『VOCA展2021』の開催が決定 東京・上野の森美術館にて2021年3月より

2021.1.15
ニュース
アート

VOCA展2021 現代美術の展望-新しい平面の作家たち

画像を全て表示(6件)

『VOCA展2021 現代美術の展望-新しい平面の作家たち』が、3月12日(金)から3月30日(火)まで、東京・上野の森美術館にて開催される。

『VOCA展』は、現代アートにおける平面の領域で、国際的にも通用するような将来性のある若い作家の支援を目的に、1994年より毎年開催している美術展である。日頃から公平な立場で作家たちと接している全国の美術館学芸員、研究者、ジャーナリストなどから成る推薦委員それぞれが、40歳以下の作家1名(組)を推薦し、推薦された作家全員に展覧会への出品を依頼。こうしたシステムにより、全国各地で活躍する優れた未知の才能を毎回紹介する。これまで『VOCA展』に出品した作家は、今回の『VOCA展2021』を含め、延べ951人(組)。福田美蘭(1994年VOCA賞)、やなぎみわ(1999年VOCA賞)、蜷川実花(2006年大原美術館賞)、清川あさみ(2010年佳作賞)など、多方面で活躍している作家たちが出品している。

今回の『VOCA展2021』には、これからを期待される新進気鋭の作家30人(組)が出品。グランプリとなるVOCA賞には秋田県在住(群馬県出身)の尾花 賢一による《上野山コスモロジー》が決定したほか、VOCA奨励賞には鄭 梨愛、水戸部 七絵、VOCA佳作賞 には岡本 秀、弓指 寛治の作品が選出された。また、大原美術館賞には岡本 秀による作品が、同美術館の選考を経て選出されている。

【VOCA賞】尾花 賢一《上野山コスモロジー》 インク、ワトソン紙、木枠 [250cm×400cm×20cm]

VOCA賞受賞者 尾花 賢一のコメント

作品に取り掛かる際、会場となる『場所』について思考を深めることから始めます。北関東出身の私にとって、上野は東京の玄関口。幼少の頃、初めて美術に触れたのもこの場所でした。この作品では明るさや暗がりが混在する上野の山を、家族と散策した記憶を思い出しながら絵筆を進めました。過去と現在を反芻し、場所のレイヤーを捉え直す。不思議な経緯で辿り着いた作品が、このような賞を頂くことができ大変嬉しく思っております。

今井 朋(アーツ前橋)・推薦委員のコメント(会場における本作品鑑賞の手引き)

上野という場所は、美術の権力化にも大衆化にも同時に加担し続けてきた。名作が展示されもするし、団体展のような市民の発表の場でもある。さらに尾花は、道端で商売をする似顔絵描きや標識などに描かれたグラフィティへも表現としての敬意を示す。動物園のパンダと公園内で来場者がこぼしていった餌を探し求める都会の野生動物など人間の恣意的なものさしによって生まれる現代社会における存在の貴卑へ本作は疑問を投げかける。

【VOCA奨励賞】 鄭 梨愛《Vision》

【VOCA奨励賞】水戸部 七絵《①Picture Diary20200910》《②Picture Diary20200904》

【VOCA佳作賞】 弓指 寛治《鍬の戦士と鉄の巨人》

【VOCA佳作賞・大原美術館賞】岡本 秀《複数の真理とその二次的な利用》

『VOCA展2021 現代美術の展望-新しい平面の作家たち』は、3月12日(金)から3月30日(火)まで、東京・上野の森美術館にて開催。

展覧会情報

VOCA展2021 現代美術の展望-新しい平面の作家たち
主催:「VOCA展」実行委員会、公益財団法人日本美術協会 上野の森美術館
特別協賛:第一生命保険株式会社
会場:上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)
会期:2021年3月12日(金)~3月30日(火)〔19日間(予定)/会期中無休〕
開館時間:10:00~17:00 ※入場は閉館30分前まで
入場料:一般800円、大学生500円、高校生以下無料
ぴあ(Pコード:685-508)、ローソン(Lコード:35728)、e+(イープラス)・スマチケ、楽天、アソビュー、主要プレイガイド・コンビニエンスストア店頭などで販売
※手数料がかかる場合あり
※新型コロナウイルス感染症対策の為、開催情報は変更の可能性があります。最新情報をHPでご確認ください。事前予約なしでご覧いただけます。ただし混雑時に入場制限を行う場合があります。ご来場の際は必ずマスクをご着用いただき、検温、手指消毒、会場内での会話を極力控えるなど、感染症対策へのご協力をお願いいたします。
  • イープラス
  • VOCA展
  • 『VOCA展2021』の開催が決定 東京・上野の森美術館にて2021年3月より