NBAバレエ団が『くるみ割り人形』を上演決定 プロジェクションマッピングを駆使した大人から子どもまで楽しめる作品に
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2019年12月21日(土)から22日(日)新宿文化センター大ホールにおいて、NBAバレエ団久保紘一版『くるみ割り人形』が上演される。
世界中で人々を魅了し続けている『くるみ割り人形』だが、久保紘一版『くるみ割り人形』の最大の特徴の一つはプロジェクションマッピングだ。中でもパーティー場面からバトルシーンに発展するまでの装置転換時にはプロジェクションマッピングにより、物語の雰囲気が途切れないように工夫されている。日本国内でプロジェクションマッピングを導入したのはNBAバレエ団の久保紘一版『くるみ割り人形』が初めてなのだとか。
また、原作中の「葦笛の踊り」の場面は、久保紘一版では3匹のねずみがドロッセルマイヤーの魔法によってラタトゥイユという人間の姿になり登場する。この3匹のねずみの存在によりワクワクするストーリーが展開されていき、これまでの『くるみ割り人形』とは一味違う演出となっている。
100年以上ものあいだ世界中で上演され続けてきた『くるみ割り人形』は古典バレエ作品の代名詞として語り継がれてきたが、久保紘一版『くるみ割り人形』は工夫された演出で、大人からこどもまで楽しめるハッピーな作品となっている。
『くるみ割り人形』2018年度の舞台写真 (C)吉川幸次郎
『くるみ割り人形』2018年度の舞台写真 (C)吉川幸次郎
舞台は19世紀のドイツ。クリスマス・イブの夜、シュタームバウム家では毎年恒例のクリスマスパーティーが開かれています。長女クララはドロッセルマイヤーからくるみ割り人形をプレゼントされます。客人達が帰りみんなが寝静まる頃、クララはくるみ割り人形のことが気になり、誰もいない大広間にやってきました。時計の針が夜中の12時を告げると、ドロッセルマイヤーの魔法により、クララの体は人形ほどの大きさになってしまいます。そこに七つの頭を持つはつかねずみの王様率いる、はつかねずみの大群が押し寄せてきます。するとくるみ割り人形がおもちゃの兵隊を連れて助けに来てくれました。遂に一騎打ち。間一髪でくるみ割り人形が勝利します。しかし、くるみ割り人形は深手を負い力尽きてしまいます。クララの強い想いが通じて、くるみ割り人形は素敵な王子へと変わります。王子はクララをお菓子の国に招待し、雪の精たちが舞う雪の国を抜けて旅立ちます。お菓子の国に到着した2人は女王である金平糖の精に迎えられると、お菓子の精たちによる歓迎の宴が繰り広げられます。ふと気がつくと、そこは大広間。不思議な出来事は夢だったのでしょうか。 クララはかたわらのくるみ割り人形をしっかりと抱きしめるのでした。
『くるみ割り人形』2018年度の舞台写真 (C)吉川幸次郎
NBAバレエ団について
所沢及び埼玉で唯一のバレエ団として活動中。1993年より古典作品とコンテンポラリー両方のレパートリーを持ちながらも、アイデンティティのあるより高いバレエ芸術の創造と普及に努め、文化の向上に寄与することを目的として活動している。2014年に上演した「ドラキュラ」は、アメリカで大旋風を起こした作品の日本初演で、広く話題を呼んだ。2015年には「HIBARI~すべての美空ひばりファンに捧げる」、2016年には「死と乙女」(和太鼓奏者林英哲氏、作曲家新垣隆氏と共演)、2018年「海賊」(新垣隆一部作曲・編曲)。また、2019年3月に発表した久保紘一版「白鳥の湖」では、輪廻転生をテーマとした斬新なストーリーと演出で高い評価を受けた。毎年1月の「NBA全国バレエコンクール」は“世界に羽ばたく若きバレリーナの育成”をモットーに、国内最大規模のコンクールを開催。ローザンヌ国際バレエコンクールで優秀な成績をおさめるバレリーナを数多く輩出している。最近では映画「翔んで埼玉」に男性ダンサーが出演するなど幅広い活動で注目を集める。