ビッケブランカ FM802『MUSIC FREAKS』の新DJ就任ーーせっかくやるなら3、4個は伝説を作りたい
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ビッケブランカ×鬼頭由芽(FM802 DJ)
FM802の人気プログラム、アーティストが隔週でDJを行う『MUSIC FREAKS』(毎週日曜22〜24:00)。歴代DJには、スガシカオやKREVA(KICK THE CAN CREW)、三浦大知、YONCE(Suchmos)、あいみょん、藤原聡(Official髭男dism)などが名を連ねるなか、今年2019年10月からの1年間は、ビッケブランカとSaucy Dogの石原慎也(Vo&Gt.)の2人が担当する。今回SPICEではビッケブランカと、FM802 DJで『ROCK KIDS 802 -YUME GO AROUND-』(毎週金曜21:00~23:48、毎週土曜22:00~25:00)を担当している鬼頭由芽との対談を実施。同世代という二人は初めて買ったCDの話題から和気藹々とした雰囲気の中、ビッケブランカの学生時代や、ラジオを聴く側から届ける側になり、『MUSIC FREAKS』をどのような番組にしていきたいか、初回放送直前にも関わらずリラックスした雰囲気で対談はスタートした。
鬼頭:まずはFM802『MUSIC FREAKS』、DJとして1年間よろしくお願い致します。DJが決まった時、どうでした?
ビッケブランカ:ビックリしました! スタッフさんがすぐに教えてくれなくて、驚かせる感じでいきなり「決まりました! 実は!」と会議室で言われたんです(笑)。FM802で1年間やらせてもらえるというのはすごく光栄なことなので嬉しかったですね。元々、個人的に聴くのも大好きですし、子供の時から音楽を吸収する場所はラジオだったので、ついにFM802の『MUSIC FREAKS』のDJか……と感慨深いものがあります。音楽活動させてもらっているなかで、いろんなDJさんと会って話せるというのもすごく嬉しかったですし、最終的にそこへ仲間入りができるなんて。
鬼頭:聴く側としてビッケブランカさんはどういうふうにラジオを聴いていたんですか?
ビッケブランカ:子供の時は両親の車でかかってたのを聴いてました。そこで洋楽とか流行ってる曲とかを聴いて「ああ、こういう曲もあるんだ」と。あとDJさんがイントロに乗せて曲紹介してドーン! とAメロに入るのがすごくカッコ良いなと昔から思ってました。
ビッケブランカ×鬼頭由芽(FM802 DJ)
鬼頭:ハハハ(笑)。そうして聴く側から始まって、アーティストゲストとしてラジオに出演して、今度は遂に進行役になるということですが、これから色んな音楽を選んでいくことになると思います。『MUSIC FREAKS』は新しい曲をメインにかけるDJさんと昔の曲をメインにかけるDJさんがいらっしゃるのですが、どちらになりそうですか?
ビッケブランカ:そうですね、僕は新旧両極端になるかもしれません。僕が影響を受けた根っこのアーティストたち、いわゆるレジェンドと呼ばれる方々か、今最先端と言われている楽曲か。
鬼頭:いいですね。ビッケブランカさんのルーツから最新の楽曲まで両方楽しめる番組になりそうです。ルーツでいうとアーティストDJさんは他のDJとはまた違う目線からの曲を紹介されているように感じます。
ビッケブランカ:そうですね。作る側の目線というのもありますし、本職の人みたいにソツなくこなされてもと思うじゃないですか。あんまり上手にやられてもなんか違うってなると思うんです。DJだからという意識はあまり持たずに、いちミュージシャンとしていろんな楽曲を紹介していきたいです。
鬼頭:元々はどんな音楽を聴いてらっしゃったんですか?
ビッケブランカ:初めて買ったCDは小学生の時に買ったSMAPの「KANSHAして」という8cmCDでした。あと印象に残っているのはGLAYの「誘惑」とか。中学生、高校生になると海外のラップとかR&Bとかを聴き始めましたね。
鬼頭:その時から曲作りはもう始めていたんですか?
ビッケブランカ:そうですね。高校生の時は作ってばかりで、「ミュージシャンとしてビッグになりたい」と思ってとかじゃなくて、洋楽など幅広く色んな音楽聴いてるなかで、彼らと同じ物を作りたいという感覚が先にきてたので、ひたすら曲を作っていました。なのでライブもしたことがなかったんです。そもそもライブハウスというものがあること自体知らなかったので、学校のみんなに聴かせたり、母親に聴かせるしかなかったです(笑)。
鬼頭:学生時代に曲を作る時、機材とか使われていたのですか?
ビッケブランカ:そうですね。8トラックという小さな機材を買ってもらいました。8個の音しか同時に鳴らせないんですけど、電子ドラムを叩いて、ギター弾いて、エフェクター使ってギターでベースを弾いて、歌を4、5トラックくらいで撮って。それをまとめていました。
鬼頭:すごいですね。私が中高生の時はそんな人いなかったです(笑)。今は本当に手軽に作れるけど、そういう意味では狭間の世代かもしれないですね。
ビッケブランカ:パソコンで作る人はいたんでしょうけど、高校生には機材を買うことはできず、セコセコやってましたね。
鬼頭:今と当時では作る音楽に違いはありますか?
ビッケブランカ:大きな違いは、当時僕はピアノが弾けなかったので、ギター音楽でした。21歳でピアノが弾けるようになってからピアノで曲を作るようになりました。
鬼頭:ピアノスタートではないんですね! そういった自身が歩んできた音楽のルーツも含めて番組で語っていただけるということですね。
ビッケブランカ:そうですね。音楽のルーツも含めて色んなことを共有していきたいです。
鬼頭由芽(FM802 DJ)
鬼頭:何か他にラジオでやってみたいことはありますか?
