【訃報】声楽家 佐藤しのぶさん(ソプラノ歌手)

2019.10.3
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クラシック

佐藤しのぶさん

 

声楽家(ソプラノ)の佐藤しのぶさんが2019年9月29日に死去したことを、所属事務所の株式会社ジャパン・アーツが発表した。享年61。死因未公表。

佐藤さんは、日本を代表するプリマドンナとして、世代を超えた多くの人々に愛されてきた。『メリー・ウィドウ』『椿姫』でデビュー後、ウィーン国立歌劇場をはじめ、欧州、豪州、アメリカでのオペラ及び著名な指揮者、オーケストラと多数共演するなど、その活躍ぶりは枚挙に暇がない。1999年プラハにて世界首脳が列席の中、ウラディーミル・アシュケナージ指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団と共演した『ビロード革命10周年記念演奏会』がニュースとして世界に放映された。2009年4月には『天皇皇后両陛下ご成婚50周年&ご即位 20 周年記念コンサート』、2009年11月『天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典』に出演。2014年1~4 月には『夕鶴』つう役を初主演、全国各地で大好評を博し、2016年2月に各地で再演された。文化放送音楽賞、都民文化栄誉章、ジロー・オペラ賞大賞、マドモアゼル・パルファム賞、Federazione ItalianaCuochi、日本文化デザイン賞大賞等を受賞。

オペラ「夕鶴」 (撮影:三浦興一)

一方、慈善活動にも尽力し、CD・書籍の収益は厳しい環境下に生きる子供たちに寄付され、現地の井戸や学校教室の設立、医療等に役立てられ、また、東日本大震災の義援金として継続して寄付を行っていた。毎年恒例で行った5月の母の日のコンサート「佐藤しのぶ 母の日に贈るコンサート」は、2019年に25回目を迎えていた。

葬儀は、10月2日に近親者のみで執り行われた。後日、お別れの会が執り行われる予定。

謹んでお悔やみ申し上げます。