アニメ『ドロヘドロ』の混沌を歌詞で表現!テーマ楽曲を歌う(K)NoW_NAME、立花綾香&NIKIIEインタビュー
2020年1月12日24:00からTOKYO MXほかにてテレビ放送がスタートしたアニメ『ドロヘドロ』。そのオープニング・エンディング、劇伴、すべての音楽をプロデュースしているのが(K)NoW_NAME(ノウネイム)だ。今回はそのヴォーカル、立花綾香とNIKIIEの2人にインタビューを行った。(K)NoW_NAMEはこれまで、アニメ『灰と幻想のグリムガル』『サクラクエスト』『Fairy gone』と、それぞれの作品に寄り添い、ロックやポップス、バラードなどさまざまなジャンルで楽曲を制作してきた。そして『ドロヘドロ』でも、またこれまでとはガラッと違う楽曲制作に挑んでいる。しかもEDテーマが複数曲あるという豪華さだ。今回は、OPテーマを含めこれまでにアニメで流れた全4曲の制作裏話、さらに『ドロヘドロ』の楽曲を中心とした3月14日の単独ライブについても訊いた。
(!)わかっていること。
①アニメ『ドロヘドロ』のテーマ曲を歌うのは二人の美女。
②オープニングのほか、エンディングは3曲がオンエア。
③3月14日に4thライブ”おはよう混沌”が開催。『ドロヘドロ』ファン必見!
「どこに向かっているんだ?」という声も……(K)NoW_NAMEならではの作品づくりとは
――改めて、(K)NoW_NAMEってどんなユニットなんでしょうか?
NIKIIE:(K)NoW_NAMEは、「アニメ作品に寄り添い楽曲を制作する」というコンセプトのもと結成されたユニットです。他のアーティストさんなどがタイアップで書き下ろしをするといっても、アーティストとしての音楽性などが少なからず出ると思うのですが、(K)NoW_NAMEは本当にガラッっと変わっていきますね。歌い方も曲によって違いますし、ある意味、自分を試されているような修行の場と言いますか(笑)。プロデューサーの情熱や、作品へのこだわりなどを聴くと、それに何としても応えたいという気持ちが出ますね。
立花:今回の『ドロヘドロ』もそうなんですが、(『灰と幻想のグリムガル』や『サクラクエスト』なども含めて)毎回、楽曲性が違うじゃないですか。なので聴いている人からしたら、「(K)NoW_NAMEって、どこに向かっているんだ?」みたいな印象を受けるみたいです。それでも「これが我々だ」というものを凄く表現できた作品だなと思うのが、今回の『ドロヘドロ』だと思います。私たちにはプライドもあるんですが、限界は常に無くて。作詞家や作曲家もみんな、常に自分に無いものを新たに生み出し、発信していく場が (K)NoW_NAMEかなと。アニメ作品の物語を作る一つの要素として音楽も一緒に聴いてもらって、アニメのワンシーンを思い出してもらえるような。アニメの世界観を音楽の側面から表現するユニットだなと、ずっと思っていますね。
――(K)NoW_NAMEのやり方って、かなり舞台楽曲制作に近いようなイメージがあるんですよね。音楽を作品に乗っけるというか、作品の中に埋め込んでいる感触に近いかなと。お二人は、もともとアニメはお好きだったんですか?
