そごう美術館で『令和元年記念 北斎展[HOKUSAI]』 冨嶽三十六景・冨嶽百景、全148点を複製画で紹介
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冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏(リ・クリエイト画像)
『令和元年記念 北斎展[HOKUSAI] 』が、2019年7月27日(土)~9月1日(日)まで、横浜・そごう美術館にて開催される。
本展では、冨獄三十六景がリ・クリエイト(複製画)で勢揃い。最新のデジタル・リマスタリング技術で180年前の色彩を求めて再創造した冨獄三十六景全46作品(拡大版)を一堂に展示する。
冨嶽三十六景 凱風快晴
さらに、富獄百景102図も勢揃い。初摺本を底本に制作された復刻本を1枚ずつほどいて一堂に展示。また、左右のページに分かれている一図をデジタル処理で1枚の作品に再創造したリ・クリエイト作品(拡大版)も併せて展示する。
他にも、北斎漫画全15編の展示や、版画の制作過程を道具も展示しながらわかりやすく解説する。
本展監修・生物学者 福岡伸一コメント
冨嶽三十六景 江都駿河町三井見世略図
葛飾北斎は、90才を迎える直前「天我をして五年の命を保たしめば 真正の画工となる得べし」と言い残して死んだ。天がせめてあと5年寿命を与えてくれたなら、わたしは真の画家となることができただろうに、と。
画家の生命は、周りを額で囲まれた四角い絵の中にあるのではない。むしろ四角いフレームに囲まれた絵と絵の「あいだ」にこそある。私たちがここに作り出したリ・クリエイト・アート・は、単なる複製やコピーではない。全作品、全連作を、彼の生きた時間軸に沿って陳列し、芸術作品の「あいだ」、つまり文脈を浮かび上がらせる試みなのである。このときはじめて、画家の人生の生命潮流全体が浮かび上がってくる。
感じてほしい。北斎の作品群を一堂に集めることによって立ち上がってくる彼の躍動と潮流。それと同時に絵の細部に宿る彼の試行錯誤や苦悩、そして渇望。北斎は自分の画業に決して満足することがなかった。しかし北斎は芸術に対しる希求を決して諦めることもなかった。常に学ぼうとした。どんなに年を重ねても、何か始めることが遅すぎることはないことを知っていた。Never tool late. 北斎は私たちを今もなお鼓舞し続けてくれる。
冨嶽三十六景 山下白雨
冨嶽三十六景 駿州江尻