『スイミー』の原画が来日! 『みんなのレオ・レオーニ展』が東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開催
-
ポスト -
シェア - 送る
「マシューのゆめ」 1991年 鉛筆、水彩、コラージュ、紙 51×63.6cm Matthew’ s Dream (C)1991 by Leo Lionni / Knopf Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family
『みんなのレオ・レオーニ展』が、2019年7月13日(土)〜9月29日(日)まで、東京・新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館にて開催される。
赤い色をしたきょうだいたちの中で、唯一黒い魚の物語『スイミー』。小学校の教科書に掲載され、日本全国で親しまれている。作者のレオ・レオーニ(1910-1999)は、イタリアやアメリカでグラフィック・デザイナーとして活躍した後、『あおくんときいろちゃん』で、初めて絵本の世界に足を踏み入れた。ねずみの『フレデリック』や、しゃくとりむしの『ひとあし ひとあし』など、小さな主人公たちが「自分とは何か」を模索し、学んでいく物語を、水彩、油彩、コラージュなどさまざまな技法を用いて描いた。
「スイミー」 1963年 水彩、モノタイプ 54.5×72.5cm スロバキア国立美術館 Swimmy (C)963 by Leo Lionni, renewed 1991/Pantheon On Loan By The Slovak National Gallery
本展では、ヨーロッパとアメリカを移動し続けたレオーニの波乱の生涯を、作品と重ね合わせながら紹介。絵本作家、アート・ディレクターとしての仕事、絵画、彫刻など幅広い活動を紹介し、レオーニが子どもの絵本に初めて抽象表現を取り入れるに至った道筋にも光を当てる。
1:レオとアート
芸術に囲まれて育ったレオーニは、子どもの頃から絵を描くことが好きで、画家になることを夢見ていた。本章では、レオーニとアートの関わりをテーマに、自分の思いを投影させた絵本原画を中心に紹介。あわせて初めての個展に出品した作品や、9歳の誕生日プレゼントの思い出から生まれた油絵なども展示する。
「フレデリック」 1967年 水彩、パステル、コラージュ、紙 51×63.6cm Frederick (C)1967, renewed 1995 by Leo Lionni / Pantheon Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family
「マシューのゆめ」 1991年 鉛筆、水彩、コラージュ、紙 51×63.6cm Matthew’ s Dream (C)1991 by Leo Lionni / Knopf Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family
2:自分探し
レオーニは、両親の都合で欧米諸国を転々とし、多様な文化に触れながら成長した。一方で「自分とは何者なのだろう」という疑問を抱き続ける。本章で紹介する絵本は、自分が自分であることをポジティブに描き出しており、私たちに生きる勇気を与えてくれる。また特別コーナーとして『スイミー』の原画も紹介する。
「アレクサンダとぜんまいねずみ」 1969年 コラージュ、紙 51×63.6cm Alexander and the Wind-up Mouse (C)1969, renewed 1997 by Leo Lionni / Pantheon Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family
「コーネリアス」 1983年 水彩、パステル、コラージュ、紙 51×63.6cm Cornelius (C)1983 by Leo Lionni / Pantheon Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family
3:平和を求めて
20世紀の戦争の時代に生きたレオーニにとって「平和」は重要なテーマだった。ここでは「平和の大切さ」を表した絵本を取り上げるほか、グラフィック・デザインの仕事から「芸術家は、作品を通して社会に貢献しなければいけない」というレオーニの思いをたどる。またレオーニの最初の絵本で、子どもの本に初めて抽象表現を持ち込んだ『あおくんときいろちゃん』の誕生秘話をパネルで紹介する。
「あいうえおのき」 1968年 水彩、紙 51×63.6cm The Alphabet Tree (C)1968, renewed 1996 by Leo Lionni / Pantheon Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family
「ぼくのだ!わたしのよ!」 1985年 水彩、コラージュ、紙 51×63.6cm It’ s Mine (C)1985 by Leo Lionni / Knopf Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family
4:リアル? フィクション?
「見るものすべてに物語を感じる」というレオーニは、身近なものからイマジネーションを膨らませていった。本章ではリアルとフィクションが入り混じった絵本や、実在する人と実在しない人を描いた「想像肖像」シリーズの油絵、架空の植物をモチーフにした「平行植物」シリーズを紹介する。
「平行植物」シリーズ:《向月葵》 1971年 油彩、キャンバス 150×200cm Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family
イベント情報
会 期: 2019 年7月13日(土)~ 9月29日(日)
月曜日定休(ただし7月15日、8月12日、9月16日、23日は開館)
会 場: 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン日本興亜本社ビル42 階
開館時間: 午前10 時から午後6 時まで ※入館は午後5 時30 分まで
観 覧 料: 一般1,300(1,100)円、大学生900(700)円、高校生以下無料
※( )内は前売および20 名以上の団体料金
※前売券は4月9日(火)から7月12日(金)まで販売。詳しくは当館HPをご確認ください。
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳を提示のご本人とその付添人1名は無料。
被爆者健康手帳を提示の方はご本人のみ無料