立花:私は昔からめちゃめちゃアニメが好きで。(K)NoW_NAMEのヴォーカルもオーディションだったんですけれど、受かったときはすごく嬉しかったですね。アニメに携われると思って。
NIKIIE:私は子どものときジブリアニメを観ていたぐらいでした。正直、オーディションにも合格するとは思っていませんでした。採用してもらって、そこから自分の中の引き出しのどこを使うか探っていく感じでした。
――そこから作品に触れることによって、自分の中の、今まで触れてこなかったところが開いたりしましたか。
NIKIIE:はい。 (K)NoW_NAMEのヴォーカルになって、関わる映像作品の見方が変わりました。自分たちの楽曲とアニメが合わさって完成した作品を見ると感動します。クリエイターチームの情熱や、かけてきた時間などのお話を聴くと、改めてすごく尊敬するなと思いましたし…。また、TOHO animation RECORDSのレーベルメイトの楽曲から、別のアニメ作品に興味を持ってみたりもしますね。
――YURiKAさんや、大原ゆい子さんなどいらっしゃいますね。
NIKIIE:そうですね。そういったことのきっかけで、世界が広がった気がします。
――今回携わられた『ドロヘドロ』については、どんな印象を持たれましたか。
立花:私は、アニメ化が発表される前に漫画を読んだことがあって、絵に引き込まれたことを鮮明に覚えています。アニメ化されて、あえて3DCGを使っているところもいいなと思ったし、『ドロヘドロ』ならではというのがすごく出てるなと思いました。一番は、声がぴったりだなと思いました。能井(のい)と心(シン)も自分が漫画で読んで脳内再生していた声と同じような声で、イメージが崩れずに見れました。
NIKIIE:『ドロヘドロ』は、(絵柄などが)アートですよね。原作読んで、肩幅など、体つきがみんな綺麗で。それがアニメ化されたときに、肉体がみんな美しいままちゃんと動いているのが感動しました。
NIKIIE:そう。特に3話でカイマンと心さんが対峙して戦う前の、「オラーッ」って動くシーンがすごくかっこよくて。あのカラダのまま動いてる、みたいな。原作で止まった絵から、ちゃんと自分が想像していたカラダで……なんか、ヘンタイみたいな感想ですが(笑)。
――いやいや(笑)。アニメを観たときのプリミティブな感動ですよね。
立花:「あ、動いてる!」みたいな(笑)。
NIKIIE:そう、イメージ通りに動いていることにすごく感動して。ニカイドウが最初、敵の指を折ったりするのに、回りこんでポキっとやって、ボーンって蹴ったりするシーンとか。自分が想像していた体のまま動いてすごく感動しました。
“機械化したPUFFY”のイメージも!? 困難の末に完成したテーマ楽曲、製作裏話
――OPの「Welcome トゥ 混沌(カオス)」なんですけど、こちらは立花さんが作詞されているということで。
立花:そうなんです。 (K)NoW_NAMEとして作詞をさせていただくのは今回が初めてで。「こういう言葉とかも入れて欲しい」と、事前にまずテーマをいただいて、それから『ドロヘドロ』の放送話までの漫画が全部送られてきて…。それを何回も何回も読んで、「この中のこの言葉を使おう」と決めて、当てはめていった感じなんですけど。
――「オゾイ」みたいな言葉もありましたね。
立花:「オゾイ」もキャラクターが言っている言葉なんですよ。そういうのを拾って入れている感じですね。自分的に語呂がいいなって思うのは、Dメロのところですかね。テレビでは流れていないんですけど…。
――「混ざれ EYE 米」とか、「曖昧」とかけてるのかな? と思ったんですけど。そういう言葉遊びみたいなところがたくさんあって、脳内リピートというか、もう中毒性が高い楽曲になっていますよね。NIKIIEさんもEDの作詞をされていますが、いかがですか?
NIKIIE:私はソロでも音楽活動をやっているんですけど、そこでは書いたことのないような歌詞ですね。正直、歌詞にあんまり意味は入れてなくて(笑)。淡々と言葉を連ねていく中で、『ドロヘドロ』を箇所箇所で思い浮かべていただけるような。そういう書き方をしたこと自体が初めてだったので、よく最後まで書けたな、と思います(笑)。
――エンディングの1曲目、「Who am I?」は、NIKIIEさんと立花さんの二人で歌われていますね。
NIKIIE:「Who am I?」も綾香ちゃんが作詞したので、私は出来上がったものを受け取って、聴く、知る、みたいな感じでした。歌録りは綾香ちゃんからだったので、私はそれを聴いてニュアンスを変えて歌ったり、ちょっとラップっぽいパートがあるので、そこにどう重ねていくかで音程を決めたりしました。
――ラップがあって、めちゃめちゃヒップホップで。歌い辛いとか、今までに経験が無かったところなどありました?
