新生烏野始動まであと2週間 ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』“飛翔”、稽古場レポート

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舞台
アニメ/ゲーム
2019.10.18
 (C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

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シリーズ8作目となる、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』“飛翔” が2019年11月1日(木)に開幕する。主役校の烏野高校全員が新キャストとなり、物語の主人公・日向翔陽を醍醐虎汰朗、その相棒・影山飛雄を赤名竜之輔が演じる。

初日を2週間後に控え、この度稽古場が初公開された。本物のバレー試合を見ているような熱気に満ちた現場から、その様子をお伝えしよう。

<あらすじ>
烏野高校排球部は、激戦の末に白鳥沢学園高校を倒し、春の高校バレー全国大会・宮城県代表の座を掴んだ。
春高が迫る中、烏野に思わぬ報せが届いた…。影山に全日本ユース強化合宿、月島には宮城県1年生選抜強化合宿、それぞれに招集がかかる。焦る日向は宮城県1年生選抜強化合宿に押しかけるも、ボール拾いをすることに!?
日向、影山、そして烏野は更なる成長を遂げ、春高全国大会を迎えることができるのか!?



演劇『ハイキュー!!』稽古場レポート

稽古場に入ると、まずはキャストたちが音楽に合わせてウォーミングアップを開始。身体を解きほぐしつつ、「今日も頑張りましょう!」と声をかけあいながら気合いを入れる一幕も。30名近い役者が集う中、烏野高校顧問やコーチ、女子マネージャー役のキャストも加わった現場は、まるで本物の部活動の様子を見ているようだ。

この日公開された稽古は、オープニングの確認からスタート。プロジェクションマッピングと音楽、演劇が合わさった演出で、キャラクター紹介も兼ねた本場面は、演劇『ハイキュー!!』冒頭の見どころになっている。物語のプロローグを経て、和田俊輔が手がけたオープニング音楽が流れると、一気に“ハイステ”の世界に惹き込まれる。

(C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

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運動量が多いことで有名な演劇『ハイキュー!!』だが、オープニングでも複雑な動きを音楽に合わせてテンポよく、素早く動いていた。ダンス振付担当の手拍子に合わせて、キャストたちも自らカウントを取りながら、立ち位置やポーズの確認をおこなっていく。

途中、演出家のウォーリー木下が、冒頭の動きについて伊達工業高校のキャストたちにアドバイス。白鳥沢学園高校キャストの菊池修司(五色工役)がお手本を見せる一場面も。ジョギングをするシーンでは、「部活動の空気感を出して、もっとそれぞれのキャラを出していい」と指導し、「掛け声は伸ばさずキレよく」など、的確な指示を出していた。時には役者の名前をあだ名で呼んだり、「髪切った?」と雑談を交えたり、場を和らげることも。

(C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

(C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

「静」と「動」の動きにメリハリをつけながら、リズミカルに動くオープニングの振り付けは、見ていて気持ちがいい。特に、全員の動きがそろった時の迫力は圧巻。オープニングを終えたキャストの額には汗が滲み、激しい運動量を物語っていた。

小休憩をはさみ、後半は烏野高校と伊達工業高校による練習試合の稽古がおこなわれた。屈強なブロックが要の伊達工業高校は、烏野高校にとって最強のライバル。身体を大きく動かす振り付けで、足を踏み鳴らしながら烏野高校を威圧するシーンは、見ているこちらも圧倒される。

(C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

(C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

普段、にこやかな表情の赤名(影山飛雄役)も、試合中に2年生西谷 夕役の北澤優駿に意見する場面や、新キャラクター宮 侑役の松島勇之介との回想シーンでは、緊張感のある演技を見せていた。

(C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

(C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

一方、醍醐が演じる日向翔陽は、明るい笑顔が印象的。激しい動きをともなうシーンでも、楽しそうに試合をしている様子が目に留まる。本番では、日向と影山の息の合ったコンビプレイにも期待したい。

リズムやテンポを意識しながら演技をする、といった演劇『ハイキュー!!』の舞台は、これまで以上にスピード感が増したように思えた。多様な動きが複雑に交差する舞台上には、たくさんの情報量が詰まっている。それぞれのキャラクターが各所で繰り広げるドラマは、目がいくつあっても足りないと思うほど見どころ満載だ。舞台セットも、以前のシリーズとは異なる仕掛けが用意されているとのこと。初日に向けての期待は高まるばかりだ。

