うたい紡がれてきた詩歌でたどる音楽の魅力『国立劇場3月特別企画公演 詩歌をうたい、奏でる ―中世と現代―』が開催

2021.2.19
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舞台


2021年3月5日(金)、3月6日(土)国立劇場 小劇場において、『国立劇場3月特別企画公演 詩歌をうたい、奏でる ―中世と現代―』が開催される。

本公演では、日本の詩歌の魅力を「中世」と「現代」の二つの視点から紹介。「中世」では、 今様や白拍子といった中世に流行した歌謡の数々を『梁塵秘抄(りょうじんひしょう)』『五節間郢曲事(ごせちのあいだのえいきょくのこと)』といった古資料に基づき復元演奏する。

 一方「現代」では、連歌をテーマに創作された作品の系譜をたどって、ジョン・ケージ作曲『RENGA(れんが)』と一柳慧作品を発展させた川島素晴・マーク.D.フェルム・桑原ゆうが共同作曲した『ベルリン連詩II(べるりんれんし2)』を上演。

日本の詩歌は、声に出して読まれる言葉の文芸として、音楽やさまざまな芸能と密接に結びつきながら発展を遂げてきた。うたい、奏でられることによって紡ぎだされてきた詩歌の豊かな世界を楽しめる公演となるだろう。

なお、本公演はライブ配信も予定されており、詳細は決まり次第国立劇場ホームページで発表される。

公演情報

『国立劇場3月特別企画公演 詩歌をうたい、奏でる ―中世と現代―』
 
 
■日時:
2021年3月5日(金)午後5時30分(午後7時40分終演予定)
3月6日(土)午後5時30分(午後7時40分終演予定)
 
■場所:国立劇場 小劇場
       
■入場料金: 5,000円 / 学生 3,500円  セット料金 9,100円(2公演)
※ライブ配信も予定しています。 詳細は決まり国立劇場ホームページでご案内します。
 
プログラム:
5日(金)午後5時30分開演
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【中世】
解説 沖本幸子
『梁塵秘抄』  より
今様 春始(はるのはじめ) / 今様 足柄 関神(あしがら せきのかみ) / 今様 物様 権現(もののよう ごんげん) / 白拍子 水白拍子(みずしらびょうし)
 
【現代】
解説 小沼純一
作曲=ジョン・ケージ 音楽監督=川島素晴、 マーク.D.フェルム、 桑原ゆう
RENGA (1975-76)
 
『梁塵秘抄』は、 平安後期に編纂された歌謡集で、 当時流行していた多彩な歌が収められています。 今回「春始」「水白拍子」は博士譜から、 「足柄‐関神」「物様‐権現」は琵琶譜から復元することで、 中世歌謡の幅広い表現をお楽しみいただきます。 一方『RENGA』は、 1976年の米国で初演された作品で、 森の風景を描いたスケッチが素材に用いられています。 ジョン・ケージは連歌の5-7-5-7-7の様式に倣って自然の音を表現しました。 個性あふれる詩歌の数々、 歌や楽器の多様な音色をお楽しみください。
 
6日(土)午後5時30分開演
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【中世】
解説 沖本幸子ほか
『五節間郢曲事』 より
乱拍子 思之津(おもいのつ)/  朗詠 令月(れいげつ)/ 今様 蓬莱山(ほうらいさん)/ 乱舞 万歳楽(まんざいらく)/ 白拍子 水猿曲(みずのえんぎょく)/ 乱拍子 白薄様(しろうすよう)
 
【現代】
解説 小沼純一ほか
作曲=川島素晴、 マーク.D.フェルム、 桑原ゆう
ベルリン連詩II―『ファザーネン通りの縄ばしご』より  (2021)
国立劇場委嘱作品 世界初演
 
『五節間影郢曲事』は、 殿上淵酔(でんじょうえんずい)という宴会の様子を記録した資料です。 晴れの日の遊宴において、 貴族たちは歌舞音曲の数々を披露しました。 今様や白拍子、 乱拍子や乱舞といった大勢で楽しんだ歌謡をお楽しみください。 『ベルリン連詩II』は、 大岡信らが連歌の創作方法にならってドイツ語圏の詩人と共同制作した作品を下敷きにしています。 日本語の詩とドイツ語の詩が相互に織りなす全40篇の詩集のうち翻訳部分を含む33~38篇の10篇の上演です。 一柳慧の創作作品を踏まえ、 今回3人の日独作曲家が連歌にならい対話を重ね共同制作に挑みます。
 
【出演】
十二音会 / 下野戸亜弓、 望月晴美(中世)
伶楽舎、 アンサンブル東風 / 坂真太郎、 松平敬(現代)
 
【企画協力】
沖本幸子(中世)
一柳慧(現代)
 
令和2年度日本博主催・共催型プロジェクト
主催=文化庁、 独立行政法人日本芸術文化振興会
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