能公演『春青能・半蔀(はじとみ)』、京都・冬青庵能舞台の公演をインターネットでライブ配信

ニュース
舞台
2020.4.9
2016年 第1回春青能・演目「羽衣」

2016年 第1回春青能・演目「羽衣」

画像を全て表示(5件)


2020年4月11日(土)午後3時より、能公演『白井あさぎ七回忌追善 春青能《半蔀・立花供養》』を、京都市中京区・冬青庵能舞台にて開催し、その模様をインターネットでライブ配信することを、春青能実行委員会が発表した。

2016年 第2回春青能・演目「隅田川」

2016年 第2回春青能・演目「隅田川」

「春青能」開催の背景  白井孝明(春青能実行委員会)

4月11日土曜日午後3時から京都市中京区の冬青庵能舞台にて公演する『春青能・半蔀(はじとみ)』の全内容を、冬青庵能舞台の公式サイトとインターネット動画サイト「YouTube」でライブ配信いたします。

本来は一般公演でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の情勢を鑑み、関係者のみによる無観客公演とします。しかしながら、本公演を楽しみにしてくださった方々ならびに能狂言などの芸能愛好家の方々にライブ配信で模様をお届けします。

外出も思うに任せない情勢です。心待ちにしてくださった方々や、愛好家のみなさまに、せめて楽しんでいただきたく、決定いたしました。

本公演は、主催者、春青能実行委員会・白井孝明が、長女あさぎ(平成26年4月11日逝去・享年19才)の三回忌追善のために平成28年春から始めたものです。懇意の能楽師、青木道喜に依頼し、青木の自宅能舞台「冬青庵能舞台」で毎年春に開催しています。小規模で親密な舞台で、優れた公演を愛好家の方々にも味わっていただこうというのが主旨です。

今年度は七回忌の祥月命日に開催となりました。特別な日ということもあり、日程を変えること無く行います。源氏物語を彩る薄幸の美少女、夕顔を描いた名作「半蔀」を、追善向けの特殊演出「立花供養」で披露いたします。

2018年 第3回春青能・演目「天鼓」

2018年 第3回春青能・演目「天鼓」

2018年 第4回春青能・演目「清経」

2018年 第4回春青能・演目「清経」

主な演目の概要

■舞囃子 「田村」

舞囃子とは、能の演目のハイライトを、面や衣装を用いず、紋服と袴で演じ、伴奏の楽器と合唱も加わっている。オペラのハイライトを、舞台装置なしのステージで、歌手とオーケストラが演じるようなもの。演目「田村」は、古代の英雄、坂上田村麻呂が主役。彼の霊が春の夜の清水寺に現れ、伊勢の逆賊を平定したときの模様を語り舞いながら再現。力強く(能にしては)スピーディな舞台となっている。
今回演じるのは立命館宇治高校1年生、青木真由人。観世流能楽師、青木道喜(本公演の会場の庵主)の後継者。

■能 「半蔀・立花供養」

冬青庵能舞台「半蔀・立花供養」(今回の演目)

冬青庵能舞台「半蔀・立花供養」(今回の演目)

京の都の北、雲林院の僧が、立花供養という儀式を行っていると、不思議な様子の女が現れ花を供える。僧が何者なのかとたずねると、南の方、五条に行くように告げ、姿を消してしまう。
夜、僧が五条に行くと、半蔀(扉の一種)を開き、美しい女が現れる。それは、若き光源氏の恋人だった「夕顔」の霊だった。はかなく一生を終えた夕顔は、源氏との恋を懐かしみ物語り、静かな舞を見せる。やがて夜が明けると、夕顔は消え去ってしまう。
夕顔の女の霊が舞い語る、源氏物語の美しい場面を目と耳で味わう演目。本公演では「立花供養」という特別演出があり、ふだんは何も無いか、ごく簡素な装置しか置かれない舞台に、立花が供えられる。亡き人をしのび弔うための趣向となっている。

また、ライブ配信のアクセスも公式サイトからでき、1ヶ月程度の期間、視聴が可能だ。

配信情報

能公演『白井あさぎ七回忌追善 春青能《半蔀・立花供養》』

日時:2020年4月11日 午後3時~5時
会場:冬青庵能舞台
アクセス:京都市中京区両替町通二条上る北小路町
参加費:ネット視聴は無料
定員: なし
申込方法:不要
 
公式サイト: http://touseian.jp/web/
シェア / 保存先を選択