山田杏奈主演で綿矢りさ氏の小説『ひらいて』を映画化 首藤凜監督が高校生たちの屈折した三角関係を描く
山田杏奈
映画『ひらいて』が2021年秋に公開されることが決定した。
『ひらいて』は、芥川賞作家・綿矢りさ氏の同名小説を映画化したもので、高校生たちの激情の三角関係を描いた作品だ。成績優秀で明るく、校内では人気者の高校3年生・愛(山田杏奈)は、同じクラスのたとえに片思い中。しかし、愛が学校で誰かからの手紙を大事そうに読んでいるたとえを見てしまったことで、事態は一変。たとえは、手紙の差出人で、糖尿病の持病を抱える少女・美雪と密かに交際していたのだ。愛は自らの気持ちを隠して美雪に近づき、やがて屈折した三角関係へと陥っていく。
主人公の高校生・木村愛を演じるのは、『ジオラマボーイ・パノラマガール』、『樹海村』などで知られる山田杏奈。『また一緒に寝ようね』で『ぴあフィルムフェスティバル2016』の映画ファン賞・審査員特別賞を受賞した26歳の新鋭・首藤凜監督がメガホンをとり、脚本も手がけている。
主演の山田、首藤監督、原作者の綿矢氏のコメントは以下のとおり。
山田杏奈(主演)
木村愛役を務めさせて頂きました、山田杏奈です。
愛が自分と他人を壊しながら、もがきながら生きる姿が皆さんにどう映るかとても楽しみです。
普段役と共に泣いて、共に喜ぶことを目標にしていますが、今回は愛という人とひたすら戦った撮影期間でした。 私は彼女が嫌いですが、彼女を愛さずにはいられませんでした。
素晴らしいキャストの皆さん、スタッフの皆さんと紡いだ作品をどうぞ楽しみにしていてください。
首藤凜(監督)
綿矢りささんの『ひらいて』を初めて読んだ17歳の冬から、この映画を撮るために生きてきました。
静かな戦いのような撮影期間、そうずっとあなたに会いたかったのだと思う瞬間が幾度もありました。
歪な彼女たちの青春でもって、世界にはこんなやり方が無数にあるのかもしれないと予感されるように、私の才能と熱の全てを使います。
綿矢りさ(原作)
『ひらいて』は炎のように自分も周りも焼きつくしてしまう、激しい性格の女子高生が主人公で、映像にするとどんな風になるか想像もつきませんでした。でも脚本を読ませていただき、主人公の激しさのなかにある揺らぎや、人に出会って少しずつ変わってゆく様子が描かれていて、感動しました。首藤監督の作り上げられた映像作品を観るのが、とても楽しみです。主演の山田杏奈さんが主人公の体当たりの恋をどのように演じられるのかも、想像が膨らみます。
『ひらいて』2021年 秋 全国ロードショー。