NIKIIE:歌詞が言葉遊びでセンテンスになっていなくて。単語で攻めて響きで組み立てられているから、口に馴染むまで何度も歌を練習しました。噛まないように(笑)。レコーディング中とかも噛みそうになるので…あとは言葉が英語の単語と日本語の言葉で重なって遊ぶみたいな感じなので、日本語の方に英語の発音のニュアンスを混ぜたりとか。
――ちょっと空耳みたいな感じですよね。(K)NoW_NAME側の考える『ドロヘドロ』のイメージって、こういう楽曲なのかなって。メロも含め、言葉の意味を伝えていくと言うよりは、単語をブチ込んでいって、出来上がったものをどう感じてもらうか、みたいな印象なのかなって思ったんですけど、そういうミーティングなどはあったんですか?
NIKIIE:楽曲制作の段階で先に、プロデューサーが監督さんや作曲陣と打ち合わせをして、テイストを固めていったようです。ダンスミュージック寄りのイメージだったみたいで、そこから楽曲を作ってもらって、という感じでしたね。だから、歌詞の作り直しとかも結構ありました。「イメージと違う」と。
立花:そうですね、プロデューサーに何回か送って、「ここは変えて欲しい」と意見をいただいて、また直して、という感じでした。送られてくるデモがぜんぶほぼ同じ、ラップっぽい曲で…ずーっと同じシンセの音が入っている、みたいな。だから、「どうしよう!?」と思って(笑)。明確にメロがあれば、まだやりやすいんですけど……。
NIKIIE:「ここラップでしよう」っていうガイドしか入ってないっていう(笑)。
立花:困った、みたいな(笑)。最初、ラップの歌詞を書いたこともなかったので、そのメロに忠実に歌って送ったら、「お経みたいだから修正して」って言われたんですよ。
NIKIIE:(笑)。
立花:本当に初めてで。「大体こういう感じで、語尾で韻を踏んでもらったり」とか説明は受けていたんですけど。最初にオープニングを書いて、その後に「Who am I ?」を書いたんですけど、オープニングの方は特に直しがありました。最初はメロに忠実に、同じ音、リズム通りに当てはめて、歌詞にも意味を持たせて書いていたんですよ。『ドロヘドロ』の中の、本当の自分を探していくようなメッセージ性を入れて書いたら、「いや違う、こんなんじゃない。もっと餃子とかビールとか入れてくれ」みたいに返ってきて。「はぁ!?」と(笑)。じゃあ、もうブチ壊してやってみようと思って。
NIKIIE:楽曲でカオスを表現する、みたいな感じでしたね。歌詞とかもカオス。
――歌詞だけを読んでも正直意味はあまりよくわからないですよね(笑)。メロがあって聴くと心地よいけれど、朗読すると……。
立花:そう、意味がわからないですよね。私の中の「Who am I ?」のイメージは、"機械になったPUFFY"みたいな。
――マシーン化したPUFFY!
立花:そう(笑)。女性二人っていうのもあったし、あまり感情を込めない歌い方と言うか。そんなイメージで作りましたね。
――韻を踏んでいる感じはすごくありますね。「非現実 難解な視界 ドーナツな単焦点」とか。すごく難しい言葉が入ってるじゃないですか。どこから出てくるんですか?
立花:国語辞典持ってきて、語呂だけで言葉を調べて…。あとはGoogle先生に聞きました(笑)。
NIKIIE:そうだったんだ!
――まさかの(笑)! ラップを歌われるっていう経験自体もあまりなかったんですか?
