ルカ・スーリッチ、初のソロ公演について語る、来日直前ファン・イベントを開催
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ルカ・スーリッチ
2020年3月30日(月)31日(火)に、東京国際フォーラムCと大阪いずみホールで初のソロ公演が行う2CELLOSのルカ・スーリッチが、来日公演まで1カ月半となった2月15日(土)、『教えてルカ!来日直前ファン・イベント』を都内で開催した。
ファンイベントの様子 写真:田澤友和
ファンイベントの様子 写真:田澤友和
ヨーロッパにいるルカがファンからの質問にスカイプで答える本イベントに全国から30名が参加、3月のソロ来日公演の聞きどころや、昨秋リリースした初のソロ・アルバム『ヴィヴァルディ:四季』の制作秘話等、ルカがリアルタイムで時にチェロを奏でながら熱心に語る一語一句に参加者たちが耳を傾け、その様子はインスタライブでも中継された。
ルカが自宅の練習室から、途中チェロを演奏しながら約30分にわたってファンからの質問に回答した内容は下記のとおり。
ーーソロ・アルバムの第1弾を「ヴィヴァルディ:四季」にしようと思った理由は?
ルカ:この「四季」は小さい頃からずっときいてきた大好きな曲なんだ。家族で移動するときの車の中のカセットでかかっていて、いつかチェロで弾いてみたいとずっと思ってた。ヴァイオリンのために書かれた曲だから。大きなチャレンジだったけど、僕はいつも革新的な事をやってみたいと考えてるから編曲はとてもやりがいがあったよ。子供のころからの夢がかなって嬉しい。
ーーチェロを好きになったきっかけはなんですか?
ルカ:うーん、きっかけというものはあんまりないかな。環境というか両親、祖父たちも音楽好きでとにかく音楽が家族の一部だったんだ。気が付いたらまわりに音楽があった。食べ物や空気みたいにね。自然にそうなった。
ーーチェロの一番の魅力はなんですか?
ルカ:(チェロをハグしながら)こんなに美しいでしょ?笑。演奏の仕方も指で弾いたり、弓で弾いたり ギターみたいに演奏したり色々な事ができる。低い音も、こんなに高い音も(実際に演奏)出せてたくさんの可能性がある。ロマンティックであったかみがあって、人間の声に一番近いこんな素晴らしい楽器がチェロなんだ。
ーー練習するときに気を付けていることは?
ルカ:テクニックでもそうだけど とにかく続ける事が大切。常にふれていること。
ーー2人のお子さんにも演奏家になってほしいですか?
ルカ:音楽というのはこの世でもっとも美しいものだと僕は思うんだ。ハートにダイレクトに伝わる、芸術の中でも人と人とをつなぐ一番素晴らしいものが音楽。子供たちにはそれを感じて、理解してほしいと思うんだ。自分を振り返っても音楽はいつもそばにあって、たくさん救われた。悲しい時も癒しになったし、人生の中で大切なものだった。子供たちが小さい時には音楽を習わせるだろうけど、最終的には子供にまかせたい。サポートはするけど無理強いはしたくない。
ーー3月の来日公演タイトルにVIVALDI &MOREとあります。MOREのところ、詳しくおしえてください。
ルカ:MOREは作曲家の名前ではないよ(笑)。コンサートは、弦楽オーケストラと一緒に第1部ではヴィヴァルディの四季を演奏する。休憩をはさんで第2部はクラシック名曲を演奏する予定。クラシック・ファンじゃなくても皆楽しめると思うよ。最後には2CELLOS風アレンジでの演奏もする予定だけど、自分にとって挑戦のしがいがある内容になってる。
ーーこれからの予定をおしえてください。
ルカ:今はヨーロッパ・ツアー中なんだ。3月にはウィーンのコンツェルト・ハウスやミュンヘンやベルリンのフィルハーモニーとか有名なところでも演奏する。夏以降はロンドンやパリにもいく。
なにより3月に日本に行くのが楽しみだよ、だって日本は2CELLOSを温かく受け入れてくれた初めての国だからね。日本の皆さんの前で演奏するのが待ちきれないな。
ーー今回の日本の滞在中に行きたいところ、やってみたいことがあればおしえてください。
ルカ:これまで日本へは十数回行ってるけど、いつも忙しくて実はまだ京都に行ったことがないんだ…こんなにたくさん日本に行ってて言いにくいんだけどね…だから今回は京都に行くのが夢です。
ーー今回のコンサートの見どころをおしえてください。
ルカ:日本にいくのは1年半ぶりくらいかな、長らく行ってないからとっても楽しみだよ。いつもエレクトリックなステージだけど今回は弦楽オーケストラと一緒で、アコースティック・ライヴだからサウンド的にもナチュラルだし、みんな楽しんでもらえると思う。150パーセントの力をこめて演奏するから、是非会場で最高の瞬間を楽しんでもらえたら嬉しいね。
最新アルバム『ヴィヴァルディ:四季』は全米トラディショナル・クラシカル・アルバム・チャートで1位を記録(11/9週)。2月はクロアチア、セルビア、ルーマニアで公演をおこなっており、3月に入るとウィーン・コンツェルト・ハウスやベルリンのフィルハーモニーといったクラシックの殿堂での公演が予定されている。