居候生活で絆を深める醍醐&赤名

公開稽古終了後には囲み取材が行われ、日向翔陽役の醍醐虎汰朗、影山飛雄役の赤名竜之輔、脚本・演出を手がけるウォーリー木下が、本公演にかける意気込みや現在の心境を語った。

左から:赤名竜之輔(影山飛雄役)、醍醐虎汰朗(日向翔陽役)、演出家のウォーリー木下 (C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

左から:赤名竜之輔(影山飛雄役)、醍醐虎汰朗(日向翔陽役)、演出家のウォーリー木下 (C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

——稽古がはじまって日が経ちますが、今の心境を教えてください。

醍醐:僕はいま少し焦っています。これまで自分がしてこなかった体の使い方を一からやっている状態なので、すごくワクワクしているのと同時に、最初は感じなかった焦りを、今になって感じようになりました。

赤名:僕も焦りはあって、今日こうして一部のシーンを通すのもまだ数回目で、こんなにきついんだということを実感して。それに、日向と影山の関係性はすごく深いものなので、稽古期間の間で(絆を)深めないと、という焦りもあります。

醍醐:そこは余裕だろ!

赤名:実はすでに居候状態なんですけど(笑)

醍醐:僕の家にずーっといて、台本読んだり、毎日一緒に家に帰ってきて一緒に寝たりもしています。彼女かよって(笑)でもあと2週間で本番がはじまるので、これからもっと気を引き締めて頑張りたいと思います。

(C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

(C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

——新キャストの稽古をつけていていかがですか?

ウォーリー:今回は、今までやってこなかったメソッドを取り入れているので、僕も手探りでやっています。でもこういうのって、ずっと停滞していても、ある瞬間にガッと勢いに乗ったりする。パフォーマンスやお芝居は、ある瞬間を超えるとできるようになる時期が来るので、今はまだそこに至っていませんが、きっとできると信じて作っております。

——演劇『ハイキュー!!』は運動量が多いことでも有名ですが、実際にどう感じられますか?

醍醐:疲れることには疲れます。だけど、前作まで日向役を演じていた須賀(健太)くんから「きつい方が面白い」と言われたので、しんどさを理由に「できません」というのは、まだ使わないようにしています。ただ、通し稽古をしたらどうなっちゃうんだろう? とは思います。

醍醐虎汰朗 (C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

醍醐虎汰朗 (C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

赤名:僕も今、一部分だけ通し稽古をしてびっくりしました。こんなにきついんだって。稽古中にもどんどん疲れは溜まると思うので、自分のメンテナンスはちゃんとしようと思います。

舞台上の物語と、新生烏野キャストの思いがシンクロする

——今回の舞台セットは今までと違うものになっていますね。

ウォーリー:同じ『ハイキュー!!』という作品でも、これまでと違う視点で描きたいと思ったので、舞台美術と振り付けに関しては、視点を変えるという意味で大きく変えています。今回は、全国大会に行くことが決まった烏野高校が、新しく外の世界に出ていろんな人たちに出会っていくお話なので、そこを大事に描こうと思って、振り付けやセットも考えて作っています。

——新キャストで演じることについてはどう思われますか?

ウォーリー:物語は、烏野高校のメンバーが大きな舞台に立つことになって、「本当に自分たちにそれだけの実力があるのか?」と考え出して、悩んで、最後に飛び立つというもの。話の筋と新キャストたちがやろうとしていることは、とてもシンクロするのでよかったなと思います。

——ウォーリーさんのお話を聞いて、お二人はどう思われましたか?