立花:無い……。
NIKIIE:私はDADARAYというロックバンドでも活動していて、楽曲でラップがあったりするので、経験はありました。でも、ラップだけどAメロなどは意外とメロになっているから、ラップの言葉の発し方のニュアンスは活かしつつ、応用したって感じですね。歌の部分とラップのニュアンスというか。
――ここ聴いただけでだいたいどんなアニメかわかっちゃうっていうのがすごいですよね。続いてエンディング2曲目の「Night SURFING」は、作曲の方も作詞の方も変わっていますよね。
NIKIIE:歌詞を見て、「(K)NoW_NAMEだ!」って思いました。
立花:やー、そうですよね! 楽曲の色が違いますよね。
NIKIIE:作詞のミズノさん(ミズノゲンキさん)は、センチメンタルな景色を書いたり、背景が一言から浮かぶような表現が上手な方で。今回どういう歌詞が上がってくるのかなと思っていたら、ミズノさんらしさは残ったまま、『ドロヘドロ』に寄り添っていて…。 (K)NoW_NAMEが今までの形を踏襲して『ドロヘドロ』を表現したら、こういう歌詞になるんだな、と思いました。ただ、楽曲ごとにも求められるものがぜんぜん違っていて。
立花:私たちは、(OPやED1曲目は)もう意味がまったく無いような感じまでもっていって、「これでOKが出た!」と思いましたもん。でも「Night SURFING」の歌詞って、綺麗な感じにまとめられているというか。少し意味はありつつも、いろんな斬新な言葉を使って、カオスを表現してるんだろうな、と。私たちが書いたものとはぜんぜん違いました。
――3曲目の「D.D.D.D.」も、またすごく気になる曲ですよね。
NIKIIE:これは私が作詞を担当していて、凄く苦労しました。タイトルは、歌い終わって、「どうしようか?」って、プロデューサーといろいろ考えて、「D.D.D.D.」というパンチある感じに決まりましたね。
――これ最初に歌詞を見たとき、音読できなかったです。
NIKIIE:魔法の言葉みたいな、呪文みたいなものがほしいと言われて、まっさらの状態から造語をつくるのに最初苦労しました。本当に、ベッドに入ってるときも考えてました。最初は「ドドパリポペ」のフレーズから考えて。やっぱり、『ドロヘドロ』という印象は欲しくって、そうなったときに、やっぱり音的には「ド」は絶対入れたいな。「ロ」は入れたいとか。あとは音の並びの響きと、言葉の響きで作っていて、「腹が減る」を「パラパペル」にしたりって感じですね。
――面白いなと思ったのは、これだけオノマトペで3行続いていて、4行目でちゃんと「どんなときも 足りないぜ(ドントキナモ 足りないぜ)」で合わせてくる。ちょっとオシャレですよね。
NIKIIE:ここは最初、別の言葉が入っていました。トータルで3回ぐらい全部書き直したんですけど、呪文のところは出来上がってきても、それ以外のニュアンスがぜんぜん違うとまた連絡がきて……。組み立ててみて、やっぱりサビってどうしても残るものだし、強くあるべきだなと思って。サビの最後の行まで呪文にすると、「なんだったんだろう?」ってなっちゃうから、プロデューサーと相談して、最後は「足りないぜ」になりました。
――結構、リテイク出てるんですね。毎回ですか?
立花:毎回……かも?
NIKIIE:どうなんだろう。でも私、『Fairy gone』のときは、英詞で作詞させてもらったんですけど、「ここのワードちょっと変えたいな」くらいでしたね。今回、こんなにぜんぶボーン! って変わるのは初めてだったかも。絶望……絶望でした。
立花:絶望(笑)。結構、時間かかりましたよね。
NIKIIE:1回言葉をはめちゃうと、その音が、その言葉で聴こえちゃう。
立花:わかるー! 変えるのが難しいですよね。何回も聴いて、言葉に出してみて、「これだ!」と思ってやってるから、「(直しがきて)……違うか!」みたいな。
――立花さんとNIKIIEさんの音楽人生の中で、今回ほどのリテイクは?
立花:いや、無いですね!
NIKIIE:無いと思います。
――ヴォーカリスト、音楽家として、今回の楽曲制作は、自分のステップアップと言うか、プラクティスにはなっているんでしょうか?
