宝塚歌劇月組トップスター・珠城りょう演じる海兵が、憧れの女性と出会うためにニューヨークを奔走『ON THE TOWN』

宝塚歌劇月組公演のブロードウェイ・ミュージカル『ON THE TOWN』が7月27日（金）、大阪府・梅田芸術劇場メインホールで開幕した。

『ON THE TOWN』のもとになっているのは、1944年のバレエ作品『Fancy Free』を同年にミュージカル化したもので、宝塚歌劇では2019年1月に宝塚歌劇105周年の幕開けに東京国際フォーラム・ホールCで上演。大阪公演はその続演として、一部キャストを変えてのABパターンで上演し、フィナーレも「夏バージョン」として再構成。さらに客席降りも追加されている。

1944年夏、アメリカのニューヨーク。24時間だけ上陸許可をもらった海軍水兵のゲイビー（珠城りょう）は、仲間のオジー（鳳月杏）、チップ（暁千星）と大都会へ繰り出すことに。そして地下鉄の移動中、「ミス・サブウェイ」のポスターに写る美女、アイヴィ・スミス（美園さくら）に一目惚れ。「必ず彼女を探し出してデートをする」と意気込むゲイビー。オジー、チップも、アイヴィ探しに協力し、ニューヨークを奔走。しかし、なかなかアイヴィに巡り会えず、ゲイビーは焦りを募らせていく。一方でオジー、チップにはそれぞれ運命的な出会いが舞い込んでくる。

ゲイビー役には、月組トップスターの珠城りょう。誰もが憧れる街、ニューヨークに心を弾ませる姿、そして未だ見ぬロマンスの相手・アイヴィへの抑えきれない想い。大都会の真ん中で溢れんばかりに感情を湧き上がらせるゲイビーをエネルギッシュに演じている。

アイヴィ役には、月組トップ娘役の美園さくら。大きな夢に向かって日々、歌のレッスンに明け暮れるアイヴィの姿を、色っぽく何よりキュートに魅せている。また、オジー役の鳳月杏はワイルドさを、チップ役の暁千星は可愛さと男らしさが見え、それぞれ個性的に演じている。

冒頭でゲイビー、オジー、チップが歌い踊る『ニューヨーク・ニューヨーク』をはじめとする名曲の数々が全編に散りばめられ、さらにカーネギーホール、アメリカ自然史博物館、タイムズスクエアといった名所も続々と登場。楽曲、場面などから当時のニューヨークの時代性を色濃く感じられる。

ブロードウェイ・ミュージカル『ON THE TOWN』は8月12日まで梅田芸術劇場メインホールにて開催される。