祝・金川真弓 第16回チャイコフスキー国際コンクール4位入賞!
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ヴァイオリニスト金川真弓(かながわ まゆみ)が、2019年6月27日夜(現地時間/日本時間では28日未明)、第16回チャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門で第4位に入賞した(第1位はロシアのセルゲイ・ドガージン、また金川と共にロシアのアイレン・プリッチンも第4位を獲った)。現在、金川はベルリン在住だが、今後日本での演奏活動をさらに活発化させるという。
<金川真弓 受賞コメント>
チャイコフスキー国際コンクールは、小さいときから一番大きなコンクールだと知っていましたが、今回モスクワでファイナルまで演奏できたことを人生の誇りに思います。世界中のたくさんの方々にライブストリームもご覧いただき、とても特別な経験でした。後悔のない演奏もできましたし、今後も色々なことを発見していくのが楽しみです。
―― 金川真弓
<師 コリヤ・ブラッハーからのコメント>
マユミは聡明で頭の回転がとても速く、よい緊張感を持って、無駄なく取り組む術を知っています。これは才能を伸ばしていく上で大切なことです。彼女は多才な音楽家で、知的であると同時に、豊かに感情を表現することができます。柔らさと力強さを併せ持ち、そして時にはシリアスになり、はたまたスウィングするように演奏するのです。多方面に才能を持つ、将来性のあるヴァイオリニストと言えるでしょう。マユミがシュニトケやコルンゴルト、ベートーヴェンを演奏するのをご覧いただければお分かりかと思いますが、それぞれの作品が持つ異なるキャラクターを彼女は見事に察知して描き分けています。これは本当に稀有な才能です。
あらゆる種類の音楽の良き解釈者となるために、このように柔軟に対応できるというのは大事なことです。私たちは多くの時間を一緒に過ごしていますので、もちろん彼女がどこで生まれ育ったのか、これまでどこの学校に通ったかも知っています。私も学んだジュリアード音楽院には彼女はとても若い時に通って、それからロサンゼルスに行きました。マユミはアメリカ人の女性だなと思うこともあれば、とても日本的な部分が垣間見える時もあります。この混ざり合った部分こそ彼女の魅力でもありますし、結局のところ彼女はスパイスの効いた日本人なんだなと思います。
―― コリヤ・ブラッハー(ヴァイオリニスト、ベルリン ハンス・アイスラー音楽大学教授)
金川真弓、チャイコフスキー国際コンクールでの演奏
https://tch16.medici.tv/en/replay/first-round-with-mayumi-kanagawa-
https://tch16.medici.tv/en/replay/semi-final-with-mayumi-kanagawa
https://tch16.medici.tv/en/replay/final-with-mayumi-kanagawa
【金川真弓プロフィール】
1994年ドイツ生まれ。4歳から日本でヴァイオリンを始める。その後ニューヨークを経て、12歳でロサンゼルスに移る。現在はベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で、コリヤ・ ブラッハーのもと研鑽を積んでいる。
2018年、ロン=ティボー国際音楽コンクールで第2位に入賞するとともに最優秀協奏曲賞を受賞し、大きな話題を呼ぶ。また、2016年第18回プリンセス・アストリッド国際音楽コンクール、2013年第4回ヤッシャ・ハイフェッツ国際ヴァイオリン・コンクール、2011年第26回アーヴィング・M・クライン国際弦楽コンクールでいずれも優勝をおさめ、国際的に高い評価を得ている。これまでに、ハンヌ・リントゥ指揮フィンランド放送交響楽団とベルクのヴァイオリン協奏曲を、アレクサンダー・シェリー指揮ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団とチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を、モデスタス・ピトレナス指揮リトアニア国立交響楽団とブルッフのヴァイオリン協奏曲を共演している。この他、マリインスキー劇場管弦楽団、プラハ放送交響楽団、クレメラータ・バルティカ、ロサンゼルス室内管弦楽団等のオーケストラと共演を重ねている。ヴェルビエ、イエロー・バーン、アスペン等の音楽祭にも出演するほか、2012年にはアメリカの“パフォーマンス・トゥデイ”アーティストに選ばれ、演奏とインタビューがナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)を通じて全米に放送された。これまでに、日本で名倉淑子、ジュリアード音楽院プレカレッジで川崎雅夫、ロサンゼルスのコルバーン・スクールにてロバート・リプセットの各氏に師事。使用楽器は、ドイツ演奏家財団のドイツ国家楽器基金から貸与されたペトラス・グァルネリウス(マントヴァ、17世紀後半製作)。