立花:そうですね、例えば韻を踏むとかは今まで自分の楽曲で考えたこともなかったから、「そこは確かに、合せると綺麗だな」とか。そういう発見は自分のソロにも活かせるなと思いましたね。
――他にも、「マシュマロ」って単語があったり、「脳細胞」とか、「ベトベトに舐め腐ってる」とか。ワードを引っ張れば確かにカイマンが思い浮かぶような印象的なフレーズがありますね。
NIKIIE:ここも必死でした。「そんなことある?」みたいなチグハグな表現がほしいって言われていて。例文でもらったフレーズは忘れちゃったんですけど、「何か絶対に殴らないものって何だろう……フワフワで何かカワイイ印象なもの、マシュマロ? 殴らないな、でも殴ったらベトベトになってキモチワルイな、マシュマロにしよう!」、みたいな。それで最後OKもらえたんです。
――滅茶苦茶試されている感じ、ありますね。結局は納得して、「それが答えなんだ」みたいな。いろいろ壁にぶつかって、ようやく答えにたどりついた、と。
NIKIIE:うん。やり切れたのにビックリしました。
立花:そう! それ思いました。「書けたな!」って。
NIKIIE:第2稿がボツになったとき、絶望して「あ、無理かも……」って。
立花:私も「無理かも」って、正直思いました。
――そういうときって、どうするんですか? 例えば気分転換するとかってあるんですか? ひたすら向かうんですか?
NIKIIE:気分転換しまくってる。
立花:私も、一回寝ようと思って。「もう、今日はいいや」みたいな(笑)。すごい、その日々がありました。けっこう辛かったですよね、その期間は。
NIKIIE:一回リセットしないと。知らないフリして、関係ないポッドキャスト聴いたり、映画観たり。とりあえず遊んでみる。
立花:わかる。そのときは、神経が敏感になっているから、誰かが何か言った言葉が、「ハッ、あれ使えるかも!」みたいな。結局それに支配されて生きているんですよ、その間は。
――「結局支配されて生きている」って、なんかいいですね(笑)。ちょっと作品にも転換されていくというか、繋がっていくものもありそうですね。
立花:確かに(笑)。
ライブの内容はまだ混沌!? “おはよう混沌”に込められた意味とは
――では、ライブの話を。まず、"おはよう混沌"のタイトルですが。
NIKIIE:これはプロデューサーが決めました。
立花:なるべく意味を持たせたくなかったらしいです。「カオス」とぜんぜん違う言葉をはめたくて、最初の候補が"おはよう混沌"と、"こんにちは混沌"の2つだったらしいんですよ。もともとの『ドロヘドロ』のキャッチコピーが"おいでませ、混沌"なので、それに近い言葉で、あまり意味がなくて…。"こんにちは混沌"だと"Hello Chaos"になってあんまり語呂が良くないと。"おはよう混沌"は英語にすると"Good Morning Chaos"で、語呂が良いっていう。
――語呂なんですね。"Good Morning"だと、今目覚めた、という感覚もありますね。作品の中でもカイマンが目覚めるシーンがけっこう出てくるので。
立花:そうですね。それもあります。
――どんな内容にしていきたいですか?
立花:プロデューサーからは、カオスな世界観を出したいって言われてて。私たちも、どんな感じになるんだろうって思っています……(笑)。『ドロヘドロ』の楽曲が中心になりますが、今までのライブでは、生音で、ロックでっていうのはあったんですけど、今回はバンドで表現し辛い楽曲がすごく多いんですよね…
NIKIIE:生音に差し替える曲と、恐らく打ち込みのまま活かしでいく曲と、あとはダンスミュージックも。
立花:下手したらDJ入れていいんじゃないか、みたいな(笑)。
――そのへんもいまだに、ヴォーカリストも混沌の中にいるわけですね。
立花・NIKIIE:そうですね(笑)。
――昨年の「TOHO animation RECORDS the Live 2019 winter」で衣装も拝見しましたが、これも『ドロヘドロ』のイメージで作られてるんですね。NIKIIEさんはフワッとフェアリーな感じで。
NIKIIE:はい。
――立花さんは、カッコイイ。
NIKIIE:カッコイイ担当。
立花:私は毎回、ショートパンツから逃げられないんですね。
――(笑)。
NIKIIE:ここから始まるからね。
立花:絶対にショートパンツ(笑)。
――むしろ、逃げたいんですか!?
