宝塚歌劇星組トップスター・紅ゆずるがラスト公演で笑いを巻き起こす『GOD OF STARS-食聖-』

宝塚歌劇星組公演のミュージカル・フルコース『GOD OF STARS-食聖-』が7月12日（金）、兵庫県・宝塚大劇場で開幕した。

■ミュージカル・フルコース『GOD OD STARS-食聖-』＜作・演出／小柳奈穂子＞

●世界一を決める熾烈な料理バトルを描いたアジアン・クッキング・コメディー

『GOD OF STARS-食聖-』は、上海、マカオ、シンガポールなど現代のアジアを舞台にした、ゴージャスかつスタイリッシュなアジアン・クッキング・コメディー。

上海の総合料理チェーン“大金星（グランド・ゴールデン・スター）”グループの総帥であり、三つ星天才料理人として世界的に有名なホン（紅ゆずる）。しかし彼は、弟子・リー（礼真琴）の裏切りにより失権。シンガポールの下町へと流れ着く。そんな彼を助けたのが、行方不明の父親に変わって食堂を切り盛りする女性・アイリーン（綺咲愛里）とその仲間たち。

はじめは反発しあっていた、ホンとアイリーン。だが、二人の料理に対する愛情と情熱は店を大繁盛へと導き、やがて世界最高の料理人を決める“ゴッド・オブ・スターズ”への参加資格も得る。ところが、またもやリーがホンの前に立ちはだかる。

●星組トップスター・紅ゆずる、笑いあふれるラスト公演！

天才料理人のホンに扮したのは、星組トップスターの紅ゆずる。10月13日の東京宝塚劇場での同作公演千秋楽をもって退団が決定している紅だが、しめっぽい雰囲気は一切なし。コミカルな芝居で観客の笑いを大いに誘い、さらに頂点からどん底に落ちたホンが再び返り咲こうとする様を、ドラマチックに演じている。

アイリーン役をつとめたのは、星組トップ娘役の綺咲愛里。温かな家庭の中で育ちながらも、その後、父親は行方不明、母親も自分を残して家を出るという苦境に立たされるアイリーン。しかし、そんな逆境を持ち前の明るい性格で跳ね返していく。綺咲が作り上げる、強いヒロイン像に魅了される。

本作に楽曲を提供したのは、数々のヒットソングで知られる音楽クリエイターのヒャダイン。全編にわたって笑いが散りばめられ、さらに料理バトルといったユニークな展開の数々を、ヒャダイン独特の音楽でさらに盛り上げている。また、各場面の衣装も素晴らしく、キャスト陣がカラフルな服をどのように着こなしているかにも注目だ。

■スペース・レビュー・ファンタジア『Éclair Brilliant（エクレール ブリアン）』＜作・演出／酒井澄夫＞

●紅ゆずる率いる星組の一体感が味わえる

スペース・レビュー・ファンタジア『Éclair Brilliant（エクレール ブリアン）』は、まばゆくてゴージャスな演出のもと、宇宙から地球に舞い降りた青年が、世界各地を舞台に歌い踊る姿を描いたレビュー。

誰もが必ず耳にしたことがある楽曲もまじえながら、きらびやかさはもちろんのこと、シックに魅せるところもあり、構成の妙がきわ立つ。紅ゆずる率いる星組の一体感を味わうことができる、エネルギッシュな内容だ。

ミュージカル・フルコース『GOD OF STARS-食聖-』、スペース・レビュー・ファンタジア『Éclair Brilliant（エクレール ブリアン）』は8月19日まで宝塚大劇場にて、東京宝塚劇場では9月6日から10月13日まで開催される。