ウルトラマンになる男・斎藤工も登壇!『シン・ウルトラマン』デザインも公開!新情報満載の「TSUBURAYA CONENTION2019」オープニングセレモニーレポート!

2019.12.16
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「ウルトラマン」シリーズの円谷プロダクション(以下、円谷プロ)が世界中のファンに贈る、円谷プロ史上最大の祭典「TSUBURATA CONVENTION 2019」が12月14日、15日の2日間、東京・東京ドームシティで開幕。14日に開催されたオープニングセレモニーには、円谷作品を愛する多くのファンが詰めかけ、次々と発表された新情報に歓喜した。

イベントロゴ

セレモニーは、円谷プロがこれまで手がけてきた映像作品のダイジェスト版の上映でスタート。その後、ウルトラ6兄弟が会場内に登場し、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。その後ステージには、円谷プロ代表取締役兼CEOの塚越隆行氏が登壇。円谷プロに入社する際に、円谷怪獣が大好きな友人から渡されたヒッポリト星人のソフビ人形を手に「僕みたいなファンを大事にしてくれよ」と、ファンの想いを託されたことを明かした。

最初の新情報は「東京コミコン2019」で発表されたMARVELとの協力プロジェクトについて、MARVEL編集長のC.B.セブルスキー氏からのビデオメッセージでプロジェクトの内容を少しだけ教えてくれた。「期待して!」とセブルスキー氏が語る本作は、初期ウルトラマンのリブート作品になる予定とのこと。長きに渡り「ウルトラマン」シリーズを愛してきたファンも、満足できる作品になりそうだ。

セレモニーの進行役は、『ウルトラマンガイア』でジョジー・リーランド隊員役を演じたマリア・テレサ・ガウが担当。次々と新情報が発表される中、「今日は詳細が発表できない」というプロジェクトについても「少しだけヒントを!」などとお願いする場面もあり。キュートで楽しい司会進行で、セレモニーを盛り上げていた。

アニメ『ULTRAMAN』キービジュアル ©︎円谷プロ ©︎Eiichi Shimizu,Tomohiro Shimoguchi ©︎ULTRAMAN 製作委員会

次に発表されたのはNetflix独占配信作品のアニメ『ULTRAMAN』の新情報。地上波放送が決定したことが発表されると、本作の神山健治監督、荒牧伸志監督の両名が登壇し、制作がスタートしているシーズン2の進行状況を教えてくれた。神山監督によると、現在脚本に着手した段階とのこと。「次々と登場する新しいキャラクターをどのような形で描くのかを考えています」と解説。ビデオメッセージで登場したコミックスの原作者、清水栄一氏、下口智裕氏とは、なんども打ち合わせをしていることを明かしていた。

ここで、スペシャルゲストとしてウルトラマンスーツとセブンスーツがステージに登場! 初披露となるセブンスーツに興味津々の両監督。荒牧監督は「我が家にひとつ欲しいですね」と笑顔を浮かべ、神山監督は「ウルトラマンはなんどもお会いしていますが、セブンスーツは初めてなので……、いいですね」とまじまじと見つめる場面も。両監督の反応に少し寂しそうな様子を見せるウルトラマンスーツが印象的だった。

まだまだ新情報の発表は続き、今度はアニメ『SSSS.GRIDMAN』のダイジェスト映像が上映され、期待に胸膨らむファンが目にしたのは新作アニメ『SSSS.DYNAZENON(ダイナゼノン)』の制作発表とそのビジュアル。会場は「おおーっ!」という歓声と大きな拍手に包まれ、ファンのテンションもより一層盛り上がった場面だ。『SSSS.GRIDMAN』に続き、『SSSS.DYNAZENON』でもメガホンをとる雨宮哲監督が笑顔でステージに登壇。今は、まだ言えないことが多いと前置きしつつ「今まで『SSSS.GRIDMAN』を楽しんでくれた人にも、これからという人にも楽しめるものを作っています。お待ちいただければ、最高のものをお届けします」と自信たっぷりに宣言した。

『SSSS.DYNAZENON(ダイナゼノン)』ティザービジュアル ©︎円谷プロ

 

続いての新情報は2020年3月にスタート予定の『かいじゅうのすみか VRアドベンチャー』について。こちらは、お台場のダイバーシティ東京にあるMRシアター・ティフォニウムにお目見えとなる。