立花:いや、もうちょっと……年齢的に大丈夫かな、みたいな(笑)。
――ぜんぜん大丈夫じゃないですか(笑)!
立花:毎回、「今回もショートだ……」みたいな(笑)。
――意外! 恥ずかしがりながらやってるんだ!
立花:毎回思ってますね(笑)。
――今回は4回目のライブですが、今までのライブも、お客さんの層と言うか、会場の空気感って、作品によって毎回違っているんですか?
立花:嬉しいことに、ファーストライブからずっと来てくれてる方も多いんです。そこに少しずつ新しく私たちを知ってくださった方が来てくれているという感じなので、全体の雰囲気はあまり変わらないですね。ただ、ライブの内容が、後ろにアニメ映像を投影するときもあれば、生音だけのときもあるので、それによってお客さんの反応は違うのかなとは思います。
――特に今回、「混沌(カオス)」という大きいテーマありますが、どんな人にライブを見てもらいたいですか?
立花:完全に非日常の作品なので、日常生活でもやもやしてたり、退屈だな、みたいに思ってる方には、ぜひ見て欲しいなと思いますね。
NIKIIE:私は意外と、ストレスを溜めてる同世代女子(笑)。
立花:いいかも!
NIKIIE:アニメの試写会に行ったら、女性が多くて。6割ぐらい女性でした。やっぱり、女子にも響くんだろうな、ってすごい思いました。
――不思議ですね。漫画連載の最初から追ってるような人には男性が多かったりしますが、女性ファンもけっこう多いと。じゃあ、いいですね、ストレス発散。
立花:ストレス発散には絶対なると思います(笑)。
NIKIIE:何にも考えずにその世界に入れるし。
――『ドロヘドロ』の映像も、今回はバンバン出るのでしょうか?
NIKIIE:そうですね、そうなのかなあ?
立花:どうなんですかね?
――そこも混沌ですか(笑)。
立花:背負えたら、それもいいだろうし。
NIKIIE:背負いたい。
――やっぱり、変わります? 背負うと。
NIKIIE:変わりますね!
立花:お客さんの目も変わりますよね。「あ、(アニメのシーンを)想像してるな」っていうのがすごい伝わってくるし。イントロから、アニメと一緒に「ワッ」ってなったり。そこはありますね。
目指すは世界進出! 『ドロヘドロ』の推しキャラは…
――2020年の抱負を訊かせてください。
立花:抱負かあ。今年、(K)NoW_NAMEの稼働がすごく多くなるだろうなとも思ってるし、新たなお客さんというのも、先ほど言われた、女性も増えるだろうなっていうのもあるので。やっぱり日本だけじゃなく、世界に行きたいなと思いますね。
NIKIIE:まずライブ成功させたいな。(K)NoW_NAMEで広げた幅を、ライブでどう表現していくか、私たちも未知なので。そこを固めて、そこからまた次に出発できるように。土台をかためていきたいな、みたいな感じはあります。出だしのことしか考えられてない……。
――そうですよね、まずこの混沌を抜けないと、その先何があるかわからない……。また、これからのネットの反応も気になるところですけど。
立花:気になりますね。
NIKIIE:どうしよう、炎上しちゃったら。
――炎上はしないでしょう(笑)。チェックするんですか? やっぱり。
立花:します、めっちゃしますよ(笑)。
NIKIIE:エゴサします(笑)。「 #それがドロヘドロ 」「 #ノウネイム 」とか。
――最後にそれぞれ、『ドロヘドロ』の推しキャラを。
NIKIIE:ハッ!
立花:あります!
NIKIIE:心(シン)さん! 恋、恋! 恋だな。
立花:私は能井(のい)だな。声優の小林ゆうさんがめちゃめちゃ好きで。かっこいいですよね、声が格別だし。あんなに強い女性はすごいですよ。
――好きなエピソードとかあります?
NIKIIE:いやもう……心さんの、カラダ(笑)。フリの角度がかっこよすぎて。すごく紳士なところも好きなんですけど。
立花:そうですね、弱い者いじめは嫌いっていう。
NIKIIE:凶暴だけど、決めたらスパってやっちゃうけど、それまでがちゃんと哲学あるし。かっこいいなと思って。
――カラダってめっちゃ言いますね(笑)。ありがとうございました!
