來河侑希が主宰する劇団アレン座が第五回本公演『シカク』を上演
來河侑希が主宰する劇団アレン座が、2020年4月8日(水)~4月13日(月)花まる学習会王子小劇場において、第五回本公演『シカク』を上演する。作・演出は劇団アレン座の座付作・演出家の鈴木茉美が務める。
鈴木茉美
2017年5月に設立した劇団アレン座は、座付演出・脚本家1名、俳優3名を中心に活動する劇団。“allene”、すなわち“電子不足の不飽和化合物”のように、あらゆるクリエイター・ 地域社会と繋がり、化学反応を起こすような作品、あるいは「炭素」がスミやダイヤモンドを作るように、人と人が剥き出しで挑みまったく異質なものを生み出すような既成概念に囚われない作品づくりを目指す創作集団として設立された。
劇団アレン座 主宰:來河侑希コメント
來河侑希
「シカク」、という文字には、様々な意味があります。
今回私達が向き合いたいのは、芸術の保証・評価を通してみる、日本国内の文化の貧困です。舞台は東京の小劇団。一般的に見て、夢を追いかける・目標を叶えようとする人々という、ポジティブな部分を感じさせつつも、お金が稼げない・将来がないという、ネガティブな部分も避けては通れないごく普通の考えでしょう。では、なぜそのごく普通の考えは私達の中に根付いているのでしょうか。それは、単に需要と供給の数値的格差の問題だけなのでしょうか。
世界から見た日本の演劇、日本人から見た劇団という存在、劇団から見た日本の芸術的価値、様々な視点から日本の劇団運営のリアルを描き、日本の芸術文化を作ろうとする人々の現実を浮き彫りにしたいと思います。また言うまでもなく、演劇は、俳優だけでなく、制作、技術部、演出家、脚本家、宣伝美術、衣装、メイクその他様々な人々との総合芸術だと私達は考えています。そういった人々を絡めながら、日本演劇というものを客観的に、また主観的に描きたいと思っています。「資格」のない人々が作り出してきた演劇は、何を生み出し、どう社会に評価されてきたのか、今私達が知らなければならない芸術の「死角」はなんなのか。この公演を通して、過去と今の日本演劇に向き合い、今後の日本芸術における保証・評価を変えたいと考えています。
公演情報
劇団アレン座第五回本公演 舞台『シカク』