醍醐:「飛翔」というサブタイトルは、すごくありがたいなと思います。物語の中の烏野は、全員が停滞している時期で、バネでいったらちょうど縮まっているとき。ウォーリーさんのおっしゃる通り、僕らとリンクしていて、やりやすい環境から入れさせてもらったんじゃないかなと感じます。

赤名:今回は烏野全員が大きな挫折を味わって、壁にぶち当たるんですけど、それを舞台上でどう表現するか、人間味を伝えるにはどうすればいいのかということを日々考えながら稽古をしています。最終的には、新しい烏野が新キャストの11人でよかったねと思ってもらえるように、頑張りたいと思います。

赤名竜之輔 (C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

赤名竜之輔 (C)古館春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会

——最後に、本番に向けての意気込みを聞かせてください。

ウォーリー:今まで演劇『ハイキュー!!』を好きだった方も、今回から初めて観に来る方にも、間口は広く作っているつもりです。物語もシリーズものではありますが、本作から見ても一から理解できる内容です。ここからまた、演劇『ハイキュー!!』ファンになってもらえると嬉しいなと思いますし、驚く仕掛けもたくさんありますので、楽しみにしていてください!

赤名:僕はオーディションではじめて演劇『ハイキュー!!』の作品を知ったんですけども、すっかりこの作品の虜になってしまったので、それと同じように、僕たちも演劇『ハイキュー!!』でたくさんの人を虜にできるように頑張りたいと思います!

醍醐:残り2週間なので、この辺りから気合いを入れ直して稽古にのぞんでいきたいと思います。必ず面白いものができると思いますので、もうしばらくお待ちください!


本作は2019年11月1日(金)よりTOKYO DOME CITY HALLにて開幕する。TOKYO DOME CITY HALLでの東京公演は11月4日(月・祝)まで。以降、11月9日(土)~16日(土)大阪メルパルクホール(大阪公演)、11月22日(金)~24日(日)多賀城市民会館 大ホール(宮城公演)、12月6日(金)〜15日(日)日本青年会ホール(東京凱旋公演)にて上演される。シリーズ8作目にして、今なお進化を続ける演劇『ハイキュー!!』の、新たな出発点となる初日が楽しみだ。

取材・文・撮影:田中未来

公演情報

ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』“飛翔”
 
原作:古舘春一『ハイキュー!!』(集英社『週刊少年ジャンプ』連載中)
演出・脚本:ウォーリー木下
音楽:和田俊輔
 
<公演期間・劇場>
東京:2019年11月1日(金)~11月4日(月・休) TOKYO DOME CITY HALL
大阪:2019年11月9日(土)~16日(土) 大阪メルパルクホール
宮城:2019年11月22日(金)~24日(日) 多賀城市民会館 大ホール
東京凱旋:2019年12月6日(金)~15日(日) 日本青年館ホール
 
<チケット情報>
東京・東京凱旋公演  S席:9,000 円 A席:7,000 円(全席指定・税込)
大阪・宮城公演 9,000円(全席指定・税込)
 
<キャスト>
■烏野高校
日向翔陽 醍醐虎汰朗/
影山飛雄 赤名竜之輔/
月島 蛍 山本涼介
山口 忠 織部典成
田中龍之介 鐘ヶ江 洸
西谷 夕 北澤優駿
縁下 力 中谷優心
木下久志 長田翔恩
澤村大地 日向野 祥
菅原孝支 一ノ瀬 竜
東峰 旭 福田侑哉/
 
■烏野高校 マネージャー
清水潔子 大久保聡美
谷地仁花 山本樹里/
 
■烏野高校 顧問・コーチ
武田一鉄 鎌苅健太
烏養繋心 小笠原 健/
 
■青葉城西高校
金田一勇太郎 坂本康太
国見 英 神田聖司/
 
■白鳥沢学園高校
天童 覚 加藤 健
白布賢二郎 佐藤信長
五色 工  菊池修司/
鷲匠鍛治 川下大洋/
 
■伊達工業高校
青根高伸 新井 將
二口堅治 木村 敦
作並浩輔 廣野凌大
黄金川貫至 羽富琉偉/
 
■井闥山学院高校
佐久早聖臣 つわぶき峻/
 
■鴎台高校
星海光来 輝山 立/
 
■稲荷崎高校
宮 侑 松島勇之介
 
■新山女子高校
天内叶歌 橋爪 愛
 
<チケットに関するお問い合わせ>
サンライズプロモーション東京 TEL:0570-00-3337(全日10:00~18:00)
<公演に関するお問い合わせ>
ネルケプランニング TEL:03-3715-5624(平日11:00~18:00)

【主催】
ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
(TBS/ネルケプランニング/東宝/集英社/キューブ)
 
 
(C)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
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