(!)今回のインタビューでわかったこと。
①楽曲制作に行き詰ったら、寝る、遊ぶことが大事。
②NIKIIEはめちゃめちゃ心(シン)のカラダフェチ。
③立花綾香はショートパンツが恥ずかしい。
そして3月14日に開催予定の4thライブ”おはよう混沌”でわかること。
それはまだ…………混沌の中。
それが…………(K)NoW_NAME!
それが…………ドロヘドロ!
取材:加東 岳史・平原 学、構成:平原 学
ライブ情報
『(K)NoW_NAME 4th LIVE “おはよう混沌”』
■会場:Veats SHIBUYA
■料金:
【スタンディング】¥6,380(税込)
【スタンディング(学生) 】¥4,180(税込)
※ドリンク代別途必要
※整理番号順入場
※3歳以上有料
※転売禁止
※オークションへの出品禁止
※転売入場不可
■問い合わせ ディスクガレージ
050-5533-0888(平日12:00〜19:00)
リリース情報
TVアニメ『ドロヘドロ』オープニングテーマ「Welcome トゥ 混沌(カオス)」/(K)NoW_NAME
2020年2月19日(水) 発売
価格:1,500円+税 / TOHO animation RECORDS
両面ジャケット仕様(アニメ描き下ろしジャケット/so-bin描き下ろしジャケット)
【収録楽曲】
M1. Welcome トゥ 混沌(カオス)
M2. So HUNGRY
M3. Welcome トゥ 混沌 (Instrumental)
M4. So HUNGRY(Instrumental)
【メーカー特典】
「ドロヘドロ×(K)NoW_NAME」ロゴステッカー
※メーカー特典対象法人等、詳細は公式ホームページをご確認ください。
リリース情報
「混沌(カオス)の中で踊れ」/(K)NoW_NAME
2020年3月25日(水) 発売
価格:2,500円+税 / TOHO animation RECORDS
【仕様】
・三方背スリーブケース
・細居美恵子描き下ろし インナージャケット
・ジュエルケース
【収録楽曲】
M1. Who am I ?
M2. Night SURFING
M3. D.D.D.D. ほか
【メーカー特典】オリジナル缶バッジ2個セット
※メーカー特典対象法人等、詳細は公式ホームページをご確認ください。
(K)NoW_NAME公式ホームページ:https://knowname.jp/
リリース情報
2020年5月20日発売
価格:¥19,800+税
収録話数:第1話~第6話
【初回生産限定特典】
①原作・林田球描き下ろし上巻BOX
②キャラクターデザイン・岸友洋描き下ろしデジパック
③特典ディスク
8bitオリジナルゲーム
「リビングデッドデイ・サバイバー」「ブルーナイト・バトルロワイアル」(PC用)
④フィンガースケートボード(ニカイドウモデル)
⇒ハンドサイズのミニチュアスケボー!
⑤オリジナルステッカー(5枚)
【初回・通常共通特典】
【映像特典】PV、CM、ノンクレジットOP・ED
※初回限定版の在庫終了後は、本編ディスク・映像特典のみの通常版に切り替わります
発売・販売元:東宝
放送情報
放送中!
TOKYO MX、BS11 毎週日曜日24:00~
MBS 毎週火曜日27:00~
Netflixにて前日先行配信中
<CAST>
カイマン:高木渉
煙:堀内賢雄
バウクス:江川央生
丹波:稲田徹
松村:奈良徹
<STAFF>
原作:林田球(小学館「ゲッサン」刊)
監督:林祐一郎
シリーズ構成:瀬古浩司
キャラクターデザイン:岸友洋
世界観設計・美術監督:木村真二
画面設計:淡輪雄介
色彩設計:鷲田知子
3DCGディレクター:野本郁紀
撮影監督:朴孝圭
編集:吉武将人
音響監督:藤田亜紀子
音楽プロデュース:(K)NoW_NAME
アニメーション制作:MAPPA