北欧の鬼才振付家テロ・サーリネンと韓国国立舞踊団による『VORTEX(渦動)』の上演が決定 

2019.9.24
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(C)Yang Dong Min


2019年10月25日(金)~27日(日)KAAT神奈川芸術劇場<ホール>にて、テロ・サーリネン×韓国国立舞踊団『VORTEX(渦動)』が上演される。

2018年からKAAT 神奈川芸術劇場は、アジアの身体にフューチャーしたダンスシリーズを展開しており、昨年はベトナムよりパフォーマンスカンパニー‘Lune Prodaction’を招聘し、サーカス作品『AO SHOW』とダンス作品『The Mist』を紹介した。そして、本年度は韓国より韓国国立舞踊団を招聘し、北欧の鬼才と呼ばれるテロ・サーリネン振付による大作『VORTEX』を上演する。

本公演はフィンランドで最も著名な振付家サーリネンが韓国国立舞踊団からの呼びかけにより
振付し、2014年にソウルにて初演された大作。かねてよりアジアの身体に関心のあったサーリネ
ンにとってはまたとない機会となり、初演以降カンヌ・フェスティバルやパリ(シャイヨー宮劇場)、ニューヨークなど各地で上演され続けている。

サーリネンは本作品に「VORTEX = 渦動(かどう)」というタイトルをつけ、北欧と韓国の文化・伝統が出会い、組み合わされ、ダンサー達の中にある原初的なアイデンティティーが刺激され、時には渦のなかに巻き込まれお互いの文化が激しく衝突するかのようなイメージをもって新たな身体表現を導きだすことに成功した。

サーリネンは「私はいつもダンスの儀式的な本質に魅了されています。私の身体に宿っている伝統や経験と韓国の伝統の融合により、私は素晴らしいプレゼントを与えられたと感じています」と語っている。

本公演で注目されるのは、伝統舞踊・音楽を専門としている韓国国立舞踊団にサーリネンが、コンテンポラリーダンスの手法で挑み、韓国舞踊の伝統を斬新な振付で現代に花開かせていること。そして韓国の伝統的音楽の固有の形式と素材を使いながら、従来の演奏方法から解放された、新しい形式と演奏技術を駆使する、チャン・ヨンギュ率いる音楽バンド「Be-Being」のライブ演奏だ。
“渦動”を意味するタイトルの通り、本公演には瞬時に変化する敏捷な動きで舞台を構成する力強い振付けが施されており、ソロからデュエット、群舞へと変化していく多彩な踊りの“渦”が、観る者をスリリングに巻き込んでいく。

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プロフィール

■テロ・サーリネン Tero Saarinen (1964年9月7日生まれ)
振付家・ダンサー Tero Saarined Company 芸術監督
舞踏や武道からクラシックバレエ、コンテンポラリーダンスまで、多様な身体表現の影響を組み合わせたバランスとオフバランスで語るユニークな表現が特徴。テロ・サーリネンのダンスは有機的、独創的で「翼を持った舞踏」と表現される。
1985年にフィンランド国立バレエ団でダンサーとしてのキャリアをスタート。1988年にConcours international de danse de Paris で Lauréat du Grand Prix de danse Classique を受賞するなどダンサーとして活躍し1992年に退団。その後1年間、日本の伝統舞踊と舞踏を学ぶため日本に滞在。1996年自身のカンパニーTero Saarinen Company を設立し2018年4月までに46作品を創作。ネザーランド・ダンス・シアター(NDT I)、バットシェバ舞踊団、リヨン・オペラ座バレエ団、フランス国立マルセイユ・バレエ団、グルベンキアン・バレエ、ヨーテボリ・バレエ団、フィンランド国立バレエ団をはじめ、世界の著名なダンス・カンパニーやバレエ団から作品を委嘱されているほか、多くのカンパニーが彼の作品をレパートリーとしている。2001年フィンランド賞、2004年モヴィメント・ダンス賞(ドイツ、最優秀男性パフォーマー賞)のほか、同年フランス文化省よりシュヴァリエ賞を受賞。
2005年フィンランド獅子勲章プロ・フィンランディア・メダル(フィンランドの芸術家に贈られる最高位の勲章)、2008年にはフィンランド文化財団がサーリネンの業績に対し賞を授与。

■韓国国立劇場
1950年に開館し、首都ソウルの南山にある大韓民国の国立劇場。オーケストラコンサートやオペラを上演する約1,600席の大劇場(日の出劇場)、伝統舞踊や演劇、小規模なミュージカルを上演する約500席の中劇場(月の出劇場)、実験的な小規模の公演を行う約100席の小劇場(星の出劇場)、約600席の野外劇場のほか、カフェやレストラン、売店、オフィスを擁する、韓国が誇る複合文化施設である。また、国立歌劇場・国立楽団・国立劇団・国立舞踊団が劇場に所属しており、優れた作品を提供し続けている。

■韓国国立舞踊団
1962年創立以来、韓国国立舞踊団は伝統的な韓国のダンスとその歴史に根ざした作品を観客に紹介すると共に、伝統的な韓国舞踊に革新的な見解を提示しながら、ユニークかつ芸術的作品も紹介している。近年、韓国伝統舞踊と音楽に現代的要素を加えた作品、『墨香(ムッキャン)』やテロ・サーリン振付『VORTEX(渦動)』を発表し、世界中の多くのダンスファンから注目を浴びている。

公演情報

テロ・サーリネン×韓国国立舞踊団『VORTEX(渦動)』
 
■会場:KAAT 神奈川芸術劇場<ホール>
■日程:2019年10月25日(金)~27日(日)
■上演時間:80分
※10月25日(金)貸切公演26日(土)15:00 ◎ 27日(日)15:00
◎印の回は託児サービスあり。公演1週間前までに要予約・有料。
(マザーズ・TEL. 0120-788-222)
 
■振付:テロ・サーリネン
■音楽:Be-being
■ミュージック・デレクション、作曲:Young-gyu Jang
■舞台・照明デザイン:Mikki Kunttu
■衣裳デザイン:Erika Turunen
■振付アシスタント:Satu Halttunen, Henrikki Heikkilä, Mi-ae Kim
■出演:韓国国立舞踊団、Be-being
 
初演:2014年4月16日 韓国国立劇場 【ソウル・大韓民国】
製作:韓国国立舞踊団
 
■入場料金:一般 S 席:3,500円 A 席:2,000円(全席指定)
U24(24歳以下)1,750円 高校生以下1,000円 シルバー割引(満65歳以上)3,000円
※割引は8月4日よりかながわの電話・窓口のみ取扱い。(前売りのみ・枚数限定)
※車イスでご来場の方は事前にかながわにお問合せください。
※未就学児の入場はご遠慮ください。
※営利目的の転売禁止。

■お問合せ:かながわ 0570-015-415 (10:00~18:00)
主催:神奈川県、KAAT 神奈川芸術劇場