ビッケブランカ:さっきも言ったように、イントロに乗せて曲紹介をやっていみたいですね。イントロで曲振りしてAメロドーン! というカッコ良いやつ。
鬼頭:是非、やってください(笑)。FM802は秒数が出るのでやりやすいですよ。番組内容としては、どういうふうに進めていく予定でしょうか。
ビッケブランカ:音楽を紹介するだけでも楽しいんですけど、せっかくなのでコーナーとか設けたいです。生放送やりながらコーナーも固めていけたらいいんですけど……。用意してきても全然違う雰囲気の番組になっちゃったら嫌なので空気を見て決めて行ければいいですね。
鬼頭:リスナーの反応を見て決めていきたいと(笑)。
ビッケブランカ:そうですね。こういう感じの空気で出来るんだ、じゃあこんな感じのコーナーやってみようとか柔軟に行こうと思います。あと、こういうことやってほしいとかあったら募りたいですね。
鬼頭:みなさんドンドンコーナーもリクエストしちゃってください! このインタビューは初回放送前なのでまだどういう感じなのかわからないんですが、初回はどのように進めていくのでしょうか。
ビッケブランカ:かける曲と初回のテーマは決まっています。僕のパーソナルな部分とか音楽のルーツとかを1年間かけてじっくり伝えられると思うので、まっさらな第1回目は番組自体にフォーカスしたいと考えています。僕なんかは二の次でいいです(笑)。
鬼頭:おお(笑)。
ビッケブランカ:初回はまず『MUSIC FREAKS』とはなんぞやというのをリスナーに伝えたいので今までの歴代のDJさんの曲だけをかけるつもりです。
鬼頭:なるほど! つまり毎回テーマは変えていく予定なんですね。
ビッケブランカ:そうですね、1話完結型の海外ドラマみたいな感じでやっていきたいですね。
鬼頭:1話完結(笑)。楽しそうです。他にこういう企画やってみたいとかありますか? 言っておけば実現するかも。参考として過去には1年かけて曲作ったりした方や、路上でライブした方も。リスナーさん呼んでFM802のオフィスを使ってライブやったりとか。
ビッケブランカ
ビッケブランカ:そんなこともできるんですか! それはやりましょう、頻繁にやりましょう。あと僕ミュージシャンの友達があまりいないんですよ。番組を通して友達作りたいのでゲストも頻繁に呼びたいんです。音楽の間口をさらに広げるきっかけになる人をお呼びしたいですね。タレントさんとか芸人さんとか。番組もバラエティに富んだものにしていきたいです。
鬼頭:それ新しいかもしれません。音楽以外のジャンルの方を呼ぶってあまりなかったです。
ビッケブランカ:あ! 俳優さんとか呼びたいですね。
鬼頭:俳優さん! 俳優さんが『MUSIC FREAKS』に出たらそれは伝説の回になりますよ(笑)。
ビッケブランカ:せっかくやるなら3、4個は伝説を作りたいなと思ってるんで。放送禁止なこと以外で(笑)。
鬼頭:ハハハ(笑)。
ビッケブランカ:あとそうだ。ロッカーがもらえたんですよ。レコード会社の方がそこに音源を入れてくださるので、そこから気になった曲をかけるとかもやっていきたいですね。
鬼頭:過去にはそのロッカーでもう1人の『MUSIC FREAKS』番組DJの方とやりとりしてる方もいらっしゃいました。石原(Saucy Dog)さんとはお会いしたことあるんですか?
ビッケブランカ:もちろんあります。イベントも何度か一緒になりましたし。
鬼頭:番組のお話はされました?
ビッケブランカ:直接話はしてはないんですけど、石原さんの初回放送は聴いていました。そしたら「めっちゃ緊張しますよビッケさん。」と言ってたんでめちゃくちゃ緊張は伝わりました(笑)。
鬼頭:ラジオって性格出ちゃいますよね(笑)。
ビッケブランカ:そうなんです。だから僕も斜に構えたところあんまり出さないようにしようと思って。素直にお届けしたいと思います。あとテンション上がると早口になっちゃったりもするんで、反省しながら成長していきたいです。
鬼頭:ものすごく番組のこと考えてくださってるんですね!
ビッケブランカ:もちろん!
鬼頭:なるほど。ビッケさんは緊張するタイプですか?
ビッケブランカ:最近はほとんどしなくなりました。良くないことだろうなとも思うんですけど。大きなステージの前でもリラックスしてます。
鬼頭:確かに私も昔は前日の昼から緊張することがありました(笑)。今はリラックスできるようになってます。
ビッケブランカ:それってつまり確実にステップアップしてるってことですよね。1つ1つ突破していってる結果だと思ってます。でも、さらにその先にまた緊張せざるを得ない高みがあるわけで。どんどん更新して進んでいければ良いですね。
ビッケブランカ×鬼頭由芽(FM802 DJ)
鬼頭:リラックスしたビッケさんのお話が聴けるんですね。楽しみです。では、最後にリスナーに向けて意気込みををお願いします。
ビッケブランカ:1年間もあるので、あくせくせず、ゆっくりお付き合い頂ければと思います。いろんなことやろうと考えてますので1年よろしくお願いします。
鬼頭:本当に色々考えてくださってるので期待してます。ありがとうございました!
ビッケブランカ:ありがとうございました!
文=城本悠太 撮影=渡邉一生