円谷プロ、TBSとともに本作を手がけたティフォンCEOの深澤研氏、TBSプロデューサーの吉村圭吾氏が登壇し、詳細を明かした。深澤氏は「VRを通じて、怪獣たちが住む楽園のような場所が体験できます」と説明。吉村氏は「今言えるのは、非常に有名な円谷怪獣が“12体”登場します」とニッコリ。さらに、今後ティフォニウムはアメリカ・ロサンゼルスにも2020年春にオープン予定であることを明かし、日本だけでなく、海外の円谷怪獣ファンにもうれしいニュースが発表された。

次の発表はアニメ作品『怪獣デコード』について。こちらは、円谷プロと東映アニメーションによる作品ということで、PV上映後には、東映アニメーションの野口光一氏と円谷プロの隠田雅浩が登壇。野口氏が「東映と円谷はなかなか組めないので(笑)。この作品も、4、5年くらいかかりました」とコメントすると会場からは笑い声が。穏田氏は「東映アニメーションさんと一緒にできることにすごくワクワクしています。期待していただきたいです」と笑顔でアピールした。

アニメ『KAIJU DECODE 怪獣デコード』の特別映像に登場した“繭”。©︎円谷プロ・東映アニメーション

また、先日公開された特別映像に登場した“繭”から出てきたと思われる少女のビジュアルも公開となり、ファンの目を釘付けにした。

アニメ『KAIJU DECODE 怪獣デコード』イメージビジュアル。 ©︎円谷プロ・東映アニメーション

そして、セレモニー最後は映画『シン・ウルトラマン』の新情報発表へ。

映画『シン・ウルトラマン』ロゴ。 ©︎2021「シン・ウルトラマン」製作委員会

ステージに登場したのは、“ウルトラマンになる男”役の斎藤工と、本作でメガホンをとる樋口真嗣監督。冒頭の挨拶で「“ウルトラマンにになる男”、斎藤工です」と笑顔を浮かべ挨拶する斎藤に、大きな拍手が送られた。樋口監督はウルトラマンについて「再放送を浴びるように観ながら育ちました」としながらも「親が厳しかったので、小学校に入る前に怪獣の人形を全部捨てられてしまいました」と悲しい思い出を告白。しかし「その経験で心に大きくあいた穴を埋めるために、今があるという感じです」と説明し、会場の笑いを誘っていた。

©︎2021「シン・ウルトラマン」製作委員会

斎藤は、テレビや映画、人形などの遊び道具が与えられなかった子供時代だったことを明かしつつ「実は、父が映像関係の仕事で『ウルトラマンタロウ』に関わっていました。なので、ウルトラマンのフィギュアだけは家にありました」と振り返り、「それが僕の唯一の遊び道具でした」と語る場面も。本作で“ウルトラマンになる男”を演じることについて「まさか、ウルトラマンに変身する人生になるとは思っていませんでした。“壁ドン”とかをしてきた人間なので(笑)」とコメントし、会場の笑いを誘った斎藤。ストーリーの内容は明かせないとしながらも、「『だから、僕がやるんだ!』という内容が脚本に書かれている気がしました。不思議な体験でした」と説明する斎藤に、ファンも期待せずにはいられない! という表情を浮かべていた。

さらにセレモニーでは『シン・ウルトラマン』に登場するウルトラマンのキャラクターデザインとして、スタチューがお披露目された。企画・脚本を務める庵野秀明氏は、メッセージで成田亨氏の『真実と正義と美の化身』を観た瞬間に感じた想いを告白。「この美しさをなんとか映像にできないか」という想いが、今作のデザインコンセプトの原点だったことを明かした。成田氏が望んだこと、そして望まなかったことを並べて、制作へのこだわりを説明する庵野氏らしいメッセージに会場からは終始笑い声が絶えなかった。

映画『シン・ウルトラマン』スタチュー

映画『シン・ウルトラマン』のスタチュー。

最後のメッセージで斎藤は「令和の子どもたちだけでなく、大人たちにも必要な作品が生まれようとしています」と語り、続けて「オリンピック後の日本、そして東京がどうなっていくのか、進化が問われるそんな時代に必要な作品になると期待しています」と自身も本作が与える影響に期待していることを明かし、イベントは幕を閉じた。

映画『シン・ウルトラマン』のウルトラマン。 ©︎2021「シン・ウルトラマン」製作委員会

(取材・文・撮影/タナカシノブ)

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