今井翼、復帰後 "初主演" スペインの画家・ゴヤを題材にしたミュージカル『ゴヤ-GOYA-』の上演が決定
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今井翼『ゴヤ-GOYA-』スチール写真
2021年4月東京・日生劇場、5月上旬名古屋・御園座にて、ミュージカル『ゴヤ-GOYA-』が上演されることが決定した。
スペイン最大の画家と謳われるフランシスコ・デ・ゴヤを題材に、画家人生のみならず、“人間ゴヤ”に焦点を当てて描かれる本作。その波乱万丈な生き様や混沌とした社会の中でいかにして芸術家となっていったのか、生きる力に満ちたエネルギー溢れるオリジナルミュージカルとなっている。
そして本公演にて、休業を経て2020年2月システィーナ歌舞伎『NOBUNAGA』で約2年ぶりに舞台復帰した今井翼が復帰後“初主演”を果たす。日生劇場は、『World's Wing 翼 Premium2007』、『World's Wing 翼 Premium2008』、『ガブリエル・シャネル』、音楽劇『マリウス』などで出演してきたゆかりある劇場。また本作の舞台であるスペインは、フラメンコを始めたことをきっかけに世界初のスペイン文化特使に就任するなど、今井にとって縁の深い国。その今井が日本のミュージカルにおいて初めての題材となる“ゴヤ”にどう挑むのか、期待が膨らむ。なお、今井の『ゴヤ-GOYA-』スチール写真は、実際の舞台衣裳ではなく「進歩的な思想の持ち主で、人間味あふれる人物であったであろう青年ゴヤがもし現代に生きていたら」をコンセプトに撮影された。
本作では、共に日本演劇界を牽引してきたG2(新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』、『ガラスの仮面』、『嵐が丘』)と鈴木裕美(『おはつ』、『宝塚BOYS』、ミュージカル『サンセット大通り』)が初めてタッグを組み、原案・脚本・作詞をG2、演出を鈴木が手掛け、オリジナルミュージカルを創り上げる。さらに、日本人男性クラシックピアニスト初の日本武道館公演を成功させ、ドラマ「コウノドリ」や映画の劇伴など数多くの作品で作曲するなど、その才能を各方面で発揮してきたピアニストの清塚信也が、本作でミュージカルの作曲、音楽監督に初めて挑戦することも決定した。
■フランシスコ・デ・ゴヤとは
1746年にスペインで生まれ、人生の半ばで聴力を失いながらもフランス革命、ナポレオン戦争の激動の時代を生き抜いた異才の画家です。「我が子を食らうサトゥルヌス」に代表される≪黒い絵≫シリーズなど、暗いイメージがつきまといますが、若い頃から出世欲が強く、人間味溢れる人物だったと考えられる。スペインの宮廷画家として活動する一方、封建的な社会においてスキャンダルを巻き起こした「裸のマハ」を描くなど、「自由・平等・博愛」を信条にした、進歩的な思想の持ち主でもあった。
封建的なスペイン社会において、破天荒かつ進歩的な考えをもっていたフランシスコ・デ・ゴヤ(今井翼)。ひときわ野心の強いゴヤは、保守的なアカデミー会員である義兄バイユーとことごとく対立するが、宮廷画家になるために王妃マリアやその側近のテバ伯爵に近づき権力を利用するなど、あの手この手で出世を目論んでいた。そんな彼を心配し支えるのは、妻のホセーファや同郷の親友であるサパテール。だが、その助言には耳を傾けず、ゴヤは自分の信じた道を突き進んでいく……。
そして写実的なヌードである「裸のマハ」を描いたことで、保守的なスペイン画壇でスキャンダルを巻き起こし、さらに革命軍との接触を画策する宰相ゴドイの命により、使者としてフランスに向かう途中、何者かに毒を盛られ、聴力を失ってしまう……。
自暴自棄となり絵が描けなくなるゴヤだったが、資産家・アルバ公爵夫人との出会いで再び描くことへの衝動を取り戻していく……。
主演: 今井 翼 コメント
今井翼
今回のお話をいただいて、また新たな芝居が出来ることに喜びを感じたと同時に、演出の鈴木裕美さん、脚本のG2さん、音楽の清塚信也さんをはじめ、素晴らしい芸術家の方々とご一緒できるということで、この作品を通して今までにはない色に染めていただけるということが楽しみでなりません。
激動の時代を生き抜いたスペインを代表する画家ゴヤの葛藤、そして苦難の末に光を見出していくその生涯を通して、歴史や当時の人々の芸術への想いなど、アートを見るような見応えのある作品にしていきたいと思っています。
世界中、なかなか見通しがつかない状況が続いておりますが、とにかく出来る限りの準備をしてお客様の希望となる作品を目指して務めさせていただきます。
原案・脚本・作詞: G2 コメント
G2
海外へ輸出できるオリジナル・ミュージカルを創りたい。
そんな想いで7年前からずっと温め続けてきた企画です。フランス革命の時代の動乱のスペイン。崇高な芸術家というより人間くさい魅力に溢れたゴヤ。策謀と友情、愛と葛藤。その波乱に満ちた愛すべき半生を描きます。
演出・鈴木裕美さん、音楽・清塚信也さん、そして主演・今井翼さんという布陣も頼もしく、きっと心の奥底から魂を揺さぶる感動の大作となるに違いない、と信じてやみません。
演出: 鈴木 裕美 コメント
鈴木裕美 (C)kurihara osamu
ゴヤの生きた時代、隣国フランスでは革命が起き、ナポレオンの侵略に対して、スペインでも独立戦争がありました。その中でゴヤは、王家の人々も民衆も、美しさも醜さも、生も死も、聖も俗も、世界の両極をグロテスクなまでに描いた時代の記録者だと思います。
立身出世を切望していたゴヤが、激動の時代を生き抜き、たどり着いた境地とは何だったのか、それを探すミュージカルになるでしょう。
G2さんと初めて組ませていただくこと、清塚さんの初めてのミュージカルに立ち会えること、スペイン文化に造詣が深い今井翼さんがゴヤを演じてくださること、全て楽しみです。
作曲・音楽監督: 清塚 信也 コメント
清塚信也
人類の歴史上、疫病や戦争などの暗黒を、何度も文化が支えてきました。
私のルーツであるクラシック音楽も、「復興」という意味で、人々が回復を求めた結果繁栄した文化です。
今まさに、文化が人々を支えられるか、試されている時だと思います。
そんな時に、私にとって初めてのミュージカルを作れること、それが、鈴木裕美さん、G2さん、そして 今井翼さんという素晴らしい芸術性をお持ちの方々とご一緒出来ることに、何らかの宿命的な意味があるように思えてなりません。
ゴヤの謎めいた力強い人生と、今井さんの試練を乗り越えた人生が重なり合い、時代を鼓舞するエネルギッシュな舞台が完成することでしょう。
公演情報
<東京公演>2021年4月 日生劇場
<名古屋公演>2021年5月上旬 御園座
演出:鈴木裕美
作曲・音楽監督:清塚信也
今井 翼