すべてにおいて全力で面白がっている姿がカッコイイです。先輩方がそんな風に見せてくれていると、俺たちも頑張らないとって思いますね。

ーー最後に今村さんにまとめていただきましょうか。

今村:『星屑バンプ』ってタイトルについて。星って、眩しい星もあれば目立たない星もある。逆にこっちからはいろいろな人たちがいろいろなところから同じ星を見上げている。見つめている理由も「好きだから」「気になるから」と様々で。その「星」を「夢」という言葉に置き換えて太い柱を持った作品を作ってみたかったんです。「俺はこの夢に向かっていくぞ」と大声出して宣言し、自分が宣言した所に向かう途中で他の人たちと出会ってしまった。そんな発想から始まった物語だったんです。

今村ねずみ

今こうやって若者たちとセッションしたり、長年やっているが初めてこの作品で一緒にやる仲間についてもまた新しい側面を発見したりする。それが『星屑バンプ』なんです。稽古場で「いくつになっても夢はかなう」なんて薄っぺらい言葉を口にしていますが、それをあえて言い続ける事が僕らのエネルギーになるんじゃないかなって今もなお、思うんですよ。

取材・文=こむらさき 写真=オフィシャル提供

公演情報

THE CONVOY SHOW vol.37 『星屑バンプ』 
 
作・構成・演出:今村ねずみ
出演:瀬下尚人 トクナガクニハル /
本田礼生 伊藤壮太郎 加藤良輔 バーンズ勇気 /
今村ねずみ
 
<東京公演>
会場:銀座・博品館劇場
日程:2019年6月5日(水)~12日(水)
 
<名古屋公演>
会場:テレピアホール
日程:2019年6月15日(土)~20日(木)
 
価格:全席指定8,800円(税込)※未就学児入場不可
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