『舞台フラメンコ~私の地 アンダルシア』稽古場レポート ファン・デ・ファンからの動画メッセージも公開
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東京国際フォーラム・ホールCにて2019年11月9日(土)~10日(日)、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて11月11日(月) に開催される『舞台フラメンコ~私の地アンダルシア』の稽古場レポートが到着した。
ファン・デ・ファン(以下、 ファン)が来日公演を行うのは2013年以来6年ぶりとなるが、今回は、由緒あるスペインのフラメンコ国際コンクール、第23回「アニージ ャ・ラ・ヒターナ・デ・ロンダ」で日本人男性舞踊手として初優勝を果たした盟友SIROCOとの共演となる。
ファンは取材日前日に来日し、到着後に早速、大好きな寿司を食べて英気を養ったそうだが、時差ボケもあり前の晩はほとんど眠れなかったという。しかし、今回の公演にかける意気込みは相当なものだと感じられた。
取材日はファンによる、バイレ(群舞)5名の演技指導。事前に練習してきたものを、 一通り踊った後に修正を加えていく。日本人ダンサーのレベルの高さに満足感を示しつつも、完璧主義者のファンらしく、口でメロディとリズムを刻みつつ、細部に渡るまで細かい指導を行った。納得いくものができた際に「¡Ese!(それだ!)」とそれぞれに声をかけているのが印象的で、ファンがソロを踊る場面はなかったものの、演技指導で見せる、複雑かつ力強くも正確なステップは素晴らしいもので、スペインと日本による一流アーティスト総勢14名で紡ぐ本公演に期待感を抱かせた。
ファン・デ・ファンが、日本の印象や公演の見どころなどを語った動画メッセージが到着したので紹介する。
JUAN DE JUAN (ファン・デ・ファン)
JUAN DE JUAN
1979年セビリア生まれ。マノロ・マリン、フアン・ラミレス、マノレテ、アントニオ・カナーレス等の舞踊家に師事。16歳でアントニオ・カナーレス舞踊団に参加し数々の作品に出演。2004年、自身の舞踊団を結成。アメリカ大都市で公演を行い、NYタイムズ紙で高い評価を得る。2008年以降はフラメンコ舞踊とジャズ、ヒップホップ、ラップ、ファンク等の文化・現代音楽とを融合させた革新的な作品を立て続けに発表。ラッパー、ジュニア・ミゲスと共演した作品『ア・ロ・カバル』では声と踊りのみという、 フラメンコの原点に回帰したシンプルな舞台を演出。これらを経て、 現代フラメンコ界を代表する一人としての地位を確立させた。
SIROCO (シロコ)
SIROCO (C) masatoshi yamashiro
1982年京都生まれ。2002年カルロス・サウラの映画「フラメンコ」の一幕で、ホアキン・コルテスを観て衝撃を受け、フラメンコを始める。その後スペインへ留学をし、フラメンコ界のトップアーティスト“皇帝”ファルキートに7年間師事。2011年日本フラメンコ協会 新人公演にて奨励賞を受賞。2017年に、スペインロンダ県で開催されている国際コンクール「第23回アニージャ・ラ・ヒターナ・デ・ロンダ」にて日本人男性舞踊手として初の優勝を果たす。2018年7月にドキュメンタリー番組「情熱大陸」(MBS製作著作/TBS系全国ネット)に登場。芸名であるSIROCOはスペイン語で熱風を意味する。