ソウルの小劇場で生まれた名作悲喜劇『チルスとマンス』 日本版がイ・サンウの演出で上演決定
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2020年6月~7月大阪、東京、金沢において、イ・サンウの演出で舞台『2020チルスとマンス』が上演される。
『チルスとマンス』とは、1986年にソウル・テハンノの小劇場で初演され、その後1年にわたって超ロングラン、5万人もの観客を集め伝説的ヒットとなった名作悲喜劇。高度成長下のソウルの若者たちのやるせなさや社会への憤りをユーモアたっぷりに描き、観客たちの熱狂的な支持を得た。また、批評家からも非常に高い評価を得て、演出のイ・サンウは東亜演劇賞演出賞、百想芸術大賞演出賞を受賞している。その後、映画化もされ日本でも公開されるなど、非常に高い評価を得た。(1988年パク・クァンス監督、ベルリン国際映画祭・ロカルノ国際映画祭正式出品)。今回、オリジナルの演出家イ・サンウが日本人キャストとともに『日本版』としてリメイクし、日本での初上演を果たす。
今回出演するキャストは、東京の劇団「アトリエ・センターフォワード」で精力的に創作発表を続ける矢内文章、大阪を中心に20年来活躍する坂口修一、東京の人気劇団「柿喰う客」の副代表・七味まゆ味、「演劇集団 円」の岩崎正寛、大阪の人気劇団「かのうとおっさん」の有北雅彦という、一癖も二癖もある豪華キャストが演出家イ・サンウのもとに集結。大阪での長期合宿により、単なるリメイクを超えた今の観客へ届けるべき「2020日本版」を作り上げる。
演出家イ・サンウ プロフィール
1986 年、オ・ジョンウと執筆、演出した『チルスとマンス』が東亜演劇賞演出賞、百想芸術大賞演出賞を受賞。1990 年~1992 年、劇団「ヨヌムデ」代表。1995 年、劇団「チャイム」創立。2002 年~2016 年、韓国芸術総合学校演劇院教授。韓国演劇界の重鎮である。主な演出作品に『チルスとマンス』、『老いた泥棒の話』、『統一エクスプレス』、『コギ』、映画『小さな池 1950 年・ノグンリ虐殺事件』など。社会派風刺劇からミュージカル、歌劇、映画の脚本・監督に至るまで幅広く手掛ける。また、ヨヌムデ~チャイムにおいて映画出演前のソン・ガンホ(『JSA』『殺人の追憶』『パラサイト』)を始め、多数の著名な俳優を指導してきたことでも知られる。指導・演出を受けた主な俳優として、ムン・ソングン、カン・シニル、クォン・ヘヒョ、ユ・オソン、イ・ソンギュンなど。
チルスとマンスは成功を夢見て地方からソウルにやってきたが、未だに埒が明かず劣悪な環境で生活している。ある日、2人はひょんなことから大事件を起こしてしまう。悪気のない彼らの思いとは裏腹に状況は刻一刻と悪化していく…
公演情報
2020年